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『特救指令ソルブレイン』感想1

◆第1話「東京上空SOS」◆ (監督:簑輪雅夫 脚本:杉村升
東京上空に突如現れ、街に甚大な被害をもたらした巨大飛行物体。その正体は、宇宙ステーションだった! 宇宙ステーションを誘導したのは、西部科学技術開発センターで開発されていた人工頭脳A320。急速な成長を続けるA320は研究所の主任、稲垣博士の協力のもとに、自身の更なる強化を図ろうとするが、だが……!
警視庁内部の一部屋だったウインスペクターから一転、特捜救急警察ソルブレインという単独のビルを所有し、大幅に組織としてスケールアップ。吹き飛ぶビル、弾ける車、吹き上がる炎、と謎の飛行物体も派手に大破壊を行い、世界観はだいぶ派手になりましたが、本部長の振り返り方は一緒。
ヒーロー物の2話ぐらいまでは予算大投入で派手、というのはお約束ですが、それにしても、派手。
穿った勘ぐりを承知で、『ウインスペクター』終盤の予算をこちらに回したとしか思えません(笑)
ソルブレインのメインコンピューター・クロス8000は、世界観の共通性という意味でも、別にマドックスでも良かったような。マドックスは警視庁用という事で、クロス8000は発展型か何かなのか。
本部に情報センターが別にある、というのはいい。なにしろ本部長は、電話を取らせてはいけない人なので。
宇宙ステーションの誘導電波の発信元とみなされる西部科学技術開発センターに向かった主人公・西尾大樹は、研究所の主任・稲垣博士の息子、カズオと遭遇。一緒に博士に話を聞こうとするが、博士はすっかり、人工頭脳の進化と科学の発展の為には多少の犠牲は仕方がない、と、とち狂っていた。
暴走する人工頭脳 ブレイン A320は、自身の更なる進化の為に自らを人間の肉体に移植しようとし、その適合体として博士の息子を要求。
「カズオ……A320の指示に従ってくれ。全ては人類の進歩のためだ」
コンピュータに息子を売る博士
A320はカズオの身柄を手に入れると、自分を止める可能性のある稲垣博士を裏切り、彼等を亡き者とするべく宇宙ステーションを研究所に落下させる。
所員達を救い、カズオくんを奪還する為、西尾大樹、ソルブレイバーにブラスアップ!
更に本部からは、巨大レスキューメカ・ソリッドステイツ−1が出撃。それぞれ専任の隊員が居るというのは、この先ドラマ的に活かされるのかはわかりませんが、面白い所。更に大樹の同僚、樋口玲子もソルジャンヌにブラスアップし、燃えさかる研究所から所員達を救い出す。
特殊スーツも着ていないのに、何故かジャンヌと一緒に火事場のかなり奥まで入り込む、同僚刑事・増田純が熱い(笑)
カズオ少年を助け出したソルブレイバーが通りすがりに博士も助け、コンピューターに売った自分に手をさしのべる息子の姿に博士も改心して、大団円。
……もちろん博士は逮捕だけど!
クライマックスのレスキューアクションは、大火災にエレベーター落下に、何故か飛んでくるプロペラとか、色々とやりすぎて散漫になってしまいました。もっとシンプルで良かった。色々やった挙げ句に、最後は大爆発で「脱出失敗か?!」と皆が思ったら煙の中から姿を見せる、という一番面白くないオチでしたし。


◆第2話「爆襲エスパー姉妹」◆ (監督:簑輪雅夫 脚本:杉村升
傷害事件で服役中の鶴岡は、警察への復讐と脱獄の為に、イギリスから二人の娘、エミとルミを日本に呼ぶ。イギリスの諜報機関MI6が開発したESP装置を身につけた二人は、音声が強力な震動波となり、磁気を逆転させて物体を動かす力を発揮して通りすがりの少女を人質に取ると街を無差別攻撃。更にソルブレイン本部の攻撃を宣言する!
箕輪監督……こんなに下手だっけ?
役者が慣れてない云々以上に、演技指導とか演出とか台詞回しが全体的に低レベルで、首をひねる出来。
実は刑務所で花を育てていた鶴岡、それは風船について飛んできた種だった、その種を風船につけて飛ばしていたのは人質にされた少女だった、娘達の本部襲撃はブラフで本命は刑務所襲撃、襲撃を待つ鶴岡は育てた花を大事に鉢に植え替えていた、と話は繋がり(強引でご都合なのはいいけど、もう少し風情と伏線が欲しい)、娘達のブラフを見破って退却させた大樹は、面会室で鶴岡にスイートピーの種を叩きつける(笑)
おまえに心の拠り所をくれた少女がおまえの娘の為に悲惨な目に遭っている、と事情を説明した大樹は更に、
「この鉢植えが大事なら娘達のアジトを教えろ。ぐふふふふ。
さもなくばこうだ!」

と鉢植えを床に叩きつけようとし、折れる鶴岡。
……あっれー、娘達は暴行傷害で服役中の父親を刑務所から脱獄させる為に、わざわざ超能力装置を身につけてイギリスからやってきたのに鉢植え大事にそれを裏切る父
…………えーとなんでしょう、2話続けて、子供を裏切る父の話?
姉妹二人が自発的に父親を助けに来たならともかく、父親が自分の脱獄の為に呼んで暴れさせたのに、この仕打ちはあまりにあまりでは。
かくて、哀れ姉妹はアジトをソルブレイバーに強襲されて逮捕。
アジトの大火災でソルブレイバーは危機に陥るが、サポートロボット・ソルドーザーの活躍で脱出に成功。心を入れ替え刑に服する事にした鶴岡の元を、人質にされていた少女が訪れて新しい花の種を渡し、鶴岡は涙を流すのであった……。
1話もそうなのですけど、前作ラストから大上段に掲げた、「心を救う」というテーマにこだわりすぎて、シナリオに無理が出ている。加えてそれを、ソルブレインという組織のモットーという事で、繰り返し口にしてしまったりするので、むしろドラマが浅くて薄っぺらい。
シンプルな話として、犯人が改心しなくてはいけない、というのは明らかに物語のルールとして面白くない。
これは早く気付いて、軌道修正してほしいところ。
あとこの話に関して言えば、そもそも鶴岡がどんな犯罪者だったのか、が描写されないので、そんな男にも花を愛でる心が、というドラマ性が全く生まれず、加えて多分最終的に娘達の方が罪が重そうと、果てしなく駄目駄目。
完全な新番組として見ればいいのでしょうが、こちらとしては、わざわざあんな形にしてまで『ウインスペクター』と世界観を繋げておいてこれなのか、というのはどうしても引っかかる所。
前作の反省点を活かして、各部署の専任のキャラクターを置くという形を取っているので、それが活きてくる事には期待。
個人的には、特警に足りなかった秘書的お姉さんの部分を埋める、情報センターの相川みどりさんに期待です(笑)
もうちょっと綺麗なお姉さん系だったらどんぴしゃだったのに!(何が)
ソルジャンヌはえらくバブリーだしなぁ(^^;
エンディングの映像を見ると、これも前作では描かれなかった、隊員達の若者らしさ(刑事以外の部分)を出していく意図があるのかもという感じですが、玲子の服装は『ジバン』の頃に逆戻りというか、純子さんは刑事らしさを前面に出す為に、かなり意図的に抑えた衣装にしていたのか、と今更ながら納得してみたり。
あと心配なのは凄く中途半端な使い方になりそうな、現場担当3人目の増田の存在意義。コメディリリーフ要員は、メンテ担当の戸川みたいですし、果たして、ちゃんと使えるのやら。
主役(大樹)は、初期の竜馬さんが若干ちんぴらぽかったとするなら、ヤクザっぽい感じ(おぃ)
全身から醸し出す、鉄砲玉オーラ。
というか、増田とセットで、やたらにヤクザの若い舎弟コンビっぽい(笑)
特捜救急警察というよりは、宮内組の雰囲気。
その本部長は、なぜかエンディングで筋肉をアピール。まだまだ若い者に負けはしない。
それにしても今のところ、もはや不要になったウインスペクターを海外へトバして、本部長が自分を頂点として好き勝手できる新組織を作り出したようにしか見えないのですが、正木の政治力、恐るべし……!
どうしても前作と比べてしまうという事もあり、この出来が続くとかなり厳しいのですが、中盤にアレがアレからアレするらしいからなぁ……面白くなってくる事に期待。