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『ジャッカー電撃隊』感想19

◆第24話「悪魔か?天使か?! 笛吹き男」◆ (監督:竹本弘一 脚本:上原正三
デビルバッターに似たノリの怪人・地獄天使が遊園地に現れてメリーゴーランドで遊び出し、どう反応すればいいのかわかりません!
「逃げなくてもよか。わしゃな、みんな、クライムの地獄天使じゃよ。やー、こんな顔でも心は優しいんだぞ」
逃げ出した子供達を懸命に追いかけた地獄天使が角笛を吹くと、子供達が一緒になって楽しそうに踊り出し、その件は即座にジャッカー本部へと報告される。
「クライムの地獄天使が、子供達と踊っている」 (番場、超シリアスに)
くっ……突き抜けすぎて面白いぞ!
「クライム」「天使」「踊っている」という言霊のコンボが得体の知れない破壊力。
番場は胸のバラをキザに投げつけて報告のあった遊園地の場所を示し、今回も事前に変身してから現場へと向かうジャッカー。前回に続いてこの辺りは、明確に作劇の変化を感じます。
問題の遊園地では、地獄天使が、ジェットコースターを楽しんでいた。
頭部大きめの被り物+大きめのシルクハットでジェットコースター搭乗は、よく考えると地味に凄いのではないでしょうか。さすがに安全性もろもろが考慮されたのか、他の乗客はゼロですが。
「おい、貴様なにしにここに来た」
「あんたらに、会いたい思うてな」
「用件を聞こう」
「無条件降伏をしてもらいたいんじゃ。この儂に」
先日、子供達に野球を教えていた怪人に問答無用で躍りかかったジャッカーが、怪人と面と向かって話し合うという、どうにも間抜けな間合いに(^^; 同じコメディ寄りの怪人でも、リアクションの変化で作品世界の空気が変わるというのが、よくわかります……。
勿論ジャッカーに無条件降伏を断られた地獄天使は、4人を嘲弄して一時撤退すると、その角笛の音で子供達を集め始める。果たして地獄天使は何をしようとしているのか……? ジャッカーは調査を開始し、桜井はアスレチック場で大量の子供達を発見する。
潜んでいたクライム構成員を凄い効果音のパンチで沈めていく桜井は子供達に逃げるように促すが、
「どうして?」
「どうしてって、地獄天使は恐ろしい殺人鬼なんだ!」
まだ何もしていないのに適当に断言した!(笑)
官憲の一方的な思い込み、怖い。
桜井の言葉に全く耳を貸さないどころか、地獄天使を「優しいおじちゃん」と呼んで慕う子供達は、角笛の音によって集団催眠を受けていた。地獄天使はジャッカーを撃破する為の太陽熱線砲のチャージ中に襲撃を防ぐ為、無垢な子供達を人間の盾にしていたのだ!
角笛を破壊した桜井は、洗脳が解けた子供達を連れて逃げようとするが、スカイエースに乗り込ませる寸前、子供達が胸につけている奇妙なバッジに気付く。それはなんと爆弾で、地獄天使は無垢な子供達を人間爆弾にしようとしていたのだ!
と、あわよくばスカイエースの爆破(=強化カプセルの爆破)を目論む、恐るべき二段構えの罠!
地獄天使は肥大した脳のような頭部を持ち、口元から常に赤い舌を出しているという、コミカルでグロテスクな道化、とでもいうデザインなのですが、隙の無い卑劣な作戦とのギャップが、ここに来て非常に良い味。
スペアの角笛で再び子供達が洗脳されてしまい、捕まる桜井。地獄天使はスカイエースを爆破しようとするが、桜井は靴底に隠した小型通信機を用いてスカイエースを遠隔操作で緊急発進させてこれを防ぐ……と、ここはスパイ物テイストが入って良かった。
捜査中に爆破音に気付いた残り3人もアスレチック場へと向かうが、子供達を盾にされて桜井ともども捕まってしまう。
「隊長は……?」
「パチンコだってよ」
「パチンコ?!」
「なっちゃいないよあの隊長は」
「まったく」
盛大に毒づく4人だが、今回も、処刑寸前です。
太陽熱線砲の試し撃ちによるジャッカー溶解の危機(なおこの際、桜井の体内の小型原子炉が爆発して、周囲数kmが核の炎に包まれて地獄天使も巻き添えになると思われ、恐るべし、ジャッカー電撃隊!)が迫るその時、そこへ現れるさすらいのヒー……じゃなかった、謎の奇術師・番場之忠太郎。
「クライムの機械怪物・地獄天使。日本じゃあ……二番目の角笛使い」
……じゃなかった、謎の奇術師・番場之忠太郎は奇術で子供達の注目を集めると、鉄の鎖すら切断するトランプの投擲で鮮やかにジャッカー4人を自由にし、更に神速の手さばきで、子供達の爆弾を全て取り外すという妙技を見せつける。
「何者だ貴様?!」
「はははははは。ジャッカー電撃隊行動隊長――番場壮吉。よろしく」
怪人とのお約束のやり取りまで奪い取り、THE・好き放題。
バニー姿ではべらかされていた9号と10号に助けられた哀しきサイボーグ達は気を取り直して変身し、揃い踏みの名乗りがスキップされなくて、心の底からホッとしました(笑)
「怒りのエレキで鍔鳴りさせて、守ってみせるぜ、青い地球!」
前回連絡網が回ってこなかったジャックが今回は新口上を披露し、ジャッカーは構成員達を撃破。だが、地獄天使の地獄笛による振動攻撃に苦しみ、身動きが取れなくなってしまう。
しかしその時――
「ビィッグ・ボンバー!!」
「ビッグボンバー!」
高らかに響き渡る掛け声に立ち上がると、てきぱきと大砲を組み立て、ビッグボンバー。
ビッグワンが叫ぶと、“ジャッカーが苦戦していた”という事実そのものが抹消されて、自動的に必殺技のシークエンスが発動するので、ビッグボンバー自体が、時空を捻じ曲げる一種のスタンド攻撃なのかもしれません。発動条件は「ジャッカー4人が苦戦する事」(笑)
つまり、Mパワーーーーー!!
戦闘中にいきなり砲台を組み立て始める、という必殺技の準備行動はあんまりだと思ったのか、4人が無駄に回転とかするのですが、砲台そのものが絶妙に地味なデザインの為、どうにも盛り上がりには欠けます(^^; 射撃シーンは実際に火薬を詰めて撃っているようなので、その辺りにデザイン上の制約があったのかとは思われますが。お陰で後ろに仁王立ちしているビッグワンはいいけど、サイドの4人が顔を伏せてしまって(多分、音がうるさい)卑屈さが増し、何か他の方法は無かったのだろうか、と悩ましい(^^;
個人武器を合体させての必殺武器のルーツではあるのでしょうが、個人的にはジャッカーコバックが非常にお気に入りの必殺技だったので、必殺技のパワーアップ自体は納得できるとしても、落差が激しくて残念です(^^;
以前も書きましたが、ジャッカーコバックは敵の動きを封じてから確実に仕留める、という流れが必殺技そのものの中に組み込まれているという、優良必殺技だと思います。
「むぅぅ、おのれ、おのれビッグワンめぇ!」
基地で呻くアイアンクローの、宿敵もあっさり変わってしまいました(笑)
そこへ謎の赤い輝きシャインが現れ、お仕置きをうけるアイアンクロー。
「今一度、チャンスを、下さいぃ、チャンスぉぉぉ」
数多のボスをあっさりと処刑してきたアイアンクローですが、本人は、潔くなかった!(笑)
「邪魔者は、消せぇぇ」
「……アリーーーンガム将軍ーーー来たーれぇぇぇ!!」
真面目に犯罪活動をしてこつこつ貯めてきた活動資金でいよいよ世界征服に乗り出そうとしたら、世界観の違うキチガイが現れて今までの常識とスケジュールを木っ端みじんに砕かれたストレスでテンションがおかしくなってしまったアイアンクローの呼び出しに応え、無敵・アリンガム将軍登場!
次回、
ナレーション「クライムの新しい将軍、その名も、アリンガム。彼の、ジャッカー分断作戦は、ジャッカーの機能を、麻痺させる。その時、疾風のごとく現れる、白い鳥人・ビッグワン!」
また捕まるのかジャッカー。
……ズバッと解体され再編された今作ですが、番場壮吉自体は、正直格好いい。特に短めのステッキを振り回すアクションは、独特かつお洒落で素敵。……それにしてもあまりにもあの男を彷彿とさせる番場ですが、
前回、
「そうでしたか、あなたもサイボーグ」
「……(にやり)ジョーカーの置き土産さ。ふふふふ」
と、明確に「イエス」と答えておらず、今のところサイボーグであるというハッキリした証拠も無い事から、東条が失脚して警察に追われる身となった為、戸籍を偽造して国際機関に転職したのではないか、という疑惑が募ります。
そんなヒーロー乗っ取り事件ですが、前回さすがにやり過ぎたと思ったのか、今回後半は、スパイ小道具やアスレチック場への侵入シーンなど、多少『ジャッカー』らしい間合いと雰囲気に。前半の遊園地での問答はぐにゃぐにゃでしたが(^^;
また、主役の座から蹴落とされた上に、衣装の色まで被ってしまった桜井に、生身戦闘での見せ場を与え、多少なりとも存在感をフォロー。で、薄々感じていたけどハッキリしてしまったのは、桜井五郎が一番キャラクターが薄いという事実。
正義感の強いスポーツマンの桜井、アウトロー属性の東、紅一点で格闘担当のカレン、コメディリリーフ&開発能力持ちの大地、という基本設定の中、2クールやって桜井についた個性って「テニスのコーチをしていた」ぐらいで、これは広げようがありません(^^; もう少し物事への好き嫌いをハッキリするとか、子供に特別優しいとか、現場で作戦を立案するとかあれば良かったと思うのですが、極端な色を付けない王道設定が仇になった感じ。
これを見ると、80年代レッドの出来過ぎなぐらい文武両道でリーダシップが強いとか、90−00年代レッドに熱血バカ属性が付いていくという流れも、むべなるかな。
玉三郎(後のスプリンガー)は、番場にラーメンを作ったり、司令室で留守番をして番場がパチンコに出かけている事にしたり、で登場。コメディ要素になりつつ、番場の細かい事に頓着しないキャラクターや、ジャッカーからまだ完全な信頼を得ていない状況を補強する役割を担っているのですが、面白い面白くない以前に、アフレコがやたらに合っていないのが困った所(^^;
芸名から落語家だとは思われるのですが、役者の演技力の問題なのか、落語の発声法?と録音の相性が悪いのか、どの台詞もほぼ同じ声の大きさに聞こえて表情や仕草と噛み合わない上に、聞き取りにくい箇所多数。披露する小咄がそもそも何を喋っているかわからないので、面白いのか面白くないのかもわかりません(^^; 改善されてほしい。
というわけで次回、「新しい将軍」というかそもそもクライムに将軍居たっけ?! ナレーションまで『ゴレンジャー』世界との混信を始めたジャッカー電撃隊の明日はどっちだ?!