今巻収録は、軽いギャグ話の「宇宙大作戦」と、数学的ロマンとミステリを融合させた本作らしい「パラレル」。
あんまり「パラレル」は面白いと思わなかったのですが、よくよく考えるとほとんど推理すらしていない「宇宙大作戦」が面白かったりで、懐深いというか完成度高いというか、「パラレル」にしてもちゃんとシリーズを踏まえた造りになっていたりしまして、その辺りの巧さがいつもながら素晴らしい。
このマンガの場合、コミックス収録の2本のどちらか面白ければ、まあいいや、と思えるというのもあったりはするのですけど。そういう点では、意図的に、殺人事件ものと殺人のないものとを交互にやっているというのは、この作品の場合、実にはまった構成だなぁと。