時間吸収機能付きの国盗りシミュレーション、『信長の野望』シリーズ最新作。発売は2009年。
全日本リアルタイム進行&シームレス一枚マップで進行し、内政システムの大枠などは前作を受け継いでおり、『革新2』と言った感じの作り。操作感覚などは変更されていますが、『革新』ユーザーなら、かなりスムーズに入れると思います。
今作のシステム部分でのウリは、<街道>。
拠点から街道を延ばして街並みを制圧する事で、領土を増やしていきます。城単位が基本なのはこれまで同様ですが、国境線を越えて敵国支配下の街並みを奪い取る事で、敵国領土を侵食する事が可能。無論、敵も同様に浸食してきますので、国境線の凌ぎ合いと支配領域の確保、というのが一つのポイントになっています。もっとも、本城を一気に攻撃してしまった方が手っ取り早い場合も多々ありますので、戦略は隣国との地勢次第。戦争における侵略パターンが一つ増えた、といったところ(『天下創世』あたりにおける、「城下町を焼き払え」作戦に近いか)。
敵国侵略のみならず、自国領土の街並みも街道を繋がないと支配下に収められないので、その辺りは、一手間増えた、といったところ。折角なので、渡河地点や山道の切り開きも自由自在なら良かったのですが、川と山は道を通せる所が固定されているので、あまり突飛な侵略ルートは作れないのは、残念。
また、前作で異常にフリーダムだった海路は、特定の港から港の間に限定され、それにともなって海戦(水軍)関係のギミックは大幅に簡略化されました。まあ前作では極端な話、蝦夷から薩摩まで海路で侵攻できたので、少々やりすぎ感はありましたが、一気に簡略化しすぎて、少々つまらなくなってしまった部分もあります。もう少し港の数と海路の拡がりはあっても良かったような。
<街道>を除くと内政システムは前作とあまり変わりませんが、合戦システムは前作の基本を引き継ぎつつ、武将の得意不得意が大きく出る形に変化。戦法が1武将1つに固定されたのに加え、兵科適性(D〜S)の影響が大きくなった為、《統率》が高ければ必ずしもオールマイティというわけではなく、なるべく得意の兵科と組み合わせる必要があります。また、部隊は最大5人の武将で編成、3人以上なら陣形を組んで補助効果を得る事が可能となり、兵科適性・戦法との兼ね合いで、合戦における武将選択の幅が広がりました。能力値はほどほどだけど直接攻撃系の戦法が使える武将、の使い勝手が上がったのは良かったと思います。
まだそれほどやりこんでいないので、部隊編成に関しては、まだ色々と面白みがあるかも。今のところ、内政は大きな変化が無いけれど、合戦関係は色々いじってあるなぁ、という印象。
ベースが『革新』なので、『革新』の時のようなインパクトは無いですが、『革新』が好きだったなら楽しめる出来かと。
で現在、『天下創世』以来の宿敵認定であった大友家でプレイして、九州・四国を統一。中国侵略中。チキンなのでとりあえず〔初級〕で始めたのですが、さすがに〔中級〕で良かったか……。