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『仮面ライダーオーズ』感想4

◆第6話「お洋服と契約と最強コンボ」◆ (監督:金田治 脚本:小林靖子
「俺たちの名はグリード! 欲望だ! 欲しがらなくてどうする!」
ウヴァを嘲弄するアンクの姿に、俺、本当にこいつの相棒でいいのだろうか……みたいな挙動になるオーズ(笑)
逃走したウヴァは拠点でカザリに掴みかかるがいなされ、アンクは映司にメダルを3枚レンタルすると、映司をヤミー退治に追い払って鴻上の元へ。再びマンションへと向かった映司は、鴻上の配下であるバイクの人――後藤から、ヤミーの巣が何号室にあるかを教えてもらう。
「こんな化け物がはびこっていいわけがない」
後藤さん、高圧的だけど割と正義の人?
「アンク、だったか。あんなグリード一匹押さえ込めなくて、世界が救えるか」
それはそれとして、特に手伝うわけではなく走り去るのは、交渉中なので上司命令でしょうか。
「世界か……大きく出るなぁ。ま、俺は、目の前の事から」
マンションの中へ入った映司は、比奈と山野が揉めているのを目撃し、札束を叩きつけられる比奈、札束を拾う映司。
「助けられる人に手を伸ばすっていったのに、お金に手を伸ばすんですね」
美少女からの好感度が激しく下がった!
「俺いろんなとこ行ったけど、何も欲しくない人なんか居ないよ」
だが慌てず騒がず、万札のシワを伸ばしながら、山野の欲望を肯定する映司。
「大切なのは、その欲しいっていう気持ちを、どうするか、かも」
怪人であるヤミーが“人間の欲望”から生まれる、というのが基本構造ですが、パンツと小銭があれば生きていけるスタンスの主人公の口から欲望=悪、ではないと言わせ、あくまでそれは人の営みの一貫である、と肯定。単純化を避けつつ、二つの価値観を並べる、というより、映司の中では自然に共存している、といった見せ方。
山野の家ではヤミーの卵が孵化し、マンションからあふれ出す大量のクラゲ虫を見て、映司はオーズに変身。そして比奈がそれを初目撃。あまりにさらっと変身するので、そういえば初目撃という事に驚きました(笑)
一方、アンクは実力行使で鴻上会長からメダルシステムを奪おうとしていた。
「俺はテイクは好きだが、ギブは嫌いだからな」
力強く駄目人間宣言をするアンクだが、メダルシステムは鴻上会長の意向次第で一瞬で無効化され、鴻上が死ぬような事があれば自動的に機能を停止してしまう。鴻上がシステムを無効にした為に自販機バイクが機能停止し、自販機の上に馬乗りになるオーズ。
この、アンクと鴻上がディスプレイ越しに見つめる中で、自販機の前で右往左往するオーズ、は凄く面白かったです(笑)
相棒のあまりに間抜けな姿に涙が止まらなくなったアンクは6:4の取り分で鴻上との交渉をまとめるが、鴻上が事前に用意していたケーキの蓋を開けると、そこには60%の文字がデコレーションされていた……と一枚上手ぶりをアンクに見せつける会長。
メダルを集める目的は「秘密」と誤魔化し、パターンだと悪の黒幕になりそうな鴻上会長、あまりそういう構造は好きではないのですが、さてどうなりますか。
「あたし……あんなものにすがってたんだ」
オーズに助け出された山野は、自分の欲望から生まれた大量のヤミーの姿に、金はあるけど田舎者のコンプレックスから東京で買い物を繰り返して着飾っていたという事を、比奈に語る。そして比奈は、山野がファッションや買い物なら、自分は兄にすがっていた(精神的に依存していた)のだと、自覚。
「欲しいって思うのは悪くない。大切なのは、その気持ちをどうするか。もうすがってるだけじゃ駄目なんだと思う。……ちゃんとしなくちゃ」
前エピソードでも映司とアンクのやり取りがありましたが、欲望を制御して、如何に善く生きるのか(ちゃんと生きるのか)、というのが今作の中心テーマという事になるのか、かなりストレートにぐいぐい来ます。
ヤミー虫のあまりの量に対抗する為、オーズはアンクからクワガタ・カマキリのコアメダルを受け取ると、同色3枚揃いのコンボを発動。
『クワガタ・カマキリ・バッタ!』
がったがたきりば! がったがたきりば! がったがたきりば! がたがたがたきりば!
ガタキリバは大量に分身して数の暴力でクラゲ虫を蹴散らしていくと、最後は合体した虫に分身ライダーキックからの切り込みを決め、これを撃破。そのとてつもない力を見せつけるが負担が大きく、映司は気絶してしまう……。
(少しやばいか……コンボは)
第6話にして、超強力なフォームが発動して分身する、という急展開。しかしフォームよりも、挿入歌のインパクトが強すぎます(笑)
Got to keep it real!
コンプレックスを振り払い、地に足を付けた山野はパン屋でバイトを始め、比奈とクラスメイト達もその店を訪れる。そしてそれを見つめる、若い不審な男が2人。君達毎度その感じで比奈をストーキングすると捕まるから気をつけろ!
立ち上がり、映司とアンクのバディ関係を描写する為、後回し加減になっていた泉比奈をフィーチャーしつつ、グリード達との交戦、鴻上との交渉、コンボ発動、と詰めに詰めまくったエピソード。
これに各種設定の数々を加え、情報量が多い上で切り替わりがめまぐるしくて、まだちょっと、今作のどこにピントを合わせて見ればいいのか掴めていません(^^; 表向きの描写は軽快だけど中身はかなり重い、というのもありますが、その辺りに慣れてくればピントは合ってくるか。とりあえず、比奈ちゃんは美人度高いなぁ。
次回――コスプレ。