『Gのレコンギスタ』、各エピソードで発生した主な出来事と、登場した各勢力・キャラクターの思惑や行動などを、ざっくりめにまとめてみました。筋をわかりやすくする目的の為、語句の説明などが前後している場合がありますが、ご了承下さい。14〜18話まで。
その1(1〜6話)→〔http://d.hatena.ne.jp/gms/20150202/p3〕
その2(7〜13話)→〔http://d.hatena.ne.jp/gms/20150203/p1〕
◆第14話「宇宙、モビルスーツ戦」◆
〔今回揉める人達:ガランデンvsドレット軍、サラマンドラvsドレット軍、メガファウナvsドレット軍〕
- トワサンガへ向かうガランデン、サラマンドラ、メガファウナが、それぞれドレット軍のマッシュナー艦隊と一当たりする話。
- ラライヤが復調する。
- トワサンガからの交渉団とキャピタル上層部(&おまけのグシオン総監)、色々と話し合う。
- 法王様、半月後に「年に一度のカシーバ・ミコシの降臨祭」が行われる事に言及。
- ガランデンがキャピタル・タワーから発進し、マッシュナー率いる艦隊と戦闘。
- マスク、地球の居住権を餌にしてドレット軍の内部分裂をはかるメッセージチューブを敵艦に打ち込むと撤退。
- ガランデン、トワサンガへ向けて針路を取る。
- 続けて、サラマンドラ、メガファウナがキャピタル・タワーから発進し、マッシュナー艦隊の追撃を受ける。
- この戦闘でG−セルフを知るトワサンガのパイロット、リンゴ、メガファウナの捕虜になる。
- サラマンドラとメガファウナも、トワサンガへ向けて針路を取る。
◆第15話「飛べ! トワサンガへ」◆
〔今回揉める人達:メガファウナ&サラマンドラvsドレット軍(マッシュナー艦隊)〕
- トワサンガへ向かうメガファウナ&サラマンドラvsそれを追うマッシュナー艦隊の戦闘。
- 完全に復調したラライヤ、自分の素性と事情を説明。
- ラライヤの本来の任務は、レコンギスタ作戦の為にドレット軍の先発隊として地球へ降下し、本隊の到着を待ちながら出来れば「レイハントン家の生き残り」を探す事であった。
- 月では過去にフォトン・バッテリーの技術を巡り、その秘密を知るレイハントン家とその公開を迫るドレット家の対立があったが、結局その技術はヘルメス財団の管理下に置かれる事となった。
- G−セルフの正式名称は、YG−111。ドレット軍に制式採用されなかったMSを偵察に用いたもの。
- マッシュナー艦隊から、ロックパイの操る長距離狙撃用のビーム兵器・アリンカドが出撃し、G−セルフはアサルトパックで迎撃。長距離射撃戦→白兵戦、という戦いが行われ、ロックパイ撤退。
- ラライヤ、鹵獲したリンゴのモランに率先して乗り込むという、アクティブな面を見せる。
- ドニエル艦長とクリム達、お互いの腹づもりを探り合う。
- マッシュナー艦隊の追撃を振り切ったメガファウナとサラマンドラ、ラライヤの生まれ故郷でありトワサンガの中心的コロニー、シラノVに入港する。
- リンゴによるとトワサンガでは、ドレット軍とハザム政権の軋轢がある。
- サラマンドラ組(クリム達)、シラノVの守備部隊であるガヴァン隊に捕まる。
- メガファウナ組、ラライヤの知己であるフラミニアと出会い、会わせたい人が居ると招かれる。
◆第16話「ベルリの戦争」◆
〔今回揉める人達:G−セルフvsガヴァン隊〕
- ベルリ達はフラミニアの案内で、ドレット軍の行動に批判的なトワサンガの反戦レジスタンスのリーダー格、ロルッカ、ミラジと引き合わされる。
- ロルッカとミラジはかつてレイハントン家に仕えており、アイーダとベルリが地球に亡命した「レイハントン家の生き残り」、レイハントンの王女と王子という、実の姉弟であったと判明。
- 月での政争を逃れ、幼い頃に地球へ連れて行かれたアイーダとベルリは、そこでお互いの事を知らないまま別の家に預けられ、養子として育てられていたのであった。
- G−セルフにはレイハントン家のDNAデータなどが仕込まれており、正規パイロットであるラライヤを除くと、レイハントン直系の人間しか操作できないようなロックが施されていた。
- クンパ大佐を拾った為に一番後ろになったガランデン、シラノVに到着する。
- クンパ大佐、キャピタルからの使者として、正面から堂々とハジム政権に接触。
- サラマンドラもまた、クリムのアメリア大統領の息子という身分により、ゲスト扱いを受けていた。
- マスク「向こうの軍事力をいただいて帰るには、一度は仲間になってみせる」
- マッシュナー「あのな、ここに入港させたら両方ともこちらのもんなんだよ」
- ミック「キャピタル・アーミィがやる前に、ドレット艦隊の主導権を奪うつもりなんでしょ」
- みんな、他人の戦力を自分の物にしようと、好き勝手な事を考えていた。
- シラノV生まれである事、アイーダと姉弟である事、明かされた真実に動揺を隠せないベルリは、ガランデンから事情を聞くと理由をつけて単独出撃。迎撃に現れたガヴァン隊を、苛立ちをぶつけるように撃破する。
- ガヴァン隊は撤退。G−セルフもメガファウナに連れ戻される。
- チュチュミィ、用済みになる。
◆第17話「アイーダの決断」◆
〔今回揉める人達:メガファウナvsマスク部隊、クリム&ミックvsマスク部隊&間違われたリンゴ〕
- シラノVの農業ブロック外壁が剥がれて宇宙空間に大量の土砂が流れ出す。
- カシーバ・ミコシとは、ヘルメス財団の運用する、巨大なフォトン・バッテリーの運搬船であったと判明。同じくヘルメス財団の運用するクレッセント・シップともども、両船に瓦礫による傷をつけてはならない、という状況。ヘルメス財団からはドレット軍に、瓦礫掃除の要請が下る。
- メガファウナは土砂流出のどさくさに紛れて出港。瓦礫掃除を行いながら、シラノVの周りを周回する。
- ラライヤに気のあるリンゴ、赤いモランでメガファウナに居残る。
- 反戦レジスタンス、物資の補給や新MSの積み込みなどで、メガファウナ(アイーダとベルリ)に協力。
- 古くからコロニーで使われてきたMSネオドゥ、ラライヤ機としてメガファウナの戦力となる。
- ラライヤが独り立ちし、ノレド、メガファウナの為に働く。
- ガランデンとサラマンドラは、表向きドレット軍と友好関係にあり、ドレット軍から艦船の精密検査を受ける。メガファウナだけがアイーダの思惑とレジスタンスとの接触により、独立愚連隊状態。
- G−セルフを捕獲したいと申し出たガランデン陣営、ドレット軍から試作MSビフロンを押しつけられ、バララが搭乗して出撃。
- ガランデンによるG−セルフの捕獲を阻止する為、クリムとミックが出撃。
- マッシュナーの命令により、ロックパイ、瓦礫掃除に出撃。
- ドレット軍は独自行動の傍ら、ヘルメス財団の顔を立てる必要がある。
- ネオドゥとビフロン、マックナイフと青ジャハナム、ヘカテーと赤モランが戦闘するが、そこへロックパイ率いる瓦礫掃除部隊がやってきて水入り。
- 「ヘルメス財団を怒らせたら地球にフォトンバッテリーは配給されなくなる」と聞き、みんなで宇宙の瓦礫掃除大会。
- アイーダ、その光景を見ながら、自分に何が出来るのかを考える。
- 大騒ぎに紛れてメガファウナへ単身潜入したクンパ、レジスタンスのロルッカと接触。
- クンパの正体がトワサンガ人であり、アイーダとベルリを地球に“捨てた”ピアニ・カルータ大尉と判明。
- ロルッカは、地球で宇宙世紀時代の武装が拡大をしたのは、クンパが薔薇の設計図を流出させた為だとヘルメスのタブー破りを非難するが、逆にクンパは、G−セルフを用いてレイハントン家の生き残り捜しを行ったロルッカ達こそ悪辣なタブー破りであると糾弾する。
- アイーダ、フォトンバッテリーにまつわる争いの根元をその目で確かめるべく、ヘルメス財団の根拠、ビーナス・グロゥブ行きを決断する。
◆第18話「三日月へ乗れ」◆
〔今回揉める人達:メガファウナvsガヴァン隊vsマッシュナー艦隊vsマスク部隊vsクリム&ミック〕
- カシーバ・ミコシとクレッセント・シップに万が一にも傷をつけない為に飛び道具の制限された戦場で、ガヴァン隊、マッシュナー艦隊、マスク部隊、クリム達が、それぞれの立場を優位にする為にG−セルフを手に入れようと相争い、ビーナス・グロゥブを目指すメガファウナは、それらを振り切ってクレッセント・シップと合流しようとする、というエピソード。
- ガヴァン隊、G−セルフを捕獲する為に出撃する。
- マッシュナー隊、ヘルメス財団の使者の前で騒ぎが大きくなる事を恐れ、それを止める為に出撃。ロックパイは新MS、ガイトラッシュに乗り込む。
- マスク、メガファウナに直接乗り込んでG−セルフを強奪しようとするが、失敗。
- クリム&ミックとマスク部隊が戦闘。
- 潜入作戦に協力したマニィ、メガファウナへ取り残される。
- カシーバ・ミコシ、ザンクト・ポルトへ向けて出港する。
- メガファウナがクレッセント・シップとの合流を目指す中、ガヴァン隊、マッシュナー艦隊、マスク部隊、クリム達が自分以外全員敵として、大乱戦。
- G−セルフがガイトラッシュを撃退し、メガファウナはクレッセント・シップに取り付く事に成功する。
- クレッセント・シップがレイハントン・サインに反応。ベルリが差し込んだレイハントン・メタルにより、クレッセント・シップの眠っていた機能が起動し、本来3日必要だったエンジンのアイドリングが大幅に短縮される。これにより、メガファウナはクレッセント・シップとの同道を許される。
- ベルリ、アイーダの前で、両親、そしてG−セルフの存在を肯定的に受け入れる態度を見せる。
- ベルリ、改めてアイーダを「姉さん」と呼ぶ。
- ベルリ、姉さんに肩タッチを敢行。
- ベルリ、姉さんの両手を握りしめる。
- クレッセント・シップにくっついたメガファウナ、ビーナス・グロゥブへ――。
−−−−−
13話ラストでアイーダがトワサンガ行きを決断し、道中→到着→衝撃の真実→更なる世界の果てへ――と、トワサンガ編とでもくくれそうなのが、14−18話。アイーダとベルリの出自が明かされるとともに、合わせてG−セルフの背景が掘り下げられるという構造になっています。
ここまででG−セルフについて明かされた事を時系列で並べると、
反戦レジスタンスの老人達がYG−111として建造(どうしてドレット軍の為に新型MSを建造したのかは謎ですが、何かやむにやまれぬ事情か、政治的思惑があったと考えられる)
↓
ドレット軍に制式採用はされなかったが、地球偵察に先発隊として派遣される事になる
↓
老人達、地球に亡命させたレイハントン家の王女と王子(アイーダとベルリ)を探す一助にしようと、機体にレイハントン・コードを組み込み、ラライヤを除くと、レイハントン直系の人間しか操作できないようなロックが仕掛けられる
↓
地球へ降下中、キャピタル・ガードと宇宙海賊に捕捉され、カーヒルによって鹵獲される
↓
パイロットのラライヤは脱出してデレンセンに救助されるが、心神喪失状態となる
↓
アイーダ、カーヒルの拾ってきた機体を自分しか操縦できなかった事から、G−セルフと名付ける(この際、レイハントン・メタルを手に入れたと思われる)
↓
本編1話〜
という流れ。
第3話の脱糞、第5話の挿入、とベルリとG−セルフの紐付けは前半に行われていましたが、紆余曲折の末改めて第18話のラストでベルリがG−セルフを肯定的に受け入れる(ように見える)姿が描かれたのは、そこで完全に、G−セルフがベルリ(達)のG−セルフになった、という意図かと思われます(この点は、第19話で裏打ちあり)。
13話で華々しく登場したトワサンガ勢力ですが、「レコンギスタ計画」を推進するドレット軍はあくまで軍部のタカ派であり(軍全体なのか軍の一部なのかは、現状不明)、トワサンガの総意ではない事、地元に帰れば政権や地元居残り組とは軋轢があるし、反戦レジスタンスも居るし、エネルギー供給を抑えロストテクノロジーを有するヘルメス財団には頭が上がらない、という立場である事が判明。
フォトン・バッテリー配給の流れとともに、ここまでに明かされた世界の全容を図にすると、以下のような感じ。
トワサンガでの小競り合いにも我関せず、あくまで超然と、ヘルメス財団が黙々と地球へフォトン・バッテリーを配給し続けるのは、純粋な理想主義なのか、宗教的大義なのか、或いは何か利己的な思惑があるのか、という所はまだ皆目不明。
ビーナス・グロゥブ
〔ヘルメス財団:???〕
|
(クレッセント・シップ)
↓
トワサンガ
〔ドレット軍:地球移民作戦「レコンギスタ計画」の実行〕
〔その他:地球居住を望む住民も多いが、時期尚早という勢力も存在〕
|
(カシーバ・ミコシ)
↓
ザンクト・ポルト
〔スコード教/キャピタル・ガード:人類の存続と地球環境の保全の為に粛々と業務実行〕
|
(キャピタル・タワー)
↓
地球全域
〔キャピタル・アーミィ(クンパ大佐):地球圏で戦火を広げようとしているように見えるが、真意不明〕
〔アメリア:エネルギーの供給がキャピタルに独占されているのが不満。革命だ!〕
〔ゴンドワン:アメリアと大陸間戦争中〕
これと、出自こそ判明したものの相変わらず目的不明のクンパ大佐の真意、そしてレイハントン家の秘密、というのが今作終盤の展開のキーとなりそうです……多分。
19話でまた色々ありましたが、まだ感想まとめていないので、後は感想まとめながら、こういう簡略化を出来れば挟んでいければ、ぐらいの予定。