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『激走戦隊カーレンジャー』感想12

◆第17話「押し着せ正面衝突!」◆ (監督:坂本太郎 脚本:浦沢義雄
小型UFOを追うボーゾックを制止したシグナルマンは、助けたファッションデザイナーからお礼にジャケットを仕立ててもらうが、それはリッチハイカー教授の罠であった。怒りジャケットにより怒りの感情をコントロールされたシグナルマンは菜摘と洋子を追いかけ回し、カーレンジャーが仕方なく変身すると、一気にサイレンダーを召喚。RVロボで対応するカーレンジャーだが、サイレンダーまでが巨大な怒りジャケットを着せられ、暴走を始めてしまう……!
ブローアップ!
浦沢ワールド的には無機物に感情があるのはそれほどおかしくないので、怒りジャケットが効力を発揮するのも自然。
サイレンダーのコックピットに乗り込んだ赤は本官がジャケットで洗脳されている事と、教授とデザイナーが一緒に行動しているのを発見。青と緑がそちらを攻撃し、怒りリモコンの破壊に成功すると、巨大化したデザイナー怪人を協力して倒すのであった。
サイレンダーRVロボが戦っている間にその足下で巨大ジャケットを仕立て、完成したそれをロケットでサイレンダーに着せる、という辺りが一番の笑いどころなのでしょうが、個人的なツボには入らず。
元々、坂本×浦沢コンビとはあまり相性が良くないのですが、凄くそれを感じるエピソードでした(^^;
次回――りんどう湖ファミリー牧場で社員旅行。「道路で遊ばないで、こういうひろーい所で遊ぼうね!」。


◆第18話「うそつきハート整備中」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:曽田博久)
「ZZゼリの、怒りのジャケット作戦も、惜しくもしっぱーい。甚だ遺憾でしたので、今週は逆に、服を脱がせる作戦を、ぶちかましたいと思います」
90年代の曽田さんは、妖刀の切れ味だな……!
リッチハイカー教授は、ボーゾックの温泉研究家OOオーパが研究中の、脱ぎ脱ぎビームガンを用いた作戦を立案。
「それってエッチじゃないの?」
とゾンネットに言わせるのがまた凄い(笑)
下心の有無はさておき、教授の狙い、それはカーレンジャーの服を脱がす事で風邪を引かせ、10日ほど寝込んでいる間にチーキュを征服してしまおう、という周到な計画であった……。
服を脱がす=正体を見破る、と来ても良さそうな所、あくまでもああいう顔の宇宙人だと思われているので、風邪を引かせる、となるのはしょうもなさも含めて今作らしい展開。
その頃、脱衣の危機が迫っているとは知らないペガサス一行は、前年、杉本升マッドサイエンティストテーマの極致として阿鼻叫喚の舞台となったりんどう湖ファミリー牧場を社員旅行で訪れていた。
前年は殺す気で仕掛けてきた悪の天才に奪われる変身アイテム、というシリアスかつハードな展開の中でファミリー牧場を駆け回って人を探したり敵と戦うのに少々無理がありましたが、今年はしばらく、爽やかな観光タイアップをお楽しみ下さい。
ファミリー牧場を満喫する5人+社長+市太郎だが、「宇宙人が出た」と叫ぶ少女が現れ、さてはボーゾック?! と5人はその確認へ。
「待て市太郎、行っちゃいかん。近頃東京を騒がせている、あのボーゾックという奴等かもしれんぞ」
残った父子の会話で、えらく具体的に限定される範囲(笑)
従来作も、ロケ地云々を抜きに言行から概ね東京中心ですし、敵の作戦が大規模な場合は「首都圏」という言葉ぐらいは出てくる事はありますが、微妙なご近所感を出しつつ地名を明示してくるのは、曽田さん的なメタギャグなのかと思われます。
今作のコンセプトあってこそですが、浦沢ワールドという舞台で、サブライターという立場の曽田さんの暴れ方がフリーダムで面白い事に。
宇宙人出現は地元では嘘つきで有名な少女・恵美の悪戯であり、振り回された事を知った面々は、今度は本当にOOオーパと遭遇した恵美の言葉を信じない。それなら証拠写真を撮ろうと温泉水を集めるオーパの後を追った少女は、アジトを発見。
「温泉の中には、人が裸になりたくなる未知の成分、ヌギヌギニウムがある。そこでそれを取り出し、ヌギヌギクリスタルという結晶にする」
珍しくグラッチを通さずに怪人が自ら新兵器の開発を行っており、そうか、こういうメンバーが新聞を読んでいるのか(笑)
設備が故障するも実験は成功し、ヌギヌギクリスタルが完成。そこを写真に撮ろうとする恵美だったが教授に見つかってしまう。
「誰だ?! さてはチーキュの産業スパイ! 捕まえろ!」
どうしてそうなる(笑)
恵美の事を気にして探していた菜摘は、追われていた少女を助けるも脱ぎ脱ぎビームの標的にされるが、教授の放った光線はアクセルブレスに当たって反射され、自力でりんどう湖まで辿り着いていたダップに命中。おもむろに脱ぎ始めたダップに教授が呆気にとられている内にクリスタルの強奪に成功する菜摘だったが、ビームの衝撃でアクセルブレスが機能不全に陥り、孤立無援に陥ってしまう。
単独行動を反省した菜摘は、ひとまず身を隠す事に成功。小学生の頃、既に興味のあった機械工学の知識で教室のTVを直すも(よい子は真似してはいけません!)男子から「嘘つき」扱いされた思い出を語り、他人に信じて貰えない悲しさを知っているから、恵美を放っておけなかった、と語る。
「でも、お姉ちゃんと違って、恵美、もともと嘘つきだもん」
「今は違う。もう嘘つきじゃないでしょ。本当に宇宙人が居たんだから。みんなに、宇宙人が居る事、お姉ちゃんが証明してあげる。だから、約束。もう、二度と嘘をつかない事」
「うん、お姉ちゃん、私、もう絶対に嘘はつかない。そして、お姉ちゃんみたいな素敵な人になる!」
二人は指切りをかわし、菜摘の姉御肌を少女との交流で活用。今作あまり無かった子供ゲストとの定番エピソードを消化しつつ、女性メンバーの対比としてやや優遇加減だった洋子との格差を縮める正統派良い話を持ってきたのはバランス的に良かったと思います。菜摘みたいなタイプは雑なエピソードが回される事が多いですし、実際ここが初の単独メイン回でもあるので。
菜摘はイメージソングみたいな歌をバックに生身でワンパーを蹴散らし、恵美と逃走。一方、正気に戻った全裸のダップはキャンプ場を襲撃し、今回シグナルマンが居たら罪状山盛りで最終回になる所でした(笑)
この辺り、社員旅行なのでダップは置き去り・ダップ不在なのでボーゾック反応が感知されない・ダップが巻き込まれるのとアクセルブレスの故障を同じ原因にまとめる・りんどう湖なので本官不在の必然性が高い、という辺りがきっちり繋がっていて、けっこうテクニカル。
ダップはキャンプ場で入手した携帯電話でメンバーに菜摘の危機を連絡し、アクセルブレスには携帯電話から通信ができる!
その頃、ワンパーに取り押さえられた菜摘はヌギヌギクリスタルを奪われてしまっていたが、駆けつける4人。菜摘はダップが大事な所を隠す為に巻いていたタオルを止めていた安全ピンに目を留めると、それを用いてアクセルブレスを緊急修理。瞬間自転車解体といい、ペガサス1の異能の持ち主なのでは(笑)
ここまで脱衣を中心にドタバタ展開していましたが、5人揃ったカーレンジャーがOPのイントロから久々にフル名乗りで戦闘へ、というのが如何にも渡辺監督で、曽田さんのぶっ飛んだ所+戦隊文法と、渡辺監督の演出ラインが美しく一致。
……まあ、怪人の首から下は浴衣姿なのですが(笑)
でも、割と強烈な火を噴く。
ファミリー牧場各地で戦闘シーンが描かれ、最後はイエローが一騎打ちでオーパを撃破。巨大化したオーパの各種温泉攻撃に苦戦するRVロボだったが、イエロー回転キックで反撃から激走斬りでフィニッシュ。かくしてリッチハイカー教授の全人類全裸作戦もといカーレンジャー夏風邪作戦は失敗に終わるのだった。
菜摘達を追うボーゾックがファミリー牧場を走り回った事で宇宙人の存在は証明され、恵美も嘘つき扱いを脱し、みんなで楽しく遊んで大団円。
次回――野球×ラブコメ。「自転車に乗るときは」「周りの人に、気をつけろ」。