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『コンドールマン』感想11

◆第19話「死のモンスター工場」◆ (監督:まつしまみのる 脚本:伊東恒久
薄汚れた男が捨てた鼻紙が巨大化すると頭から人間を喰らい、そのまま爆発! という冒頭から凄まじい展開。
「人間を食べて太るアメーバゴミだ。すぐに焼いて下さい」
「はい」
……て、えーーーーーーー(笑)
画面手前に弾け飛んだゴミ(間接的に人間の爆死体)が大写しなのも凄いですが、それをさらっと燃やすのも凄いです。あまりの事態に感情が麻痺しているのでしょうが、落ち着いてから物凄いトラウマになりそう。
「あんなおもちゃでも、コンドールマンはきりきり舞いするじゃろうて。その間にこっちは……。ふふへへへへ」
(ゴミゴンが動き出した。こうしてはいられない)
コンドールマンは各地でゴミ退治に駆け回るも、これはゴミゴンにとっては目くらましの玩具に過ぎない、という構図もなかなか凶悪。間にゴミに飲み込まれた石松が助けを求めてジュニアの元に転がってくるシーンがギャグっぽく描かれていたりするのですが、たまたまコンドールマンが通りがからなければ、ジュニアを巻き込んで塵になる寸前でした。
(ゴミボールは次々に片付けているのに、この胸に湧いてくる不安はなんだ。モンスターどもの……ゴミゴンの本当の企みはなんだ!)
コンドールマンを攪乱するゴミゴンの真の目的……それは、モンスター製造機による大量のゴミモンスターの製造にあった。だが、予想よりも遙かに早く、アメーバゴミがコンドールマンに片付けられてしまい、怒りを燃やすゴミゴン。……上司が感情にまかせてコンソールを破壊したのをちらっと見た後、無言で作業に戻る構成員が変におかしい(笑)
ゴミゴンは最初にゴミ球を見つけた、コンドールジュニアの一員である正夫少年をさらうとモンスター製造機の実験台にしてしまい、正夫は顔が魔神コンバット部隊の覆面というミニモンスターにされてしまう。
床をのたうち回りながら「助けてくれー」と叫ぶ少年が、ガスを浴びせられてゴミに埋もれていく姿が執拗に描かれ、コンドールマンも間に合わないという、なかなか強烈な映像と展開。
「ハールマゲドン」
モンスターと化して家に戻った正夫コンバットは、家中のゴミを散らかすと、それを止めようとした母親の首に手をかけて絞め殺そうとし、顔がコンバットに。母の涙が少年に心の一部を取り戻させるのも、モンスター化した肉体は邪魔な人間を排除しようと勝手に動いてしまう。
「誰か僕の手を切って!」
帰宅してこの光景を目撃し、猟銃を取り出す父。
……70年代作品にはしばしば、ガンギマリ気味の父親キャラが登場しますが、この後の会話も凄まじく、ブレーキが行方不明なのですが今回。
「お父さん、僕、お母さんを殺したくない! 早く僕を撃って!」
「駄目撃っちゃ駄目!」
「僕の中のモンスターを撃って!」
「撃たないで……」
「僕を撃って!」
「……おまえだけを、殺しはしない……三人で、天国へゆこうな」
銃殺を願う息子と、それを止める妻、どちらかを取れずに一家心中を覚悟する父は引き金に指をかけるが、発砲寸前、駆けつけるコンドールマン。コンドールアイショックで気絶させ、コンドールファンでゴミを取り除くと、人間の姿を取り戻す正夫少年。
「正夫くん、お母さんとの愛が、君を心の芯までモンスターにさせなかったんだよ」
細胞を分解した上でモンスター生命を注入、とか言っていたので、このまま元に戻れないのではと危惧されましたが、コンドールマンがなんとか浄化し、ゴミの山に埋もれていたブレーキも無事発見。その上で、人間は誰しもモンスターになる可能性を持っているが、では人間と欲望だけのモンスターを分けるものはなにか、というのが示されているのが今作らしい所です。
モンスター製造工場には次々とジュニア達が運び込まれており、コンドールサークルを使用するも鉛で出来た密室では発動しないと、今更ながら便利すぎるという事かサークルが弱体化。ジュニア達は正ヒロインのまこと含めて情け容赦なくガスを浴びてゴミまみれになっていくが、完全にモンスター化する前にコンドールマンが駆けつけ、ガス室を開放するとコンドールファン。
「おまえの汚い企みもこれまでだ!」
コンドールマンの攻撃を受けてあっさり大爆死……かと思われたゴミゴンは、すぐに再生。ショックパンチにより火が弱点と判明するが、水に飛び込んで逃亡してしまうのであった。
……えー、このシーン、ゴミゴンの着ぐるみの背中が普通に燃えているように見えるのですが(^^;
「しぶといやつ……だが必ず灰にしてやる!」
コンドールマンは時折、悪に対する発言が臨界点を突破気味。
ゴミゴンは逃がすもモンスター製造機の破壊には成功するコンドールマンだったが、街へ戻るとそこではもうもうとデーモンスモッグが立ちこめていた! で続く。
前半のクリフハンガー方式は、怪人を倒したと思ったら次のピンチが! という形でしたが、基本は同じ事をやりつつも、一つの作戦を阻止したと思ったら別の幹部の作戦が! という構成が3幹部の同時攻撃という展開にぴったりマッチ。途中で、ジュニア達を製造機に押し込めている所にスモッグトンとヘドロンガーがやってきて「楽しそうな事をやっているけど、俺らは俺らの作戦を進めるぞ!」と顔を見せるのも効果的。モンスター一族の二重三重の猛攻に追い詰められていく日本とコンドールマン、の雰囲気が良く出ており3幹部編は今のところ盛り上がる展開なので、このままラストまで走り抜けてくれる事を期待したいです。


◆第20話「悪の空デーモンスモッグ」◆ (監督:まつしまみのる 脚本:伊東恒久
東京に広がっていくデーモンスモッグの影響により、空気の汚れに苦しむ子供達。まことの友達がスモッグの影響で重体……と思ったら、そのまま、死亡。
「お願いです、この子の顔を見ないで下さい! このままそっとしておいて下さい!」
見舞いに来ていたまこと達が医者の言葉を聞いて病室に飛び込むと、毒にやられた娘の顔を咄嗟に布団で隠す母親、反射的にシャッターを切るカメラ助手、と、ただ殺すだけではなく、そこから広がる波紋の描き方が強烈。
「エツコちゃんも、私たちの仲間に入りたいって、一緒に、正しい事の為に働くって……」
まことは友人の亡骸にコンドールバッジを身につけさせ、少女が他の子にハンカチを貸した上で死亡しているというのが、正義や良心と自分の命を天秤にかけた時、人はどうするべきなのかと、非常に重くのしかかります。
怒りの一心はゴールデンコンドルに化身すると、空から毒性スモッグの素であるマッドXをばらまくスモッグトンの飛行船を強襲し、ゴールデンビームで一撃粉砕(笑)
流れとしては笑う所ではないのですが、毎度の事ながらゴールデンコンドルは、雑なミニチュアと特撮で、実に雑に敵を蹂躙するので、笑いが浮かんできてしまいます(^^;
書き割りで落下するも何とか着地を決めて立ち去ろうとしたスモッグトンだが、その背中に躊躇無く炸裂する、正義のコンドールキック。
「スモッグトン! 罪もない子供達を苦しめ、その上尊い命を奪うとは、断じて許せん。覚悟!」
怒れるコンドールマンは、周囲を囲んだコンバット部隊に至近距離からコンドルショック大回転を浴びせるなど若干キレ気味に大暴れするが、スモッグトンは煙になって逃亡。それを追ったコンドールマンは3幹部のアジトでマッドXを入手すると、爆発するアジトから脱出し、それを公害研究所の北水博士に分析してもらう事で、マスコミを通じて猛毒スモッグについての警告が広がる事に。
一度はコンドールマンを社会的抹殺寸前まで追い詰めたモンスター一族が、コンドールマンがマスメディアに流した情報により立て続けに作戦を妨害される、というのは、メディアの二面性というものも含めて、皮肉めいた展開。
「ぬー、コンドールマンめ、やっぱり生きてたのか。しかし煙が出るのは煙突ばかりでないわい! 今に見ておれ」
スモッグトンは車の排気ガスやタバコの煙を利用し、「車の排気ガスも、大人達が何気なくふかすタバコの煙も、今や、恐るべきデーモンスモッグと化していた」と、環境問題を片っ端から抉りに行く『コンドールマン』スタイル!
東京にはデーモンスモッグの影響で新たな公害ぜんそくが広まり、北水博士による治療薬の開発も遅々として進まない。台風でも来てまとめて吹き飛ばせれば……という言葉にヒントを得た一心は、「風を吹かしてみせる。たとえこの身がどうなろうとも」と、太陽エネルギーを浴びながらザゼーンを開始。
それを妨害しようとするコンバット戦闘員を、首をはねたり真っ二つにしたりと怒りの残酷ファイトで蹴散らすと、しつこくマッドXを吹きかけてくるスモッグトンも、コンドールサンダーで滅殺。
スモッグトン、殴られる度に頭から煙が飛び出したり、巨大パイプによるマッドX攻撃に合わせてバグパイプの音が響いたりと、仕掛けの色々凝った面白怪人だったのですが、相変わらず雑にトドメを刺されてしまいました(^^;
クライマックスは、第8話(化身の為のザゼーン修行)+第10話(一心不乱に題目を唱えるコンドールマンがモンスターから執拗な責めを受ける)という構図なのですが、結局ザゼーン中断して普通に戦ってしまうので、もっとスッキリさせるか、敵はゴールデンコンドール化身時にまとめて蹴散らす、とかでも良かったような。
邪魔者を蹴散らして精神集中を終えたコンドールマンは再びゴールデンコンドルに化身するとゴールデンタイフーンを発動し、東京上空から猛毒スモッグはかき消えるのであった――。
「まだまだ科学の力では、どうにもならない事がある。……しかし、良かった」
いい人そうではあるのですが、それでいいのか北水博士(笑)
だが、平穏も束の間、突然飛んできたヘドロを顔面に浴びた北水博士は、死亡(?)。ヘドロンガーは北水博士に成り代わると、ゴミゴンも屑山博士として公害研究所に入り込み、遂に来日したマッドサイエンダーの下、コンドールマン打倒の為の作戦が練られるのであった……。
今回限りだと北水博士が絶命したのか明確ではありませんが、描写の雰囲気からは殺されてしまったように見え、モンスター一族には殺害した相手の体を奪い取る能力があると考えて良さそう。これまでの黒井大臣なども、計画の為に取って代わられたのだと思われ、人間体で地道に成り上がったよりは納得のいく形で説明がつきそうです。既に面識のある人物がモンスターになってしまう、というのは初の展開なので、面白く盛り上がってほしい。
「ドラゴンコンドル……そうだ、私にはもう一つ強力な化身がある。負けるもんか、モンスターども!」
最後にコンドールマンが唐突にドラゴンコンドルを思い出すのですが、この“もう一つ”がゴールデンコンドルの事なのか、更なる新たな力の事なのかは、台詞回しと演出からは何とも言えず。タイミング的には最終決戦の布石のような感じはしますが、ドラゴンコンドルの着ぐるみに化身されても困る。
次回――いよいよ直接出馬したモンスター一族の頭脳、マッドサイエンダーの謀略が日本とコンドールマンに迫る!