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閉店阿呆企画2

「私を作っている特撮達」後編。
東映公式Youtubeの開設以来、9割方特撮感想ブログと化してきたこの日記ですが、はてなダイアリーのサービス終了にともなう移転により更新終了するにあたって、これまで見てきた数々の特撮作品の、脚本家/監督の担当本数を、ごくごく単純にカウントしてみました!
集計対象作品は基本的に当ブログで感想記事を書いたものとなりますが、線引きが気の持ちようになるので劇場版は除外&「全て見ていないがある話数を確実に見ている作品」をどこまで含めるかを考えるとややこしくなる為、2018年10月22日現在「最初から最後まで見た作品」と限定しました。その為、主なところで『キュウレンジャー』『ゴーバスターズ』『ゴーカイジャー』『大鉄人17』などが、集計から外れています。
逆に特例として、「確実に全話見ている上で影響の大きい作品」として、『ウルトラQ』『ウルトラセブン』『超光戦士シャンゼリオン』『仮面ライダーアギト』『仮面ライダー龍騎』の5作品は、感想記事は書いていないものの、集計に加えました。
そんなわけで色々厳密なものではありませんが、総計53作品を対象とした集計結果です。
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●監督編●
第1位:長石多可男 166本(13作品)
第1位に輝いたのは、初代『仮面ライダー』のオリジナルスタッフでもあり、70年代・80年代・90年代・00年代、と4世代にわたって東映ヒーロー物の第一線に関わってきた、長石監督。
実をいうと、『シャンゼリオン』『アギト』『龍騎』の3作で50本ほど稼いでいる為、ブログに感想を書いている作品で考えると5位以下になるのですが、それはそれで私の実態から離れてしまう気がするので、まあこれでいいかな、と。
長石監督の演出作品に出会わなかったら、今こうして特撮ヒーロー物を見ていないかもしれない、という大きな転機となった監督であり、何よりも演出のテンポが生理的に凄く合い、東映ヒーロー作品に関わる演出家としては、最も好きな監督です。あと、役者さんの顔などにCGでエフェクトを乗せたり、極端にキャラクターを崩す類いのギャグは滅多にやらない、というのも好みに合うスタイル。物語は正攻法で進めつつ、挟み込む映像の美しさ、ハッとするような絵作りも印象的です。
今回、集計していて今更ながらに気付いたのは、パイロット版や劇場版の担当が少ないという事情もありますが、参加作品における演出本数が全体的に多めな事。近年ほどローテ制の確立していない時代から監督をしていたという要因もありそうですが、3話撮りも頻繁にこなしており、長く第一線に居続けたのにはそういう部分で頼りになった、というのもあったのかなと。
前回、井上敏樹の項で触れましたが、渾然一体として総体で好きな『シャンゼリオン』以外から特に印象的なエピソードを選ぶと、まずは脚本から演出への強い信頼が見えたスポット参戦の名作回『シンケン』第34話。
同じく小林靖子作品の『電王』では、作品に弾みを付けた序盤の傑作第3−4話、ピアノマンの姿が非常に印象的となった第34話、それから傑作の劇場版。
上述したような事情から『メガ』『ギンガ』『アギト』『ブレイド』『電王』など、最終回の演出も多いので当然いずれも印象が強いのですが(『シャンゼリオン』最終回も絶品)、その中でもこれだ、というのを一つ選ぶとやはり『ブレイド』ラスト2話。會川さんの脚本も素晴らしかったですが、諸田監督からバトンを受けた上で、世界の終焉をTVシリーズにおいて劇場版的に抜き出す、という離れ業からあの美しいラストは、本当にお見事でした。交友が深い事もあり、會川さんは長石監督の映像への信頼、をしばしば口にしますが、それが絶妙に噛み合ったラスト2話でありました。
脚本家から演出への信頼であったり、演出家の自身の映像への信頼であったり、ひっくるめて作品から受け手への信頼が感じられる作品はいいな、と思うところです。
そんなわけで、《仮面ライダー》へのラブレター、という点においても、『ブレイド』ラストカットは珠玉の逸品だと思うわけなのですが、長石×會川というコンビだと触れずにいられないのが伝説級の傑作回『ブレイド』第38話。私の中で橘さんが殿堂入りしたエピソードですが、長石監督の演出回で最も強烈なインパクトを考えていくと、どうしてもここに行き着いてしまいます(笑)
「剣崎が変身している? そんな筈はない」


第2位:渡辺勝也 163本(17作品)
師匠に一歩届かずの第2位は、渡辺監督。集計前はてっきり石田さんかと思っていたのですが、考えてみると渡辺監督も、デビューから既に25年あまりのキャリアであり、戦隊・メタルヒーロー・ライダー、とこなしているのでそれは多くなるな、と。
長石監督の弟子筋という事もあってか、演出のテンポが合うので気持ち良く見ていられる監督の一人であり、多少バタバタしたシナリオでも、主題歌からの揃い踏みにびしっと集約してくるなど、王道を行く燃える演出家のイメージが強いです。……まあ一方で、なんの因果か荒川さんとのタッグで、数々のアイドル回を送り出してもいるのですが(笑)
勢いよく畳みかけてくる演出が巧いので、そこから揃い踏みへと集約点がハッキリしている戦隊作劇と相性が良いのでしょうが、特に『デカ』パイロット版は戦隊シリーズ史上でも屈指の名パイロット版。またラストでいうと、『カー』『ゴーオン』が特に好きです。……くしくも両方とも、車だ。
それから、監督デビュー初期に特性がはまったという点では、井上敏樹とのタッグで、亮のライバルとして広瀬匠が登場して死闘を繰り広げる『ダイレンジャー』第26−27話が印象深い。
ちょっと変わったところだと、話の出来不出来はともかく、『ビーファイター』第15話「私はブタじゃない! 人間の声を返して!!」、同32話「地球人を、漬け物にさせはしない!」と扇澤さんとのコンビでえらくどぎついエピソードを担当していました(笑) その後、『カブタック』第18話と第44話において、これまた扇澤脚本の、ほのぼのしながら地獄絵図を燃える展開でまとめあげているのですが、割と扇澤さんと相性が良かったのか……?(笑)
そして渡辺監督といえば外せないのが、『クウガ』第37話ラスト……
一条の足下の羽毛が風に舞い、やたら強調した効果音で一条が振り向くと、初使用のBGMと共に天井から散る火花の向こう側にスローモーションで薔薇のタトゥの女が姿を現し、それを見つめる一条の目元をゆっくりとズームアップ、左右に離れて対峙する2人、無言でライフルを構える一条、互いの瞳に映る火花のアップ…………片方ライフル構えていますが、どう見ても、「恋に落ちる2人」演出!!
という、一条×薔薇派としては凄く思い出深いのですが、今考えてもどうしてそうなった(笑)


第3位:石田秀範 156本(16作品)
なんといっても『クウガ』の印象が鮮烈な石田監督が、第3位。面白い監督だと思う一方、執拗なギャグへのこだわりがくどくなりすぎたり、悪ノリが度を超えたりする事もあり私の中では「良い石田」「悪い石田」と呼ばれています(笑)
そんな石田監督の良い悪い両面が活かせる形で丁度はまったのが『電王』かなと思うのですが、前編の軽めの描写から後編の渋い演出が光り、良太郎と侑斗が真のダブルライダーとしてクロスする第41−42話と、感動の別離から抱腹絶倒の変身、そしてヒーローの格好良さまでてんこ盛りに詰め込まれたCLIMAXフォーム登場編の第28話が特に好き。
あと石田監督のテクニカルな部分が存分に振るわれて、仕掛けの映像化という部分で大変面白かったのは、昨日を探す『W』33話。
「おまえの頭を探してこい」
「……よっしゃあ!」
会心でありました。


第4位:諸田敏 154本(15作品)
90年代後半にデビューし、00年代以降、ローテ監督として戦隊とライダーを行き来する諸田監督が僅差で第4位。ギャグはギャグ、というサインを明確にするのが好きなのか、コミカルなシーンではCGによるエフェクトを用いるのを好み、ややブレーキ緩め。特に『フォーゼ』以降は、《平成ライダー》のシリーズとしての見せ方(作り方)に変化が見えるのも含めて、個人的な好みからすると度の過ぎた悪ふざけ的な演出が目立つのは、少々残念。
そんなわけで最も好みに合致していた演出ラインは00年代半ばの作品となるのですが、特に會川脚本と相性が良かったのか、『ブレイド』『ボウケンジャー』の演出が印象的。『ブレイド』最終盤は非常に良かったですし、『ボウケン』は、パイロット版・前半の重要回である第7話・「俺が選んだんだおまえを!!」の第29話・そしてラスト3話と、會川さんのテーゼをうまく汲み取った映像化がお見事でした。集計対象外ですが、個人的に最高傑作だと思うのは『ボウケン』劇場版。
それ以外だと、迫り来る自動車の無言の恐怖の見せ方が巧かった『W』11−12話、鏡の演出から海岸の決闘までクライマックスの研ぎ澄まされた緊張感が続く『オーズ』第46話が印象的。


第5位:三ツ村鐵治 141本(10作品)
平成ライダー》にも《スーパー戦隊》にも参加していないにも関わらずベスト5に食い込んできたのが、80年代後半〜90年代《メタルヒーロー》で大車輪の活躍を見せた三ツ村監督。00年代に比べると劇場版などによる途中離脱の機会が少ないという当時のローテ事情もありますが、1作平均14本担当、『メタルダー』〜『BFカブト』まで10年連続でローテ監督を務め、その中で5作品において最多演出というのは、凄いの一言。
三ツ村監督といえばとにかく、「磁光真空剣を助手席に乗せて道案内させた人」(『ジライヤ』第41話)なのですが、他には音楽(挿入歌)の使い方が巧く、21回(!)を演出した『ジライヤ』では、半分総集編の第27話を巧みに盛り上げてくれました。
この時期の中核的監督なので、確認すると、あれもこれも三ツ村監督だった……となるのですが、『ジャンパーソン』においては、作品第二のターニングポイントであった<ジーザス・エンド>編、「俺たちが守るべきは法律じゃない。命と愛だ!」、そしてやり切った最終話などを担当しており、特に最終話のラブシーンは、やり切ってくれて素晴らしかったです。
以後はシリーズの迷走もあってパリッとしてこなくなる印象ですが、『ビーファイター』ラスト2話のスペシャル編は、まさに三ツ村監督こそふさわしかったのだな、と改めて。


第6位:竹本昇 128本(14作品)
戦隊ロボ職人、竹本監督が第6位。戦隊監督の中でもガジェットやギミックへの愛が強い方だと思われるのですが、それも含めた《戦隊》はなにをもって《戦隊》なのかという部分にこだわりの見える、《スーパー戦隊》の面白さ、をストレートに追求するシンプルなアプローチと、サービス精神が好きな監督です。なんというか、“格好いいは正義”を体現してくれる監督。
その為、逆境を演出の力で跳ね返してくる、というタイプでは余りないのですが、シナリオが戦隊的に(ヒーロー的に)はまった時は名作回が目白押し。
デカマスター100人斬りな『デカ』第13話も鮮烈でしたが、その路線で一つの極みと思えるのが、本当に“格好いいは正義”だけで何もかも突破してみせた「ゴセイナイトが許さない」『ゴセイジャー』第19話(笑) 作品全体の中で異質な出来というのもあり、怒濤のヒーロー演出が忘れられないエピソードとなりました。色々あった『ゴセイジャー』ですが、最終回で見せてくれた、ああこれが『ゴセイジャー』なんだな、という絵も好きです。
竹本さんの最終回といえば、『デカ』最終回と『トッキュウ』最終回と『ゴーカイ』最終回がいずれも傑作。
折角なので中盤ぐらいのエピソードからも特に好きな回を選ぶと、會川さんとのコンビで会心のヒーロー演出がはまった『ゴーオン』第30話、大和くんに幅のある芝居をさせた上でクライマックスの爆発に持ち込み、香村シナリオの得意技と見事に噛み合った『ジュウオウ』第24話、それから得意技方面ではロボット職人の手腕を見せつけた合計約11分の超絶ロボットバトル回『ボウケン』第28話。


第7位:中澤祥次郎 125本(15作品)
00年戦隊が長らく抜け落ちていた為、劇場版『ゴーカイジャーvsギャバン』で初めて「この監督巧いぞ!」と認識し、それが『トッキュウ』で確信に変わるのですが、硬軟のバランス、情報整理と取捨選択の上手さ、間合いで笑わせてくる押し引きのテクニック、などなど総合的に演出のテンポが合うのも含めて、近年最も好きな監督。
……中澤演出への愛は折につけ語っている気がするので省略しますが、中澤監督の凄みを強烈に見せつけられて最も印象深いのはやはり、物語の集大成として気合いの入ったシナリオを受け、キャラクターの心理的距離感や関係性を立ち位置の変化で巧みに表現しながら行き届いた計算でまとめ上げた『シンケン』第47話。メインメンバーの山場ばかりでなく、その前後のシーンまで劇的な連動がしっかり成されているというのが、本当にお見事でした。
他、挙げているとキリがないので近作から一つピックアップすると、膨大な情報量の中盤の山場を、終わってみれば痛快で爽快なアクション巨編として仕立てあげてみせた『ルパパト』第25話は、これぞ中澤監督! という一編。今後も活躍が楽しみです。


第8位:田崎竜太 109本(12作品)
平成ライダー》の“面倒くさいパイロット版”請負人こと田崎監督、もっと見ているかと思ったのですが、次作立ち上げや劇場版や『科捜研の女』などで1年通して作品に入る事が割と少ない為か、この順位。
田崎さんというと『龍騎』(ミラーワールド!)とか『電王』(電車で時間移動!)とか『キバ』(二つの時代を行き来!)とか『ディケイド』(パラレルワールド!)とか『鎧武』(ミカンが空から降ってくる!)とか、とにかく面倒くさいパイロット版を任されているイメージが強烈で、作品立ち上げに際してどうやって映像化していくのかというアイデア出しやガイドライン作りがホント大変なのだろうな、としみじみ思わされるわけですが、それもあってか意外と、田崎さんといえばこれ、というエピソードが頭に浮かばず……自分の日記で検索かけてみた結果、田崎演出回で一番好きなの、もしかしてこれか……? と浮上したのが、よりにもよって、『仮面ライダーW』第23−24話「唇にLを」(笑)
予告から阿呆回だと思って全く期待しないで見たら、飛び道具を連発しながらの予想外の面白さが転がりに転がってちょっといい話でオチてしまう名作回なのですが、田崎さんと『W』というと、サークルクラッシャー姫が大暴れする第29−30話も弾けっぷりが面白く、割と私は、ちょっと弾け気味の田崎さんが好きなのかもしれない、と思い至りました。……あ、劇場版『ビギンズナイト』は普通に素晴らしく良かったです!
あと正攻法のエピソードだと、黒騎士の退場と炎の兄弟の再起を描いた『ギンガマン』第25−26話が、大変気合いが入っていて面白かったです。


第9位:坂本太郎 96本(11作品)
不思議コメディ》シリーズは未見ですが、00年代まで幅広く活躍していた事もあり、坂本監督がベスト10入り。あまり相性のいい監督でないのですが、印象深いエピソードを挙げると、『ダイレンジャー』の3バカサッカー回と、3バカ野球回か。


第10位:小西通雄 95本(8作品)
『ジバン』以降の《メタルヒーロー》シリーズの中心的演出家である小西監督、イメージがもう一つ良くないのは、概ね『ジバン』のせい。なんといっても初めて見たのが、全編破綻に満ち溢れ、クライマックスに主題歌で誤魔化そうと思ったけど誤魔化しきれなかった『ジバン』第1話、というのが印象悪すぎました(笑) またそのちょっと古めのヒーロー演出が<レスキューポリス>シリーズといまいち噛み合わないなどもあったのですが、勢いの良いど派手なアクション路線となった『ジャンパーソン』1−2話では噛み合ったりしたので、とかく企画との相性というのは色々あるなと思わされます。
その『ジャンパーソン』では、演出ラインと内容が噛み合った忍者最強な第20話が面白かったです。あと、SSN最終決戦編も演出。


第11位:東條昭平:87本
ダイナマン』のメインを務めるなど、好きな監督の一人。それだけにパイロット版を担当し最多演出の『BFカブト』で精彩を欠いていたのは残念でしたが、『オーレンジャー』第1話の輝きは、私の中で永遠に不滅です! 「あちゃあ! ほあちゃあ! 超力ライザー!」
あと良くも悪くもパイロット版でシリーズ最高傑作を繰り出してしまった『ウインスペクター』1−2話が印象的。
第12位:蓑輪雅夫:69本
今回、集計して一番驚いたのが、蓑輪監督。こんなに見ていたっけ……と思わず2度確認してしまったのですが、『ジェットマン』『エクシードラフト』『ジャンパーソン』とローテを務めており、結構見ていました。
そしてよくよくチェックすると、『ジャンパーソン』において第15話(エンジェル)、第28話(ウラメシエネルギー)、第33話(勇者ほらだ)、と強烈極まる回を担当。『ジェットマン』では傑作第42話に、攻めに攻めたマリア退場編と演出しており、どうしてこんなに印象が薄くなっているのか……と思って更に確認した結果わかった事は、多分、『ソルブレイン』1−2話の出来があまりに酷くて、印象が相殺されていた。
第13位:加藤弘之:68本
戦隊ローテにすっかり定着した加藤監督、やや安定感に欠ける印象はあるものの、『ジュウオウジャー』では大変良い仕事でした。香村脚本とは相性の良い感じがありますし、最近だと大和屋脚本でのエアロビ回『ルパパト』第27話が砕け散りそうで砕け散らない絶妙なバランス感覚の冴えた演出で、今後の更なる飛躍を期待したいです。
第14位:小笠原猛:65本
90年前後の《戦隊》《メタルヒーロー》で本数はけっこう見ているのですが、演出としての思い入れはあまり無し。


第15位:柴崎貴行 42本
第16位:山田稔 40本
第17位:奥中惇夫、辻野正人 37本
第19位:小中肇 34本
第20位:田中秀夫 32本
第21位:折田至、金田治 31本
第22位:鈴村展弘 29本
第23位:岡本明久、田口勝彦 28本
第25位:坂本浩一 26本
第26位:舞原賢三 24本
第27位:内田一作 22本
第28位:小林義明 20本
50本以下の中で思い入れがある監督というとまず、37本の辻野監督。
色々と工夫のある見せ方が面白く、小林靖子の戦隊デビューとなった『メガレン』第16話は、揺れる高校生戦士達の心情を丁寧に切り取って印象的。翌年の『ギンガマン』ではローテ配置の関係で閑話休題的なバラエティー回を多く担当する事になり、多彩な切り口で活き活きと作品世界の幅を広げてくれました。特に、命がけの状況でトマトを巡る男達の葛藤という大惨事すれすれの脚本をあくまでシリアスに捉え続けるという演出が冴えまくった第21話は白眉の出来。そして何より、『オーレンジャー』第17−18話。杉村マッドサイエンティストテーマの極みといえる前後編を見事にまとめあげ、忘れられない名作回です。00年代は松竹系の作品に参加していたようで、機会があれば見てみたい作品群です。
32本の田中監督は、ヒーローを色々と高い所に立たせるこだわりが好きです(笑)
26本の坂本浩一監督は、スピーディなアクション演出は見応えがありますし、ヒーロー大集合映画などでフェチズムが良い方向にはまった時は物凄く良いものを撮る一方、フェチズムが悪い方向に転がると、とことん悪い方向に転がってしまうという印象で、諸刃の剣というか、個人的には好きと嫌いの振れ幅が極端に大きい監督。
24本の舞原監督は総合的には好みからすると少々くどすぎるきらいがありますが、劇場版への布石を張り巡らせながら通常通りの前後編エピソードも同時に展開してみせるという超絶アクロバット脚本を見事に映像化してみせた『電王』第25−26話がなんといっても傑作。


16本:新井清、竹本弘一、満田かずほ
14本:雨宮慶太、鈴木俊継、田村直巳、野長瀬三摩地、松井昇、山口恭平
13本:円谷一
12本:辻理、服部和史
10本:市野龍一、伊藤寿浩、佐藤健
9本:伊賀山正光、上堀内佳寿也、田口清隆、松島稔(まつしまみのる)
8本:冨田卓、広田茂穂、山崎大助
7本:飯島敏宏、武居正能
6本:杉原輝昭、冨田義治、堀長文
5本:アベユーイチ、梶田興治
4本:平山公夫、佛田洋、宮坂清彦
3本:実相寺昭雄、中川晴之助
2本:息邦夫、伊藤良一、加島昭、黒沢直輔小山幹夫澤井信一郎、塚田正煕、六車俊治
1本:安藤達己、石森章太郎、池田遼
19本以下ではまず、特撮カムバック初期に多大な影響を受けた、満田監督。長石監督と並んで、『ウルトラセブン』で満田監督と出会っていなかったら、また少し道が変わっていたかもしれません。
それから東映としても期待の俊英のようですが、上堀内監督がこれからどうなっていくのかは、楽しみ。ハザード発動編の『ビルド』第21話は、久方ぶりに演出の力でねじ伏せられるという体験ができて、面白かったです。杉原監督の方は信用度が今ひとつかつ好みから若干ズレている感じなのですが……今後の『ルパパト』で、唸らせてくれる事を期待です。
東映以外だと、近作の《ウルトラ》で出会った田口清隆監督は、既に定評のある方のようですが、当代随一と思われる怪獣バトルエンタメの撮り手として、これからも作品に触れるのが楽しみな監督。
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というわけで、監督編でした。
構造上、脚本に比べて数に差が付きにくいので、未完走で集計外となった近作の戦隊を加えると上位まで変動があるかとは思いますが(リアルタイムだと渡辺監督がトップに立つ筈)、三ツ村監督が5位に入るなど、これはこれで、らしい現在地になったのではと思います。
なんだか好きな演出回を書き殴りまくるだけの内容になりましたが、以上、閉店阿呆企画でありました!
改めて店仕舞いと移転のご挨拶に関してましては、また別項を予定。