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『重甲ビーファイター』感想37

◆第45話「聖夜のメモリー」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:浅香晶)
ビーコマンダーを捨てて職場を無断放棄した拓也を探すビーファイター、ビートマシンまで繰り出して、物凄い 殺意 本気。
(地球が破滅の運命を生み出したように、俺はブラックビートを、悪を生み出した……そんな俺に、正義の戦士として戦う資格は、ない)
彷徨する拓也@サワオモードは、改めて、ちょっと自意識過剰(笑)
そんな拓也がブラックビートとの宿命を回想したり、仲間達がブールービートと共に戦った日々を思い出したり、と主題歌+挿入歌2曲をたっぷり使っての年末回想編。チョイスの都合で、レッドル@麗バージョンのシーンが結構多いのですが、誰も麗には言及しません(^^; 一方、拓也がネガティブかつ過大な思い込みではなく、実際にブラックビートがもたらした被害について責任を感じている、というのは頻繁に市街地が大破壊される今作の特性も取り込んで、巧く転がしました。
「俺は、俺はいったどうしたら……」
クリスマスの街をさすらっていた拓也は、車に轢かれかけた少女・のぞみを助け、その際に壊れたブローチと同じ物を買ってあげると、突然のナンパ(笑)
つい先ほどまで損害賠償について深刻に悩んでいた所からの切り替えには明らかに現実逃避の香りが漂い、物凄く精神が不安定な様子が滲み出ます。
写真を持って拓也を探していた大作と舞は、のぞみと出会って拓也の情報を得、のぞみの家で待ち伏せ(笑) 向井博士もサンタ姿で合流し、クリスマスの夜に他人の家の居間で大迷惑なビーファイターだが、奥さん、これは地球の平和を守るアースアカデミアの重大な任務なので黙って部屋を明け渡して我々の指揮下に入りなるべく普段通りに振る舞いなさい。反抗の意思ありとみなした場合、対ジャマール法に基づき、300万円以下の罰金ないし5年以下の禁固刑に処するものとする。
方々探し回ってようやくブローチを探し当てた拓也は、鍛え抜かれた昆虫魂によりこの待ち伏せに気付くと、玄関先にのぞみ宛てのブローチとクリスマスカードだけを置いて逃げてしまい、まあ回想編で大きな葛藤を乗り越えられても困るといえば困るのですが、引っ張り回した末に開始時点から1ミリも話が動かない展開には、某『ジバン』の早川&まゆみ編を思い出してしまいます(^^;
そして、歌謡曲調の挿入歌をバックに物陰で様子を窺いながら、
「メリークリスマス……のぞみちゃん」
と呟いて去って行く拓也が、凄く、変(笑)
早く、外部から昆虫魂を強制注入しないと、このまま廃人になってしまうのでは。
繋ぎの回想編にしても、拓也と絡むゲストの少女に『ビーファイター』らしいテーマや要素を与えるぐらいの事はしても良かったと思いますが、ペットに犬を飼っているというだけでこれといって工夫は無し。……なんというか、季節が冬に入ったので昆虫が出しにくいという、クライマックスで炸裂する恐るべき罠。
ホワイトクリスマスの街を共に寂しくさすらう拓也とシャドーの運命が再び交錯する時、果たして如何なる決着が待ち受けるのか。次回、最終決戦へ向けて動き出すジャマール、そして、ギガロ本気。