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『重甲ビーファイター』感想27

◆第31話「危ないお嬢さま」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:浅香晶)
CGによって描かれた理想の美女、巷で噂のコンピューターマドンナは、舞の友人・白鳥美鈴にそっくり。
「ガオーム様、次の侵略作戦は、これでございます!」
「なんだ、それは?」
叩き上げの幹部がアイドルのポスター片手に走り込んできても一応話を聞くガオーム様は、基本的にいい上司だと思います。
ギガロは合成獣マスクーダーを地球へ放ち、人間の姿で蛇丸美容クリニックを開いたマスクーダーが、その能力で次々と訪れる女性を理想の美女――美鈴と瓜二つの容貌に変えていく。だがそれは美貌を餌に人間を釣る、あくまで作戦の第一段階。マスクーダーに美女の仮面を貼り付けられた人間は、なんと洗脳されて人間爆弾となってしまうのだ!
美鈴のお嬢様エピソード含め、序盤コミカルな雰囲気から、同じ顔を氾濫させて人間社会に混乱を招く的な作戦かと思っていたら、人間爆弾を都内の重要施設に向かわせ、一斉に起爆する同時多発テロを狙うという、有効かつ凄惨な作戦に。
舞と美鈴はマスクーダーのアジトを発見するも捕まってしまうが、マスクーダーがサンプルとした美女顔そのものである美鈴の容姿を利用し、人間爆弾と勘違いさせて反撃に移る、というアイデアは悪くなし。
特別面白かったというわけではないですが、浅香脚本としては破綻が目立たず(要素の詰め込みすぎがなく)、軽い単発エピソードとしては、ほどほどレベルの出来。難を言えば、屋敷を出る事を制限されている筈の美鈴が、ビーファイターよりも先に街に溢れる自分と同じ顔に気付く所ですが、この辺りもう一つ、お嬢様設定そのものが活かしきれなかったのは残念。
次回、異次元漬け物屋に一目惚れする老いらくの恋、てこれはもう、扇澤脚本の予感が全開……(笑) 扇澤脚本と老人男性の相性があまり良くないのが気になる所ですが、さてどう転がりますか。