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『未来戦隊タイムレンジャー』感想19

◆CaseFile.31「迷想ゲーム」◆ (監督:松井昇 脚本:小林靖子
OPにファイヤーさん&恐竜ロボ追加。
ブイレックスは浅見グループの用意した「格納庫」に収納されているらしい。起動しない時は、大人しくしているのだろうか、恐竜。
「俺ぁじっくり考えたんだがなぁ、ギエン。タイムレンジャーはともかく、それ以外の災難は全部、おまえのせいで起きたんじゃねえか?」
「ほっ、どういう事だ?」
タイムレンジャーのロボットが増えたのも、タイムファイヤーもブイレックスも、全部てめぇが好き勝手に暴れたせいじゃねえか、て、言ってんだ」

あ、気付いた(笑)
「いいか、今度悪さをしたら、俺はこいつを使うぜ」
おしゃぶりのような道具を取り出すドルネロ。それを見て、やたらに脅えるギエン。詳しくは謎。
その頃トゥモローリサーチでは、ホナミからタイムイエロー宛の「今度会ってもらえませんか?」という直球なメールを受け取ったドモンが狼狽していた。そこへ「カウンセリングへ行ったまま帰ってこなくなった息子を取り戻してほしい」と依頼人が駆け込んでくる。
調査の結果、30世紀の心理カウンセラー・ゼクターの事件への関与が判明する。ゼクターは心に入り込む装置で患者を治療するが、わざと完治させない事で患者をカウンセリング中毒ともいえる状況に追い込み、料金を搾り取るという悪質なカウンセラーであった。ゼクターを捕まえるだけでなく、患者の救済の為には、そのマインドモジュレーターの波形データを分析しなくてはならない。治療装置に分析機を取り付ける為に、ドモンが患者として囮になる。
囮作戦の決行が、ホナミがメールで指定してきた時間と被った為、落ち着かないドモン。運転主役のタツヤは、ホナミにメールを返さない理由をシオンから聞いた事を告げる。

タツヤ「気持ちはわかる……かな。確かに、お前達いつかは帰っちゃうんだもんな」
ドモン「ユウリもな」
タツヤ「えっ……なんだよ、俺は」

急に外野からフラグが。
確かにドモン、ホナミの事があるにしても、最近ユウリさんにちょっかいかけなくなっていますが、意外とその辺りに鋭いという事なのか? まあ、シオンは恋愛ネタには頓珍漢だし、アヤセさんは人の色恋に一切興味なさそうですし、外堀から埋めていくとしたら、ドモンしかいない、といえばそれまでですが。
囮となったドモンは治療装置に分析機を取り付ける事には成功するが、タイムレンジャーである事はバレてしまい、心の世界でゼクターの精神攻撃を受ける。ホナミの幻を切らされるが、むしろ、それで吹っ切れ、ゼクターの支配を脱するドモン。
「なんで俺が囮になったと思う? プロファイターってのはな、ぎりぎりになってからがつええんだよ!」
……なるほど、ドモンは表向きメンタル弱いけど、追い詰められてからが強いという設定だったのですね。
これ、視聴者も軒並み「どうしてドモン?」と思うだろう、というのを踏まえているメタ的なネタになっているのが面白い、というか、酷い(笑)
精神攻撃が破られるやいなや、いきなり自ら巨大化するゼクター。巨大ロンダーズ出現の報に、スーツとブイレックスのデータを取る為、出撃する滝沢。タイムイエローの記憶からタイムロボの戦闘データを入手していたゼクターはタイムロボの攻撃を軽々とかわすが、ブイレックスの読めない攻撃を受けて撃破される。
タイムロボもここまで相当強かったので、苦戦の理由つけるが大変そうです。
戦闘終了後、ホナミと待ち合わせの場所へ急ぐドモン。
「私、はっきりわかった。誰がタイムイエローかなんて、どうでもいい。私が好きなのは、あの、タイムイエローなんだから」
待っている内に自分の本当の気持ちに気付くホナミだが、仕事の時間が迫った為にその場を立ち去ってしまい、ドモンとはすれ違い。一足遅れで到着したドモンは、ホナミが落としたパスケースを拾う。
そこ挟まっていたのはタイムイエロー……そしてアヤセの写真。
「はははははは、そういう事かぁ」
ドモン、結局は顔という世界の真理に気付く。
というか、更にひねってまた面倒なすれ違いが誕生しましたが、まだ引っ張るのか、このネタ……!!
さすがにホナミが一方的に都合のいい勘違い(タイムイエローはイケメン)をしているのはどうかと思ったのか、是正されてきましたが。すっかり巻き込まれている、アヤセさんの明日はどっちだ?!
ドモン「おまえ、30世紀に、彼女とか、妻子とか残してねえだろうな」
認知してない子供とかい(以下検閲削除)


◆CaseFile.32「犯罪者を救え」◆ (監督:松井昇 脚本:山口亮太
圧縮冷凍から解凍された爆弾製造犯・DDラデスは、「金輪際、人の道を外れるような真似はしない」と誓っており真っ当に刑期を勤め上げるつもりだった事から、ロンダーズファミリーへの協力を拒否した為にドルネロに始末されそうになる。そこへ現れたギエン、どうせ始末するならと、開発中の脳波操作装置ヒュプノピアスを突き刺してラデスを操ろうとする……が、失敗
大暴れして逃げ出したラデスは街に飛び出し、本人は正気に戻ったものの、怪人の出現に街は大パニック。シティ・ガーディアンズへと通報が入る。
ガーディアンズの出撃シーンで、タイムファイヤーに憧れて入隊したという隊員に声をかけられる滝沢隊長。
「これが、力ってやつか」
……なんか違う(笑)
滝沢は滝沢で友達少なそうなんですけど、「俺は一人でやれる」とか言いつつ、割とさびしんぼなタイプか。
その頃、出張修理中だったシオンはラデスがギエン等に追われている所に行き合い、タイムグリーンに変身して彼を助けるが、シティ・ガーディアンズが現場に現れた事で話がややこしくなる。「俺を圧縮冷凍してくれ!」と言うラデスに、トゥモローリサーチへ連絡を取るシオン。シオンがラデスを連れて行った所を見た滝沢はタツヤ達に因縁をつけにくるが、タツヤ達の方も状況が飲み込めない。
……まあ別に、ファイヤーに圧縮冷凍してもらってもいいよう気はするんですが。
喜んでやってくれそうですよ、滝沢。
倉庫街へ向かうタイムレンジャー、その後をこっそり追う滝沢、逃げるシオンとラデスが交錯し、結果的に、滝沢の攻撃から怪人をかばう事になるタイムレンジャー
「なぜ邪魔をする」「俺達は圧縮冷凍せずに逮捕しているだけだ」「俺は俺のやり方でやるぜ」
と、そもそもの前提条件が共有されていないので、ちぐはぐな会話。
……というか滝沢、初回戦闘時に必殺技で圧縮冷凍した事に、気付いていない?
この辺りのやり取りは、ギャップで笑いを生みたいのならば台詞回しがそこまで面白くはないし、真面目にやっているのだとしたら説明しろよタイムレンジャーですし、なんともちぐはぐ。
その頃、ラデスと共に倉庫の中に逃げ込んだシオンは、埋め込まれたヒュプノピアスを取り外そうとしていたが、手持ちの工具では上手くいかない。このヒュプノピアスを抜いてから圧縮冷凍を行わないと、脳細胞が破壊されてしまい、解凍時に問題が発生してしまうのである。
という説明が入るのですが、これも真っ先に入れないと、さっさと圧縮冷凍しない(ファイヤーに圧縮冷凍させない)理由がわからないので、引っ張ってしまったのは明らかに失敗。
〔圧縮冷凍してほしい→しかしヒュプノピアスを抜かないといけない→事情を知らない滝沢に待つ気はない〕
という所でドラマが生まれるのに、その肝心のキーが後回しという、どうしてこんな構成になってしまったのか不思議。
タイムレンジャーより先に、シオン達を見つけた滝沢はラデスに銃口を向ける。その前に立つシオン。
「見かけが地球人と違うからって、撃つんですか」
???
↑滝沢の気持ちを代弁してみました
追いついたタイムレンジャーとシオンに、よくわからない説得を受ける滝沢。
もう誰か、滝沢に事情を説明してやって
「馬鹿じゃないか」と言われる可能性もあるけど、滝沢、頭悪くないから、多分わかるから。
時空が不安定な状況でリスクを犯したくないという事かもしれませんが、2話でタツヤに説明したように、個人に多少の事情を説明するぐらいなら、歴史の修正力の方が勝るという設定の筈なので、ここで滝沢に事情を説明しない確固たる理由がありません。どうしても説明したくないなら、少なくともその理由付けは、適当でもいいから先に書いておくべき(滝沢に教える→浅見グループに伝わる→影響が大きくなる可能性があるので危険とタックに言わせる、ぐらいでOKなわけで)。
ぐだぐだのタイムレンジャー、シオンは「どうしても撃つなら自分ごと」とラデスの前で両手を広げ、滝沢はトリガーに指をかけるが、放たれた銃弾は全て外れる。
「直人さん……」
「まだ調整が巧くいってないようだな」
みんな、「いいとこあるじゃん」みたいに感心しているけど、いやだって、滝沢だっていきなり人間(シオン)撃てませんよ。みんな、滝沢の事を何だと思っているのか。
滝沢にしても、誰か見ているわけでなし、バルカン撃つパフォーマンスやる理由も、実は無いのですが(^^;
今回はそういう、“各々の行動の理由付け”が全体的におざなりすぎ。
「いや、思わずもらい泣きしてしまうな。それでは私も、ささやかながら、花を添えさせてもらおう」
一部始終を陰から見ていたギエン、ヒュプノピアスのパワーを増幅。凶悪化して暴れ出したラデスはタイムレンジャーを蹴散らし、巨大化。暴走パワーでタイムロボアルファをものともしないが、滝沢が出撃させたブイレックスが抑え込んでいる間に、体ごと大きくなったヒュプノピアスをシオンが外からアサルトベクターで狙撃して破壊。タイムロボアルファによって、無事に圧縮冷凍される。
今回せっかく面白い状況設定(=刑期を真っ当に勤めるつもりでロンダーズに非協力的な怪人)なのに、滝沢サイドとの絡みが終始ぐだぐだで、非常に勿体ないエピソードでした。
そもそもタイムレンジャー側に真っ当な説明をする気がないのに、どうしてわかってくれないんだ滝沢、みたいに話を運ばれても、わからない滝沢の方が普通です(笑) むしろ滝沢、最終的に気を遣いすぎ。
伏線としては、ギエンがヒュプノピアスを、ヘルズゲート囚人の完全操作の為に開発している、という辺りが割と重要か。
次回、アヤセに隠し子発覚?!