ムキムキマンと花嵐は、もうこのままフェードアウトなのだろうか……。
◆第29話「ある哀しいのら犬の物語」◆ (監督:伊東寿浩 脚本:中原朗)
犬犬パラダイス回。
スプリンガー、舞の飼い犬マミーに加え、ゲスト野良犬ジョージの3頭立てで、撮影が大変そう。
どれも賢そうでしたが。
家畜やペットのモンスター化をはかるゴッドネロス様、動物を分子レベルに分解後、モンスターのエキスを入れて、再構成してモンスター化を計る。
……だが。
装置から誕生した猫型モンスターは広島弁の足下にじゃれつき、戦意のかけらもない。
「ええい、詰めが甘かった!」
新開発の装置自体は機能したが、素材が悪かった。
「元は野獣だというのに……家畜たちは骨の髄まで人間の家来に成り下がっている」
どちらかというと経営者サイドで、家畜とか死ぬほど好きそうなのに、やたらに野生を求めるゴッドネロス様。
「恐れながら……」
広島弁、野生を残した獣を探す事を進言。……モンスター軍団は別に動物の専門家では無かった気がするのですが、実は元々はそういう設定(それぞれ動物の能力を付与された)だったのでしょうか? 今回の広島弁はすっかり、動物博士のような扱いです。
「獣の心を失っていない家畜を探せというか……」
激しく本末転倒になってますよ、ゴッドネロス様!
飼い主に酷い扱いを受けて殺されそうになり、人に媚びない野良犬として生きてきたシェパード・ジョージとマミーを介して知り合った流星。だがジョージは野生を残した家畜を求めるネロス帝国の手により、へっぴり腰の美人秘書ズに捕まり、改造手術を受けてしまう。
「おまえこそ、言うがままに操られてきた家畜を解放し、従え、人間どもに刃向かう最初の指導者となるのだ」
しかしネロス帝国には従え、と言外に含んでいる時点で何かオカシイというか、今回の作戦は根本的な所で間違っていると思うんですよゴッドネロス様! というかどうして自分は人間の範疇から外れているんですかゴッドネロス様! 神だから? 神だから?
ドグギャランと命名された元ジョージは、その力で、家畜達の野生を取り戻させる。
ナレーション「飼い慣らされたペット達が野生を甦らせ、本来の獣の姿に立ち返った!」
各地の家庭で起こるペット達の反乱、飼い主に噛みつく金魚!
サファリワールドでドグギャランと戦うメタルダーは、マミーによってそれが、ジョージの改造された姿だと知る。「獣には獣の、誇りがある筈だ!」メタルダーの叫びと、マミーの声に正気を取り戻したジョージだが、広島弁の溶解液を受け、死亡。ネロス帝国の恐るべき計画は失敗に終わったが、流星と舞は人と動物が良きパートナーとして過ごしていける世界を祈るのであった。
◆第30話「守れ!秘密基地」◆ (監督:小笠原猛 脚本:高久進)
シルバーカークスへの帰り道、落石で崖を滑り落ちた男を助けた流星。男の息子が一人で峠の山小屋まで助けを呼びに行った事を聞き、男を麓の病院に運び込んだ後で少年を捜す事にする。
下手をするといきなり、「メタルダーだ!」と言いながら探しに行ってしまうかと思いましたが、一応、流星の姿の時は人間離れした行動をしないように気を付けているんでしたっけ……? その辺りの設定はなぁなぁなので、どうだったか自信無くなってしまいました。
後半少年に、流星の姿のまま「僕はメタルダー」とか名乗っていましたが、流星のアイデンテティはどの辺りにあるのか何ともいえない。
その頃、ご機嫌斜めのゴッドネロス様は、わざわざ
「余は……大いに機嫌が悪いぞ」
と宣言。
口に出さないとわかってくれない部下ばかりで、大変そうです。
「メタルダーの基地を見つけて余の機嫌を直せ」という言葉に戦闘ロボット軍団が進み出て、これまでの戦いから疑わしげな地域の捜索を開始。完全に二次遭難した少年を捜す地元消防団と流星と、山狩りをする戦闘ロボ軍団がバッティング。
よく見ると、凄いモブの雑魚キャラみたいに、クロスランダーが混ざっています(笑)
なんかもう、着ぐるみの都合で生かされている気がしてきました……。
そんな中、たぶん山で再び悟りの道を探っていたトップガンダーが少年を見かけ、銃声でメタルダーを呼ぶ。
……大雑把な(笑)
そして何故か、がっちりと握手を交わすメタルダーとトップガンダー。
おそらく、真の友情のアピール。
……先生大変です! 八荒さんが、八荒さんが部屋の隅で膝をついたまま動きません!
トップガンダーのお陰で少年を発見する事ができたメタルダーだが、銃声を聞きつけた戦闘ロボ軍団にも気付かれてしまい、安全の為にひとまず少年を山中の秘密基地シルバーカークスへ連れて行く事になる。
凄く落ち着かないベッドで一晩を過ごした少年は、「基地の場所を秘密にする」と、流星と約束をかわすのであった。
翌朝、少年を連れ帰った流星だが、遭難からの救出劇にマスコミに取材されてしまう。TVに映った流星と少年を見て、メタルダーが基地に一晩匿ったのでは? と推測したネロス帝国は少年をさらう。
追撃シーンで、サイドファントムへの乗り込み方が新アクションで格好良かったです。
「メタルダーと約束した。だから僕は言わない」
軍団員に脅されながらも、堅く口を閉じる少年。追いすがるメタルダーだが、少年を人質に取られてサンドバッグ状態。戦闘回路が損傷するほどのダメージを受けるが、一発の銃弾がその危機を救う。
現れたのは、久々の登場で、相変わらずおいしい所をいただいていくトップガンダー。
先生大変です! 八荒さんの目から涙が止まりません!
反撃に転じたメタルダーは、ガルドスの胸のギミックによるまさかのレーザーアーム破りに一撃を損じるが、横薙ぎの追撃で一刀両断。
「このもの、未成年者略取及び誘拐の罪」
にて、6話のリベンジならず、ガルドスは敢えなく爆死。
メタルダーと少年の交流、心の強さを得る苛められっ子の少年、とオーソドックスな内容ながら丁寧な構成で良かったです。高久脚本は普段なんというか、もっと辻褄適当ですが、高久脚本にしてはしっかりと手順を追っている。意欲的なコンセプトを持った『メタルダー』でありますが、高久さんとしても、力入っていたシリーズだったのかなぁやっぱり。
そんな『メタルダー』も残すところ、あと一桁!
次回なんだか凄い予告になっていましたが、そろそろ管理職の首も危ないか?!