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『未来戦隊タイムレンジャー』感想26

◆CaseFile.45「終末!TR(トゥモローリサーチ)」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:山口亮太
何故かいきなり、OPが全英語詞。
……まあもともと、半分ぐらい英語だけど。
中澤祥次郎はこれが監督デビューかなーと思って確認したら、そうでした。
20世紀、最後の大晦日。トゥモローリサーチは年末大掃除中。シオンはタックを修理し、ドモンは一人、ホナミとデート。そこへやってくる、大屋。
……“俺の城”、貸しビルだったのか。
そしてなぜ大屋さんは、ドルネロ地球人体の、無理矢理な女装ですか(笑)
女という役なのか、女装趣味の変なおっさんなのかすらわからない(笑)
2000年も最後の日に、3ヶ月分、45万円の家賃滞納が発覚したトゥモローリサーチ。口座から引き落とされているものとばかり思っていたが、口座の残金、3円
大家さんもどうしてこのタイミングで行ってきますか……まあ、大晦日にツケを取り立てるのは、江戸時代的には正しいですが。
今日中に支払ってくれと言われるが、全員が有り金をかき集めても、数千円。45万円には遠く及ばない。
アヤセ「20世紀最後の日に……トゥモローリサーチ、倒産」
そこから、色々あったなぁ、と回想シーンへ突入(笑)
久々に初期を見ると、ユウリさんのアフレコががががが。
あと、ドルネロ様が飛んでいる(笑)
まあドルネロは基本的にほとんど動けないので、ゼニットに輿を担がせるとか、色々と苦労していたわけですが。
「俺にひとつアテがある」と外出するアヤセ。残った3人は、少しでも足しにしようと、事務所の中の売れそうなものを探す。ここで、かつて鳥羽がスケッチブックに描いたユウリの絵、公開される。
……どう考えても、売れる物を探すという名目で、どさくさに紛れてタツヤがユウリの部屋に侵入しています。
最低
タツ
最低
んー、ラストを目前にして、これは、ちょっと、引くなー(笑)
そんなこんなで、デート中のドモンとホナミなども交えつつ、各人がそれぞれ色々と過去を回想。
うーん……なんかなー、ごく普通なのですけど、プレイバックにかぶる各人のモノローグが、綺麗な話ばかりでちょっと鼻につく(笑) いや、ごく普通なんですけど。当たり前なんですけど。
そして、福引きを行うアヤセ
狙うは特賞、時価50万円のダイヤネックレス!
だが世の中そう上手く行くわけもなく、当たったのは7等まで。落胆するアヤセに声をかけてきたのは……滝沢本部長。非番の日の通りがかりらしいが、滝沢が、アヤセには話しかける、というのはちょっと面白い。わらにもすがる思いで、滝沢に借金を申し込むアヤセだが、さすがに断られる。
「僕……夜逃げするの始めてです」
アヤセのアテも空振りに終わり、落胆の広がるトゥモローリサーチ。その時タツヤが、圧縮冷凍した囚人を収めたカプセルが一つ、壊れているのに気付く。半生状態で脱走し、小さいまま事務所を動き回っている囚人は、恐喝犯・ゲーマルク! 慌てて4人はゲーマルクを捕まえようとするが、小さくてすばしっこくビームまで放つゲーマルクをなかなかとらえる事ができない。半日近い大騒ぎの末に、ゲーマルクはタイムロボターをロボ質にして逃亡を試みるが、すんでの所で事務所へ戻ってきたドモンに踏みつぶされて、ジ・エンド。
こうして事件は無事に解決…………していない!
もう夜も遅いというのに、借金を返す目処はつかず、このままで21世紀早々、お先真っ暗……その時、事務所に現れる滝沢本部長! そして窓の外にはブイレックス。
「こいつを洗ってやってくれないか」
ピカピカの姿で新世紀を迎えさせてやってほしいと、ブイレックスのクリーニングをトゥモローリサーチに“依頼”した滝沢は、前払いだったなと現金の入った封筒を渡す。
格好いい、格好いいけど、テンプレのツンデレになっちゃたなぁ(^^;
誰も封筒の中身を確認していないので、微妙に45万に足りない額とか入っているかもですが(笑)
滝沢本部長の扱い方に若干の不満はある一方、以前のアヤセとの微妙な絡みを踏まえて拾ってきたのは嬉しい。
あと、滝沢としてはトゥモロー・リサーチの倒産で、タツヤ及びタイムレンジャーの身柄が不安定になるのはおいしくない、というのはまあ、裏読みとしてギリギリ許せる範囲か。
こうしてトゥモロー・リサーチはなんとか新世紀を迎え、なぜか最終回みたいなスタッフロール(笑)
今見ると、昔のシオンの頭がど派手。
正月スペシャルの総集編としては、可もなく不可もなく、といった出来。
最近見た総集編では、『メガレンジャー』は上手かったなぁ、と改めて。
次回、ま さ か の タ ッ ク 回 ?!


◆CaseFile.46「未来との断絶」◆ (監督:松井昇 脚本:小林靖子
シオンの修理が上手く行き、再起動したタック。リュウヤの告げた「大消滅」について一緒に検討しようとする5人だが、自分のデータがリュウヤの手で弄られている事を知ったタックは、自分自身を信用する事が出来なくなり、家出
「僕にはもうナビゲーターロボの役目は果たせない。迷惑をかける前にここを出る」
というメッセージ付きの、妙に凝ったCGを残して、事務所から姿を消したタックを慌てて探しに行く5人。
一方その頃、ロンダーズのアジトでは、ドルネロとリラが現代社会に放った囚人達を冷凍し直していた。万が一「大消滅」が起こった際に未来へ脱出する為の備えであったが、コンピューターエンジニア・ゲートはそれを拒否して、アジトを離れる。
ドルネロ様は、どうして「大消滅」を知っているのでしょうか……?
考えられる事といえば、タイムロボの戦闘をモニタリングしていて、リュウヤの言葉を聞いた、ぐらいですが。或いはリュウヤは特殊な時空パルスを使って通信していて、それをキャッチして傍受していたのか。どちらにせよ、いきなり知っている事になっているのは少し無茶な気がするので、リュウヤの台詞を聞いたシーンは入れておいた方が良かったような(入れるとしたら、前々回に入れておかないといけないのですが、まあ回想の挿入でも許される場面)。
とはいえあくまでも万が一の備えであり、「俺がギエンを始末するまでのな」と、いよいよドルネロ様はギエンを消す気満々。「大消滅」がギエンによって起こる、という推測はまあ、これまでの状況証拠を考えると、許せる範囲でしょうか。
後ここって地味に、現状のビジネス体制を崩しててでも、ドルネロがファミリーの命に保険をかけているシーンで、悪のボスキャラとしてのドルネロの特異性が出ていて、面白い所でもあります。
病院で療養中の浅見父は、息子から届いたプレゼントの包みを手に取る(クリスマスプレゼント??)。自分が倒れている間の事を妻にでも聞いたのか、少し態度の柔らかい父は、挟まれていた名刺とメッセージを見て、あくまで独自の道を行こうとする息子の決意の固さを知る。そして「これは、無料サービス」というメッセージと共に袋の中から出てきたのは、なぜかトゥモロー・リサーチのジャケット
わからない! 意味がわからないよタツヤ!
……………………えーとあれですかこれは、いつかお前を部下としてこき使ってやる、という宣戦布告?
何だかとても困った空気になる父の病室へ駆け込んでくる秘書。
なんと、ティーガーディアンズが浅見グループを離れ、治安維持局の管轄下で独立。
ロンダーズが30世紀から来た時間移動者、という浅見父にも知らされていなかった滝沢からの情報を元に政府は関東地方の非常事態レベルを3(つまり、戒厳令下みたいなものか?)に上昇させ、その際の特例事項として、シティーガーディアンズが独立機能し、滝沢本部長に全権を委任する事となる。
どさくさ紛れに、浅見グループを踏み台とする滝沢
まあ、この下準備の一貫だと思えば、45万ぐらいは、はした金、か。

タックの探索中、号外でこの事――ロンダーズの正体の政府からの公表――を知るタツヤとユウリ。
「もしもだけど……この時代がやばくなったらさ、ちゃんと脱出しろよ」
激しい動きを見せる歴史、去来する不安の中でタツヤはユウリに告げる。

「いつかは……いつかは帰るんだし」
「怒るよ」
「え?」
「ひとりで……ひとりで勝手に決めないでよ!」
「……へへっ」
「なによ」
「それ、いつも俺がユウリに言う台詞」

笑い合う二人。
前回、回想シーンの合間でドモン×ホナミをブーストしまくったので、タツヤ×ユウリも、もう一歩、いい感じに。ここはなかなか、良いシーンとなりました。
その後、ユウリさんが花言葉を捏造して、色々と台無しになりましたが!
やっぱり花言葉なんて知るわけなかったよユウリさん!
カップルはさておいて、始めて2000年を踏んだ地である、あの始まりの海岸に、タックの姿をみつけるシオン。トゥモローリサーチに一緒に戻ろうと声をかけるが、
「提供するデータが信用できない僕になんの価値があるのか」
と、存在意義を見失ったタックは、すっかりアイデンテティが崩壊していた。
そんな時、ゼニットを率いたゲートが、宇宙調査研究所を占拠。衛星管理システムをジャックし、1時間のリミットで自爆プログラムを起動させ、10億円を要求してくる。現場近くに居たシオンは4人に連絡をつけると、自爆プログラムの解除を目指して、いち早く中へと潜入する。
赤「それにしても自爆プログラムとはな」
黄「なんでそんなものがついてんだよ」
青「セキュリティシステムの一つだろ」
うんそうですね、自爆なんて、ごくごくあたりまえですとも。世紀末TOKYOでは初歩の初歩!
シティ・ガーディアンズも現場に突入し、まずはそれぞれが内部の人質の解放を目標とするが、ゲートがキーを押し間違え、自爆プログラムの秒読みが省略。残り3分で起爆するという緊急事態に陥ってしまう。
そそくさと場を離れようとしたゲートはタイムファイヤーと、研究所内部へ突入したタイムレンジャーとシティ・ガーディアンズはゼニット達との戦闘になる。プログラム解除をはかるシオンもアクセスキーの解読で詰まり、あわや爆発寸前、ドモンが隔壁を抑えた事で自爆システムにエラーが発生、自爆が一時停止される。
コンピューターの「このままでは自爆できません」という台詞がなんか面白かった(笑)
ドモンとタツヤが隔壁を抑えていられる時間にも限界がある。タックの演算能力ならアクセスキーを短時間で解読できる筈、と必死に説得するシオンだが、自分自身を信用できないタックは、どんな操作をしてしまうかわからないと、それを頑として拒否。
「僕……この時代にきて貰うものばっかりでした。仲間とか……故郷とか……。最初はただ嬉しいだけで、でも、今はその大切なものを守りたいんです。絶対失いたくない。タックも、その大切な仲間の内の一人です!」
「違う! 信用できてこそ仲間だ。僕のデータは信用できない」
制御回路に取り付けられていたリュウヤ隊長の命令で動くチップ……それがある限り、自分は仲間ではない。だがシオンは、それを否定する。
「僕たちに必要なのはデータじゃない……タックだから」
遂に、目を見開き、決断するタック。
「シオン、僕にコードをつなげ!」
ドモンとタツヤが限界を迎える寸前、タックが自爆プログラムの解除に成功。外ではファイヤーがゲートを一騎打ちで撃破。巨大化したゲートとレックスロボの戦闘となり、タックは緊急システムの発動を依頼するが、未来のリュウヤに拒否られる。
……まあ、そうですよね(笑)
仕方なく、ヴォルユニットでレックスロボを援護するタイムレンジャー
リュウヤは更に、「ユウリたちを30世紀へ戻せ」と、4人を時間飛行体まで誘導するように命令。
だが、今度はタックがそれを拒否する。
「隊長、命令回路なら無駄ですよ。
僕は……僕にだって自分の進む道を決めることができる。
僕はあなたの道具じゃない。彼等の、ナビゲーターロボです」

自ら制御回路を焼き切り、命令チップを無効化するタック。
……ここ、いいシーン、いいシーンなんですが、台詞も格好いいのですが、根性(?)で回路を破壊して自由意思を主張して命令を拒否するロボットとか凄く嫌だなぁ……(笑)
タックが起こすのでは無いだろうな、「大消滅」……(おぃ)
自ら内部の装置を破壊した事で、止まっていた塀の上から地面に落ちるタックは、最後の力でタイムレンジャーにタイムフライヤー(忘れがちだが変形するとタイムロボベータの銃)を使うように指示。
「頑張れ、みんな……これが僕の最後のナビゲートだ」
まぶたを閉じ、機能を停止するタック……本気殉職?!
タックのナビを受けたタイムレンジャーは、タイムフライヤーでゲートを牽制射撃。弱ったところをレックスロボが圧縮冷凍し、撃破。圧縮されたゲートをカプセルに収めるタイムファイヤー。
ああなるほど、シオンが前回最後に渡していたのは、囚人保存カプセルか!
これって、「時間保護法で逮捕する!」時に突きつける警察手帳(というかバッチというか)的な物でもあったとも思うのですが、シオンが勝手にプレゼントして良かったのかしら。いや、トゥモローリサーチで話し合ったんでしょうけど。前回エンディングで台詞無しでさらっと渡していたので、これ何? 程度に思っていたのですが、割と重大な意味があるような。この1回だけ滝沢に囚人を保存させても仕方ないですし(そもそもどうするんだ滝沢、後でトゥモローリサーチに届けるのか滝沢)、ラストに向けた伏線として機能するのかなぁ。少なくとも、タイムレンジャーがファイヤーを“6人目のタイムレンジャー”として認めた、という解釈で良いのだとは思うのですけど。
或いは、45万円のお礼?(笑)
戦いは終わり……事務所で目を醒ますタック。
前回の修理中に命令チップを見つけたシオンが、万が一の時を考え、タックのデータをバックアップしておいたのだ! データの移植が上手く行き、命令チップの破壊された状態で再起動に成功したタックを、タイムレンジャーは暖かく迎える……。
と、この最終盤に全く予想外の、ナビロボ成長回。
いやこれは、予想外でした。
ここまでしっかりと、AIロボの成長話をやるとは、度肝を抜かれるレベル。
しかも、精神的にはある程度完成され、劇中では比較的“大人”ポジションだったタックが、一度アイデンテティ崩壊して自分を見失い、その後で機械の運命を乗り越える選択をする、という、若干のやりすぎ感さえ感じられる怒濤の展開。あんまり格好良かったので、最後あのまま機能停止しても良かったとさえ思いますが、なんだかんだでタックが居ないと話が転がらないので、仕方ないか。
いったいぜんたい、シオンがどうやってタックのデータをバックアップ取ったのかは気になりますが(笑)
事務所のパソコンもいっけん市販品だけど、魔改造されてHDの容量が亜空間化とかしているのかなぁ……(おぃ)
そして次回、次回……
次回予告がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(涙)
うわー、一番好きなキャラなんですが(涙)
格好良い花火を打ち上げてくれる事を期待して、来週を待つのみ。