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『特警ウィンスペクター』感想10

◆第15話「竜馬!正木を射て」◆ (監督:小西通雄 脚本:宮下隼一)
前回のパワーアップ展開を受けて、OPがバージョンチェンジ。
ウィンスコードがクローズアップされています。
後こっそり、ウォルターも新装備をつけている。
爆弾魔・勝田の潜伏先の情報が、「昔、正木に世話になった」と称する謎の人物からもたらされる。だが調査へ向かった竜馬が見たのは、縛り付けられて体に爆弾をくくりつけられた勝田の姿だった! タイムリミットぎりぎりで爆弾を取り外す事に成功した竜馬だが、爆弾の爆発に巻き込まれ、頭を強打、一時的な記憶喪失に陥ってしまう。
混乱というか錯乱した竜馬は、駆けつけた純子に拳銃を突きつけ射撃、ウィンスコードへ乗り込んで走り去る。
自分の名前も忘れている割には、何の躊躇いもなく怪しげなパトカーに乗り込んで走り去っていくのですが、ここは少し、躊躇うような演出を入れても良かったよーな。
逮捕された勝田は、八神という男の依頼で爆弾を製造していた事を白状する。八神巌――7年前に捜査1課時代の正木が逮捕し、現在、仮出所中の殺し屋であった。復讐の為に正木の部下を次々に抹殺しようと企んでいた八神は、竜馬の様子を見て作戦を変更。竜馬に「正木は君の家族を皆殺しにした憎き仇だ」と吹き込んで、特警抹殺の尖兵に仕立て上げる。
物凄く行き当たりばったりな八神ですが、あっさり洗脳される竜馬。
これ、単純に、なんか凄い装置で洗脳するという展開で良かったと思うのですが、どうしてたまたま記憶喪失になったのを利用する、などというプロットになってしまったのか。
お陰で竜馬さん、銃を振り回して、近づくものを全て撃つという、記憶喪失とか脇において、ただの危ない人になってしまいました。
また、射撃の達人である筈の竜馬が、今回は話の都合により至近距離から外しまくるのですが、これはむしろ、竜馬の無意識が超高精度で故意に外している、とでも解釈するべきか。
八神の鉄砲玉として喫茶店にカチコミに来た竜馬は、後で誤魔化すの大変そうな勢いで撃ちまくるが、良太少年の説得などもあって一時撤退。竜馬が耳にイヤホンを差し込み、誰かに操られているようだと隠密同心から聞いた正木は、自ら街に出て、囮となる。
ここでまた、変なテンションの謎の挿入歌。
もうこの歌、ダメオヤジのテーマとして脳内に刻まれているのですが(笑)
あの破綻した音階は、我らが宮内洋かなと思ったら、どうも「燃やせ瞳を!」という挿入歌っぽい。本当は女刑事も歌っているのに、ソロパートが無くて、ほとんど宮内洋の歌と化しているそうです。
相変わらず、安定した破壊力。
超弄っているのに、この破壊力。
宮内洋の歌は、もう「宮内洋」というジャンルなので仕方がない。
街中で竜馬と接触した正木は、「ここでは市民を巻き込む、自分の死に場所は自分で決めたい」と、竜馬とともに、彼が記憶を失った勝田のアジトへと移動し、八神を誘い込む。
ここの俯瞰で、工場のトタン屋根の上を走る隠密同心、のカットがそれとなく入っているのは格好いい。
その後色々あって、「こうなれば皆殺しだ!」と八神が手榴弾をばらまき、爆発に巻き込まれた竜馬は記憶を取り戻す。良太を人質に逃げる八神を逮捕して、終了。久々に高速移動も披露。
こんな展開なのに、妹、今回も関わらず。
締めにナレーションで「助けを求める声が、特警ウィンスペクター隊長、香川竜馬の記憶を呼び戻した」とか綺麗に落ち着けるのですが、あまりそういう感じにならなかったのは残念。
全編通して、竜馬がひたすら、銃を撃ちたいストレス溜まっているんだなぁ……としか思えない回(笑)
ところで以前から、犯罪者がハンドワッパーをかけられた途端に物凄く大人しくなるのは、あれ、手錠がかかると同時に手首から何らかの薬物を注射しているのではないかと、気になって仕方がありません。


◆第16話「大好きウォルター」◆ (監督:小西通雄 脚本:杉村升
交通安全週間のキャンペーンで、子供達に風船を配るバイクルとウォルター。それを遠巻きに眺める少女が気になった純子は声をかけるが、少女は「ウォルターなんて大嫌い!」と走り去ってしまう。他の子供達から少女が転校を繰り返している為に友達が居ないという話を聞いた純子は、少女が落としたウォルターの手作りフェルト人形を、ウォルターに届けさせるという事を思いつく。
本部長曰く「お人好し純子」…………いつそうなりましたか?!
本部でにこやかに「ウォルターも一人で子供と接する訓練になるかもしれない」など、今日の特警本部はアットホーム。
というかもともと刑事ドラマ志向の今作なので、こういう「刑事部屋でのやりとり」みたいな中でキャラクター性を少しずつ積み重ねていく、というのは本来やりたかった方向性なのでは、という気がします。パイロット回のライター登板で、少し軌道を修正した感じ。
こうして純子の差し金で少女・宏美の元へ花束を手に落とし物を届けに行く事になったウォルター。「困りました……私はゆっくり、女の子と話した事がありません」など、堅苦しいウォルターらしい独白が入ったりしつつ、少女の家へ。最初は花束も断られるが、部屋に写真を飾るぐらい実はウォルター大好きな少女と徐々に打ち解け、二人は「友達」として遊ぶ事になる。
「世界中の子供達が友達」と製造時にインプットされているというウォルターが、少女とのつたないやり取りの中で、徐々に学習領域を広げていく流れなどは秀逸。
だがそんな二人を、大型トラックで尾行する怪しい影があった……ウォルターをさらって外国に売り飛ばす事で、一攫千金を目論む、小崎孝と、大木春男。「国立大学電子工学科中退の腕前」により、ウォルターと本部との通信を妨害電波で遮断した二人組は、謎の光線銃とクレーンによる攻撃を仕掛け、更に宏美を人質にして、ウォルターの身柄を確保する。
その頃、たまたま六角刑事が野々山に話を聞きに来た事で、高度な電子装置の窃盗が相次いでいる事を知った特警は、無線妨害とこの窃盗が関わりがあるのではないかと推測し、ウォルターの行方を追って出撃する。珍しく、野々山もパトカーへ同乗。
無線の通じなくなったウォルターがなぜか港に向かったり、行方を追跡できていない筈の特警が真っ直ぐにそこでウォルターと少女の拉致された痕跡を発見するという事は、特警で、緊急時の集合場所でも決められているのでしょうか。それはそれで、なんか楽しい。
アジトでウォルターをバラバラに解体しようとする小崎だが、それによって、ウォルターの自爆装置が作動。二人がハッタリだと聞く耳を持たない為、せめて宏美だけでも逃そうと、ウォルターは左手を取り外し、少女を閉じこめられた部屋から解放すると、指先で地面に字を書いて、ウィンスペクターへの連絡を頼む。
……鬼太郎?
「困っている時に助け合うのが、本当の友達」というウォルターの言葉を胸に、勇気を奮う宏美だったが、男達に見つかってしまう。そこへ突貫してくるウィンスペクター。謎の光線銃や爆発をくぐり抜け、自爆装置の作動前に、ウォルターの救出に成功する。
デミタスに謎の新機能、「シークレットメダル」が発動。体内からメダルが出てきて、それをバイクルが投げるだけ(笑)
苦し紛れの玩具ギミック感が満載ですが、まあ、メダルが変形してパーツになったりすると超科学がやりすぎになるので、仕方がないか。
珍しく外に出てきた野々山は、ウォルターの自爆装置を解除する役割なのかと思ったら、そちらはあっさりと、隊長が直してしまいました。最後に、ウォルターが自ら外した左腕を修理しただけで、出てきた意味、あまり無し。
無理にアジトを爆発させないで、ファイヤーが野々山を守りつつ、野々山がギリギリで自爆装置を解除する、という展開で良かったと思うのですが、この辺りは、派手さ優先の大人の事情か……?
というわけでラストにさくっと隊長が自爆装置を解除してしまうのが少し盛り上がりに欠けたものの、クオリティがやや下がり目だったここ数回と比べると、割と出来の良かった回でした。
刑事部屋的なシチュエーション、久々の六角刑事の登場など、少しバタバタしすぎたここ数回に対して、一度基本に戻した、というような構成のエピソードで、ゲストヒロインの少女役も好演。パワーアップ展開でスルーされたウォルターに焦点が当たるという事で、全体のバランスも取れました。
序盤の出来があまりに良かったというのもありますが、今シリーズにはやはり、これぐらいを最低水準で期待したくなってしまいます。
次回、なんだか凄い変化球。