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六月の 勝利の歌は 遠くなり

特に根拠もなく「いや、勝てそうじゃない?」と楽観視していた初戦に敗れ、チームはぐだぐだのまま、最初でつまづいたのを言い訳にしてか何なのか、結局一つも勝てずに帰ってきた監督は「後悔してない」と宣い、挙げ句、


−日本選手に必要なものは。
「フィジカルの強さがあれば日本のサッカーは完成に近づくと思う。単純だけど、速くて、うまくて、強い選手が求められている」
〔【反町監督トーク】/SANSPO.COM〕
いやなんか、2年ほど前にも全く同じようなチームがありましたが、監督のコメントまで被り気味だから凄いですね(今トルコで活躍している方は「恥ずかしくない」と宣っておりました)。
“体格で勝てない”という話を何十年前から引っ張って、この先何十年続けていくつもりなのでしょーか。協会は“代表100年構想”でも立ち上げて、スラヴ系とかアングロサクソン系の血を入れるプロジェクトでも起動したらいかがですか。文化人類学(か?)の学者でもアドバイザーにして。*1
「速くて、うまくて、強い選手」だったら、どこの国でも欲しいよ(笑) 11人居たら、監督いらないよ。
……結局、この10年間での日本サッカー界最高のヒーローって、鈴木隆行なのではないかと思う、今日この頃。“世界との距離感”という観点における中田英の貢献度とか、現在の中村俊輔の活躍とかは認めるとしても、今の日本サッカーに最も足りないのは、鈴木隆行(的な何か)でないかと思う。


今見ても、ぞくっと来る一撃。
この10年間で(その重要度を含め)日本サッカー界最高のワンプレイだと思う。


※追記:
誤解されるとあれなので書き足しなのですが、五輪代表が3連敗した事とかは、実は割とどうでも良いのですよ。日本サッカーは世界に通用するぜー、勝てるぜー、とかそもそもそんなに思ってないですし、年代問わず現行の代表チームに思い入れもないですし。
ただ、2年前にも同ニュアンスの事を書いたのですが、“フィジカル足りない”のも“サッカー史が薄く、国家的サッカー観が無い”のも“速くてうまくて強い選手が足りない”のも、むしろ大前提であって、ではその中でどうやってサッカー強国に立ち向かうのか、『日本のサッカー』を造るのか、というのをトルシエなりオシムなりが色々と模索してきたわけで、そういうのを改めて台無しにするような発言を、2年前の人ならともかく、本音というよりはマスコミ向け発言の匂いがするにしても、今ここで言うのか、というのが許し難いというか情けないというか、(個人的好みは多分にあるにせよ)あの面白かったサッカーを返せ、と、そんな事を思う次第なのであります。

*1:不謹慎かつ倫理にもとる発言、ご容赦