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『トリックロジック Season1』プレイ中

TRICK×LOGIC Season1 - PSP

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若き天才検事・芳川樹は、何者かに命を狙われ、ビルから突き落とされて瀕死の重傷を負う。一命を取り留めたものの意識だけが冥界へ送られた芳川は、そこで閻魔大王ヤマ・ラージャと出会い、仕事の手伝いを命じられる。
それは、現世で起きた事件を記録した「アカシャ」と呼ばれる書物を読み解き、そこに書かれた事件の真相を突き止める事。それによりヤマは冥界で罪人に対する公正な裁きを下せるのだという。人手不足の冥界で、ヤマの仕事の手伝いをすれば、現世に意識を戻す事を約束された芳川は、「アカシャ」に記録された未解決事件へと臨む事になる……。
「人気ミステリ作家からの挑戦状」を売り文句にした、謎解きアドベンチャー
特徴的なのは、作中で「アカシャ」と呼ばれる現世の未解決事件……これが現役ミステリ作家書き下ろしの、ミステリ小説そのものの形をとっている事。
ノベル風でもノベル形式でもなく、ノベルそのもの。それを読んだ上で、謎を解く。
ミステリ小説の古式である“犯人当て”を、ゲームシステムの上で行う、というもの。
勿論、まるっきり取っかかりが無いと難易度が高くなりすぎますので、まず一読した「アカシャ」には、真相解決への道標となるかもしれない箇所が、赤字で浮き上がる事で〔キーワード〕として表示されます。
この〔キーワード〕を組み合わせる事で、事件の事柄における疑問〔ナゾ〕が発生。
更にその〔ナゾ〕と特定の〔キーワード〕を組み合わせる事で、事件解決に繋がる〔ヒラメキ〕が発生。
最終的にこの〔ヒラメキ〕を「アカシャ」の調書に当てはめて検証する事で、事件の真相が導かれます。
簡単に例をあげると、「アカシャ」内の〔キーワード〕
「被害者の指先に血がついていた」/「被害者の右腕が壁に伸ばされていた」
を組み合わせる事で、
〔ナゾ〕「被害者はダイイング・メッセージを残していたのでは?」
が発生。
更にこの〔ナゾ〕を、他の〔キーワード〕と組み合わせます。
〔ナゾ〕「被害者はダイイング・メッセージを残していたのでは?」/〔キーワード〕「土壁には削り取られたような跡があった」
これにより、
〔ヒラメキ〕「犯人はダイイング・メッセージを削り取った」
が発生。
これを繰り返しながら、事件の真相解決へと繋がる〔ヒラメキ〕を探し出していきます。
また、エピソードクリアの解答欄である「調書」には、「○○が○○である事を示す〔ヒラメキ〕を示せ」など、必要とされる〔ヒラメキ〕が説明されているので、それも推理の参考となります。
最終的に調書に必要とされている〔ヒラメキ〕を全て埋め、検証モードへ移行。検証の結果、論理に矛盾が発見されなければ、事件の解決となります。
〔キーワード〕は、最大5つまで同時に組み合わせる事が可能で、無意味なものが混じっていても、〔ナゾ〕が発生するものが入っていればそれを自動的に抽出してくれるので、究極、手当たり次第でも〔ナゾ〕の発生は可能。〔ヒラメキ〕も同様です。ただし、〔キーワード〕〔ナゾ〕〔ヒラメキ〕は、それぞれ真相解決に全く関係ない物も多数存在するので、事件の真相に辿り着く為には、プレイヤーがある程度、事件の概要を推測する事で、解決の為にはどのような〔ヒラメキ〕が必要かを判断する必要があります。ただ、調書を適当に埋めて検証モードに入って、例え間違っていても特にペナルティは無いので、とりあえず検証をしてみる事で、自分の推理の方向性が合っているかどうかを確認する事はできます。
また、どうしても解けない場合は、ヒントモードも有り(こちらはクリアランクの下がるペナルティあり)。
そこはかとなくイベントシーンで声などが入り、俳優・タレントを配して「豪華声優陣」と謳うアレなのですが、主役以外は、特に問題なし(特にヒロインというかマスコットというか役の本仮屋ユイカは好演)。……と書いたけど、やっぱり全員、気になる(笑) 残念ながら主役が典型的な、“声だけ仕事に慣れていない人特有の喋り方”(あれは何と表現すればいいのか)ですが、そもそも知らない俳優なので(調べたら『ゴッドハンド輝』の主役とかやっていたらしい)、根本的に大根という可能性も否定しきれません。閻魔大王役のデーモン木暮に関してはもう、いつもの感じでお願いします、というオファーで来ているのでしょうが、ネタとしては許容できる範囲。
このソフトを手に取ってみる時点でミステリに興味があるとは思いますが、基本的にまず、ミステリ小説好き向け。推理アドベンチャーが好き、というよりも、もっと明確に、ミステリ小説好きに絞った造り。
その上で難易度などに関しては、クリア後にでもまとめて。