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『三国志7』雑感の2

結論として、プレイ感覚は、微妙。
今作、1ターン(一月)に出来る事が、「行動力」という数値によって制限されています。その行動力が、最大200(多分)。対して、大抵のコマンド(命令)での消費数が10。そして基本的に行動力は人数単位で消費されます。
例えば、都市A→都市Bにで武将を移動する場合、1人なら10、5人なら50といった形で消費します。これに更に自分自身が加わると、行動力の消費数は更に増えます。
内政コマンドなどなら、人数分の消費でも納得できますが、この調子で、太守任命の度に消費、都市の委任方針変更する度に消費(これはさすがに一括)、エトセトラエトセトラ……となるので、序盤は気になりませんでしたが、中盤以降になると、これが非常に厄介かつ面倒。
人員配置考えてー、太守任命してー、統治方針変えてー、あ、兵士も編成しなおさないと、とやっているだけで、軽く2〜3ヶ月、消費してしまいます。
今作の場合、ウリは全武将プレイですので、あくまで“「曹操」という「君主」”をプレイしているのだという立場に立てば、「人間、1月にやれる事には限度があるよね」という一種のリアリティであり、行動力の消費すなわち命令書を出せる回数であり、たまに勝手な事をする部下が居ても仕方ないよね、という解釈をするべきなのかもしれません。
しかし、このシステムの大きな問題点は、国盗りシミュレーションの醍醐味である、天下統一までのグランドデザインをスムーズに描けない事です。
無駄な部分も含め、多少の好き嫌いを交えつつ、部下をどこに配置してー、太守は誰にしてー、というのが、楽しいのです。
少なくとも私はそれが好きなので、そういった作業をスムーズに出来ない、というのは大きくマイナス。
そこはリアリティよりも優先してほしかった。
また、ゲームとしての問題点があって、人員配置や太守の任命で行動力を消費して数ヶ月を使い、その間、他勢力に国力を蓄える時間を与えるぐらいなら、最前線に最大兵力とエース部隊を集中して、ひたすら、戦争→徴兵→訓練→戦争……、を繰り返していた方が早いのです。
しかも基本的に、負傷兵のシステムを採用しているらしく、戦場で損耗した兵の一部は予備兵送りで復帰しますし(どの程度の%かは不明)、占領した都市の兵力もある程度は喰えるので、大規模な徴兵をしなくても、ほぼ兵力を賄えてしまいます。結果、最低限の人員移動と訓練さえすれば、ひたすら電光石火で進撃が可能。
内政システムがシンプルな事もあって、かなり大味なゲームとなってしまいます。
無論、後代のシナリオで微妙な戦力の君主でやればまた話は変わってくるかと思いますが、そこまで縛ったプレイをしたい、という程のゲーム的魅力は、正直、ない。
ちょっと残念。
……とかいいつつ、なんだかんだで結構やっているので、とりあえず1回はこのままクリアする予定。
国盗りシミュレーション的思考をする事、自体は好きなので。
あと、後期シリーズが複雑化しすぎなのに対して、シンプルなのでやりやすい、という長所はあります。
実際、『信長の野望〜革新〜』は本当に傑作ではありますが、かなり慣れたプレイヤーでないと勧められませんし、私自身、間を置いてやる時は、楽なシナリオと難易度でリハビリしてからでないと、COMにさくっと追い詰められますし(^^;
リハビリの必要なシミュレーションゲームってどうよ、とは、思わないでもない(笑)
しかしあれは、麻薬的に楽しい。