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『特救指令ソルブレイン』感想27

数話前からようやく、主なゲストキャラがクレジットされるようになったのですが、東映全体で方針変更とかあったのかなぁ。
メタルダー』は全くさっぱりでしたが、『ジライヤ』はほぼ着ぐるみの世界忍者の中の人までクレジットに明記されたり、年によってブレが激しすぎる(^^;
◆第45話「標的は小さな証人」◆ (監督:小笠原猛 脚本:宮下隼一/鈴木康之)
脚本は、42話でやらかしたコンビ。
メタルヒーローシリーズのこの辺りで、若手(というか新人)の脚本家がやたらに投入されてきて、東映の偉い人がキレた、みたいな話を小耳に挟んだ記憶があるのですが(そのため後に小林靖子さんが鷲山京子さん名義で書かせてもらった回が有るとか無いとか)、若手の書いたものに宮下さんが手を入れて、みたいな連名なのかなぁ……詳しくは後述しますが、今回、非常に基本がなっていない(^^;
警察官殺害犯の目撃証人の保護の為に、山奥のログハウスへ向かう大樹。目撃者の少女、弓月ひとみは証言を拒否しており山荘から出る事も嫌がるが、そこに何者かが銃撃を浴びせ、大樹は手帳兼無線機を破壊されてしまう。足の不自由なひとみのヘルパー・洋子の助けもあり、その場を車で脱出する大樹達だが、追いすがる犯人の銃撃を受けて車はパンク、ひとみを背負って山中の逃亡を余儀なくされる。
不意打ちとはいえ銃撃戦で大樹を寄せ付けない犯人が強すぎるのですが、世紀末TOKYOディストピアでは、傭兵経験のある日本人はごくごく一般的なので仕方がない。
どうも警察に良い感情の無いらしいひとみに、
「つけられたのよ、あの男に」
と責任を問われる大樹さんですが、まあ、言われても仕方ありません(笑)
そして大樹はなぜ、ひとみをヘルパーさんに背負わせる。
いざという時に戦闘力のある大樹の手が空いてないと困る、という理屈もありますが、どう考えても追跡者から距離を空ける方が優先事項だと思うのですが。
後の展開も考えると、大樹が背負おうとして、ひとみに拒否されるシーンとかカットしちゃったのかなぁ(^^; あまりカットシーン推測も良くないのですが、そうでも思わないと、大樹が酷すぎます。
そして文字通りの命がけの逃亡中に、
「少しは協力する気持ちになってくれたかな?」
とか、なんですかこの鬼畜生命体は。
そんな大樹に、ひとみの事情を語る洋子。
1年前、ひとみは交通事故で両親を失い、同時に両足に大けがを負って車椅子の身の上となっていた。ひとみの父が「ワインを軽く1杯」飲んでいた事から、警察はそれを事故の原因と断定。ひとみは「お父さんは酒に強く、酔ってなんかいなかった。原因は対向車のライト」と主張したが聞きいれられず、それ以来、ひとみは人間不信、とりわけ警察不信になっているのであった。
えー……
飲んだら乗るな、乗るなら飲むな
まさしく、軽く一杯だろうが、酒に強かろうが、酒は酒であり、飲酒運転の上に、どう回想映像を見ても娘に気を取られて完全に脇見運転をしていて、視聴者がひとみちゃんに同情をする余地が吹っ飛んでいるのですが、正直もう、何をしたいのかわかりません(^^;
医者によるとひとみの足は肉体的には完治しており、後は心の問題だけなのだと言う。そんなひとみから花飾りをプレゼントされた洋子はハンカチを濡らしに川に行った所を犯人に捕まってしまう。その男の名は、シゲル。何とかつての洋子のボーイフレンドであり、しかも1年前にひとみを巻き込んだ交通事故の際、暴走する対向車に乗っていたのは彼女とシゲルだったのだ! 銃声を聞いて洋子の元へ向かった大樹は拳銃を奪われ、洋子とともに川に落下。流れ着いた河原で1年前の真実を聞く。事故を起こしたシゲルと洋子は、その場を逃走。死亡事故の犯人になるという恐怖から警察に届け出る事の出来なかった洋子だが、その後、ひとみの事を知り、せめてもの償いとして彼女のヘルパーを続けて来たのであった。
連絡の途絶した大樹を心配して応援に駆け付けた玲子と純を加え、ひとみを連れたシゲルを吊り橋で待ち受ける大樹達。シゲルのダイナマイト攻撃に苦戦し、あわやひとみちゃん木っ端微塵のピンチに陥るが、すんでの所で現れたナイトファイヤーがダイナマイトを消し飛ばし、犯人を逮捕。シゲルの口から1年前の洋子の真実を知ったひとみは一旦は彼女を拒否するが、「洋子さんが君に償おうとした、今日までの事を」思い出すんだ、という大樹の説得を受け、自分の足で洋子の元へ向かうと、二人はしっかり抱きしめ合う……と最後は何となくいい話にしてまとめるのですが、ひとみちゃんの後ろで終始棒立ちの竜馬さんがえらく間抜け。
というか、竜馬さんは何をしに来たのか?
話に全く絡まないのに、ブレイバーが苦戦しているところに最後の最後だけ出てきて犯人を捕まえる、という戦隊で言うなら2号ロボのような使われ方。
…………いやまさしく、2号ロボなのか(^^;
同コンビによる前エピソード(42話)のような致命的なやらかしは無かったものの、ぞんざいすぎる竜馬さんの使い方、手帳とプロテクターが無いと増田レベルで役に立たない大樹、どう言いつくろおうと飲酒運転を否定できないお父さん、と全体的に困った内容。事故の回想はせめて、映像で明確に対向車が危険運転をしている所を一緒に見せておかないといけないので、これは監督も悪いのですが。
そして色々と駄目な話を、最後にテンプレートのいい話にして誤魔化す、と駄目の上塗り回。あそこから更に酷い話にされても困るので、テンプレートはテンプレートで別に構わないのですが、テンプレートならテンプレートのやり方があるわけで、どうして、“ヒーローを格好良く描く”という基本の基本をすっ飛ばすのでしょうか。
こういう回こそ大樹/ソルブレイバーを活躍させなければいけないのに、犯人にはひたすら翻弄され、少女には酷い言葉を投げかけ、難しい話になるとだんまりモード、明らかな判断ミスで民間人を危地に陥れ、挙げ句の果てにダイナマイト無双で手も足も出ない。
これで最後だけ急に説得モードに入られても困ります。
ヒーローの説得力とは、積み上げてきたヒーロー性(ヒーロー的行動)によって担保されるものであり、そこを描いてこそなのだという、基本が全くなっていません。反省。要反省。
なお、やたら強い犯人がダイナマイト無双で身動きできない子供が人質にされて吊り橋で大ピンチ、というシチュエーションは前作第19話「愛と勇気の父子橋」にそっくりなのですが、確認したら宮下隼一の脚本だったので、(プロセスはもちろん違いますが)ネタに困ってクライマックスの状況設定をそのまま持ってきた疑惑。


◆第46話「天才瞬間製造機」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:杉村升
片山研究所で火災が発生し、孫のトオルという少年は無事に助け出されるが、戸棚の下敷きになった片山博士が意識不明の重体に陥ってしまう。火災の原因は、研究所に忍び込んだ暴漢の手によるものだった。暴漢は博士が発明していた機械を奪って逃走、この火災で設計図が燃えてしまった事もあり、博士がいったい何を研究していたのかは「子供達のための研究」だという事以外、謎となってしまう。
ところが、機械が盗まれる前に、こっそりそれを動かしていたトオル少年の身に異常が起こる。突然、記憶力が抜群に良くなったというのだ! ソルブレインの前でそれを実証してみせたトオルは事件現場での出来事に記憶を集中し、暴漢の腕にアザがあった事を思い出す。
どうやら一種の、カメラ記憶能力な模様。
今日はすっかりソルブレインの一員として活動する竜馬を交え、捜査線上に浮かび上がった三好カズオという男に接触する大樹達。
逃げる三好カズオに、竜馬さん必殺の飛び回し蹴りが炸裂!!
だが捕まえた三好は前科二犯のこそ泥で、科学の知識もない。盗んだ装置をどうこうできる筈もなく、共犯者の存在が推測される。
一方その頃、トオルは意識の回復しない祖父の為に、燃えてしまった設計図を思い出そうと集中し、それを書き上げる事に成功する。祖父の見舞いにそれを見せたトオルに迫る影、それは事件の黒幕にして片山博士の元助手、西川であった。西川はトオルの書き直した設計図をもとに機械を修理すると、その開発を自分の手柄とするためにトオルと博士を亡き者にせんとし、まずはトオルを時限爆弾で吹き飛ばそうとするが、そこへ駆け付けるソルブレイン
追い詰められた西川はマシンの光を自ら浴びて設計図を覚え込むと、設計図に火をつけるという自爆テロに走るがナイトファイヤーに逮捕され、トオルもブレイバーらによって無事に助け出される。
何故かパーティが、ブレイバー・ジャンヌ・ドーザー、と、ナイトファイヤー・増田、という組み合わせなのですが、増田、凄く、足手まとい……。
事件は無事に解決し、片山博士も意識を取り戻して大団円。
さて、博士の開発した装置の正体は……?
取り調べを受けながら、カレーをかきこんでいる西川を、にやにや笑いながら取り囲む大樹達。彼等は大樹に、機械の光を浴びて記憶力が発達したのなら覚えたはずの設計図を思いだしてみろ、と言うが、西川はそれを思い出す事が出来ない。
実は博士が開発したのは、記憶増強装置ではなく、人間の眠っている能力を子供の内に引き出す、という装置だった。トオル少年はたまたまそれが記憶力であったというだけで、誰もが記憶力が強化される、というわけではないのだ。がっくりと落ち込む西川であったが、その手にしたスプーンが、見事にぐにゃり。
なんと西川は、装置によって超能力に目覚めていたのであった!(笑)
そして冒頭から、ロッカーの暗証番号を忘れて必死に数字を合わせていた増田、遂に鍵を開ける事に成功。
「人間やっぱ努力ですよ!」
というのが、たぶん今回の真テーマ。
正木「ところで純、開けて何するつもりだったんだ?」
増田「え? あれ?」
と、音楽も含めて珍しくコメディタッチのエンディングなのですが、軽く流しているけど、えらいパラダイムシフトの起こる発明なような。
世紀末TOKYOディストピアの未来は、色々怖い。
それにしてもこの終盤に来て連続で、凄く前作『ウインスペクター』を思わせるエピソードが続きます。悪いわけではないのですが、ここまで来てやるのなら、もっと早めにやっておけば良かったのに、という内容が多い(^^; 増田と玲子の軽いやり取りとか悪くないだけに、キャラ同士の絡みを前半からこういう感じで積み上げてくれていればなぁ……と思わずにはいられません。やはり『ソルブレイン』は、2クール目の迷走が痛かった。
次回、物凄く扇澤脚本の匂いですが、さて。