◆第5話「耐える!百発百中のガンプレイ」◆ (監督:折田至/小笠原猛 脚本:高久進)
なぜか、基地で『コンバトラーV』を見ているスプリンガー。……再放送?
ゴッドネロスについてデータを収集するが、見つけられない流星。そこへ、古賀博士の息子の形見である日本海軍の短剣を持って現れるスプリンガー。ちゃんと、日本刀を設えてあるのが、細かい。
一方、流星への新たな刺客に選ばれる、職場放棄男トップガンダー。
かつて友に裏切られた過去を持つ彼は、「勝利こそ正義、しかし正義はフェアプレイで手にいれなければならない、それが俺の殺しの美学」という、ちょっと面倒くさい人であった。
ちなみに、「帝王がゴルゴ13に似たヒットマンをインプットして作った」(台詞まま)らしい。
桐原会長は、リイド社と小学館の株を持っているに違いない。
「ゴルゴの新刊が出る。私を夜の闇に包め!」
モンスター軍団の横槍などを撃破したトップガンダーは、遂にメタルダー・剣流星と対峙。話し合いを望む流星だが、トップガンダーは一騎打ちを迫る。
流星「争いを好まぬ僕に武器はない」
…………あなた、URYYYYYYY!! 俺は本能で悪を狩るハンタぁぁぁぁぁぁ!! とか叫びながら(一部嘘)、通りすがりのマシン軍団員、複雑骨折させた挙げ句に頭吹き飛ばしたのお忘れですか。
……自制回路が成長しているという事なのかしら?
最初の一騎打ちはトップガンダーがわずかに上回るも再びモンスター軍団闖入で水入り。改めての戦いでは、メタルダーが投げた古賀息子の形見の短刀がトップガンダーの右肩に突き刺さり、メタルダーが決闘を制する。
正々堂々としたトップガンダーの振る舞いに思う所あったのか、
「早く傷を治せ。僕はいつでも相手になる」
と立ち去るメタルダー。
「メタルダー、俺はおまえを恨むぞ!」
絶叫するトップガンダーも、雪辱を誓うのであった。
刀!刀!
形見の刀、刺しっぱなし!!
ところでメタルダーが変身すると、急に声がハンターキラーさんこと飯田道郎になるのは何故なのだろう。
◆第6話「怒る!ヘビー級王者ガルドスをKOせよ」◆ (監督:折田至/小笠原猛 脚本:高久進)
前回、一騎打ちにこだわりモンスター軍団を狙撃した事が問題になり、反逆罪で銃殺刑になる事になったトップガンダー。素直に刑に服するのかと思いきや、処刑寸前、前回の小刀を広島弁(モンスター軍団長)に突きつけて、その場を脱出。彼には、軍団長に迷惑をかけ、生き恥をさらしてでも、メタルダーに雪辱を果たす、という目的があった!
とにかく汚いモンスター軍団、やけに男らしい戦闘ロボット軍団、など、メタルダーと絡めて焦点の当たるキャラ(トップガンダー)をひとり置いた事で、敵組織の群像劇が、ようやく盛り上がってきました。
戦闘に気付いた流星は、元仲間に追われ、激しく損傷したトップガンダーを回収。スプリンガーの反対を押し切って修理する。目覚めたトップガンダーは、自分は「裏切り者になる気はない」とゴッドネロスに関する情報提供は拒否するが、代わりにメタルダーの秘密基地をネロス帝国に教える事はせず、そしてゴッドネロスについて知りたければ、「亡くなった古賀博士の足跡を辿れ」とヒントだけを伝える。
あー、古賀博士とゴッドネロスの関係については、ストーリーを引っ張るミステリー要素とする為に、あえて触れていなかったのですね。物語の掴みが非常にわかりにくい要因だったので、良いのか悪いのか、といったところですが。
またここで、機甲軍団のマリンロボ2号が、ベーリング海で原潜を撃沈、と、メタルダーとの戦いとは別にネロス帝国の暗躍が世界規模で展開しているというシチュエーションを挟んできたのは面白い。
あとトップガンダーさんが、短刀をちゃんと返してくれました。
メタルダーを倒す為、どこかで修行をするぜ、というトップガンダーを見送った流星に襲いかかる、マシン軍団の暴将ガルドス! その圧倒的パワーに苦戦するメタルダーだが、戦闘頭脳が働き、「こいつの弱点は……頭だ」といきなり、謎の構え(鶴拳?)で反撃。激戦の末に撃破する。
しかし本当に、目覚めた頃にうまく説得すれば、メタルダーは戦闘ロボット軍団の優秀な団員になった気がする(笑)
メタルダーとトップガンダーの間に戦士としての友情(「強敵」と書いて「とも」と読むアレ)が芽生え、そこを起点に4大軍団のキャラクターがぐっと立ち、対メタルダー戦とは全く別にネロス帝国の活動が行われているという描写、そして「ゴッドネロスの正体を突き止める為に古賀博士の足跡を追う」という主人公の行動目的が確定、と作品の構造がここで成立。
ようやくちょっと面白くなってきました。
トップガンダー周りを除いては、通常2話ぐらいまでにやっておくような事を6話まで引っ張ってみた結果、率直なところ掴みは大失敗だと思うのですが、今後の浮上に期待。
おまけ:前回と今回の舞さん
犬と話せる流星のメルヘン能力を見せつけられる。
思い出の浜辺をぶらぶらしていると、「危ないから帰れ」と全力で放置プレイを受ける。
…………負けるな舞さん、めげるな舞さん、その危ない男の首に鈴をつけられるのは、最終的にもしかしたら貴女だけかもしれないから!