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『特警ウインスペクター』感想25

◆第41話「瀬戸大橋の怪人<パート2>」◆ (監督:小西通雄 脚本:杉村升
おかしい、冒頭のナレーションによる「前回のあらすじ」が面白そうだ(笑)
マドックスの調査により、村田の脅迫を受ける春日レーヨンの東京本社で、10日前に不審な事故が起きていた事が判明する。社員の一人が、“まるでナイフで抉られたような傷”を負って入院したにも関わらず、会社はあくまでそれを事故として通しているというのだ。そして入院した社員・大谷一郎の息子が大谷真吾、純子と一緒に村田に捕まったあの少年だという事が判明する。
大谷から事情を聞く為に、急遽、帰京する正木。
ううーん、役者さんの事情とかあったのでしょうが、ここで久子さんを使えないのは、なんとも辛い。
一方その頃、村田に捕らえられた純子は、真吾少年から事情を聞き出していた。
以降、東京の父と高松の息子から、それぞれ補完される形で語られる、事件の背景。
10日前、残業中の父親にお弁当を持っていた真吾。そこで金庫から資料を持ち出している泥棒を見つけてもみ合いとなり、刺される父・一郎。格闘の最中、研究中のバイオ溶液をかぶる泥棒=村田。極秘の研究内容が外部に漏れるのを防ぐ為、警察へ電話しようとする息子を止める父。息子は逃走した犯人の車のナンバーを覚え、独自に四国まで追跡
そしてその研究中のバイオ溶液こそが、生物をなんでも細胞分裂させてそっくりに増殖させるという液体であった。
その液体を浴びた事で、村田は自らの体からクローンを産み続ける肉体になってしまったのだ!
真吾少年から事情を聞き出した純子は、ヘアピンで超瞬間鍵開け。手錠を外すと、閉じこめられていた倉庫の高窓から少年とともに脱出する。
……というか貴女、少年が口を割るまで、わざと脱出しませんでしたね?
うどんが女を変えたのか、今日の純子さんは一味も二味も違う。
高松城を逃走する二人。しかし村田軍団に囲まれ、負傷した純子はお堀から落下。村田は再び捕まえた真吾少年を人質に、春日レーヨンに10億円のダイヤを要求。
なんかもう、取引の窓口が竜馬さんになっている(笑)
取引現場で不意をついた少年が村田の手を脱出。竜馬との格闘戦の末、溶け去るクローン村田。
特に劇中で言及はされていませんが、クローン村田は一定以上の衝撃を受けると、細胞の不安定化が促進されて、崩壊しやすくなるとか、そういう事なのか……? だいたい、跳び蹴りとかくらって血を流すと溶けだすし。
その頃、アジトで苦しむ村田。その体を緑の粘液が包み、その体からクローン村田がまた一人、誕生する。
ここの映像は、なかなか面白い。
「力が出ない……俺は死ぬのか……。こうなったら、やぶれかぶれだ!」
村田軍団、銃を手に、春日レーヨン工場を襲撃。
真吾少年を救出して駆けつけたファイヤーは、バイクルとウォルターに従業員の救助を託し、クローン村田軍団に立ち向かう。
榴弾をかかえて自爆してくる村田軍団というのは、クローン軍団らしい攻撃で良かった。
激闘の末、村田軍団を退けた竜馬は、真吾少年の案内で、村田のアジトへ。バイオ溶液を浴びた生き物は、クローンを作り出す度に弱っていくという……だが、今ならまだ間に合うかもしれない。
ここで、工場襲撃を先に持ってくる事で、バイクルとウォルターを救助活動に回し、着化という切り札を先に使わせてから真のクライマックスへ、という展開は上手い。
竜馬を地獄の道連れにしようと爆弾を仕掛けたアジトで待ちかまえていた村田だが、起爆スイッチを押す前に力尽きる。そして竜馬へ頭上から襲いかかるクローン村田(なぜか上半身裸)!
間一髪、かけつけた純子が竜馬を救う!
うーむ……まるで純子さんがヒロインのようだ(笑)
おかしくない、別におかしくない筈なのに、凄くおかしいのは何故だ。
予告から期待していた竜馬vs村田の格闘シーンですが、初撃で負傷した事もあってか、終始竜馬さんがやられっぱなしで残念。
サバイバルナイフvs戸板
は面白かったですが(笑)
最後も、竜馬の反撃が決まるとか特にそういう事もなく、クローンが時間切れで細胞崩壊。
シナリオに含めたやるせなさを表現する為の意図的なものかもしれませんが、ここはアクションでさっぱりしたかったなぁ。
全ての村田は倒れた……村田もまた、犠牲者なのかもしれない。傷だらけの体で呟く竜馬……だがその時、力尽きたと思われた村田(本体)の体が再び細胞分裂を起こし、そこから伸びたクローンの左腕が、最後の力で起爆装置を押す!
吹き飛ぶ工場から、ギリギリで脱出に成功する竜馬と純子。
こうして、高松市を恐怖に陥れた事件は解決した。
父親も退院し、一足早く、飛行機で東京へ帰っていく真吾少年。
飛行場で唐突に、少年にお土産を渡す謎のおじさん。……うーん多分、前編でも唐突で謎だった、村田軍団に追われている真吾をボウリング場で意味もわからず助けたおじさんと同一人物だと思うのですが、何かのカメオ出演? 四国ロケに協力した東映の偉い人とか、ロケ地を提供してくれた高松市の偉い人とか、なんかその辺りっぽいのですが。
飛び去る飛行機を見送りながら、瀬戸大橋をウインスコードで走る竜馬。
……え? 竜馬さん? 車で帰るの? 東京まで? 何km?
なんかここまで、ウインスペクターの地方出張話が無かった理由が今分かった気がしました(笑)
ファイヤーの運用システムは、出張に向かない。
そこへかぶる、ナレーション。
ウインスペクターは事件があれば日本中どこへでもいく。君たちの街へも」
しかし、ウィンスペクターの来るような事件が街で起きるのは勘弁してほしいと、きっとTVの前の子供達も思っている(笑)


◆第42話「裏切りの捜査官」◆ (監督:小笠原猛 脚本:高久進
東京駅前で負傷し入院した男は、国際テロリストのヘンリーだった。ヘンリーが追っていたのは、広島型原爆の10倍の爆発力を持ちながら、携帯サイズで持ち運び可能という、恐るべき小型爆弾の設計書と、それを日本国内へ持ち込んだ国際テロリスト・影沢。
実はかつて、正木と同期の警官だった影沢。禁止されている囮捜査で密輸組織を壊滅させたが、その責任を取る形で左遷され、警察の官僚体質に嫌気が差して辞職後、国際テロリストへと堕ちていたのだった。
影沢が同時に日本国内に運び込まれている筈のウランを入手しようとする筈だと踏んだ正木は、竜馬達に、山中湖の山荘で暮らす影沢の妻子と接触するように指示を出す。だが、山荘には既に既にヘンリーの仲間の国際テロリストの手が回っており、影山の妻は軟禁状態にあった。応対に出た夫人の脅えた様子に不審を抱いた竜馬は、学校から下校途中の影山の子供と接触。ランドセルにそっとデミタスを忍ばせ、中の様子を探らせようとする。
全然そっとじゃないよ竜馬さん
少年に話しかけながらデミタスを持った片手をランドセルに回すのですが、まず間違いなくバレます。なぜ、こんな馬鹿正直に演出したんだろう(^^;
山荘に帰った少年は母親が拳銃で脅されているを見、トイレにから「SOS」と書いた紙飛行機を外に飛ばす。山荘を見張っていた4人はそれを拾い、中で何事か起こっているのを確信した竜馬は家を訪れるが、待ち受けていた国際テロリストに捕まり、縛り上げられてしまう。
うーん……山荘から少し離れた所にパトカー2台を止めていたり、竜馬と純子だけならともかく、きらきら目立つバイクルとウォルターが普通に山荘前で見張っていたりとか、今日の特警は、やることなすこと果てしなく杜撰。竜馬さんも竜馬さんで、わざわざデミタスを潜入させたのに、連絡を待たずに突撃して捕まるし(^^;
母子を人質にとられた竜馬はウインスペクターであると名乗り、夫が悪い事をしている筈がない、と影沢をかばう妻は、持病の心臓発作が出て、苦しみだす。薬は持ってきた息子は、かかりつけの医者に見せているんだ、と医者を呼びたがるが、勿論そんな事をテロリストが許す筈もない。その時、下手にランドセルに入れたせいで出られなくなってしまったデミタス(酷すぎる)がランドセルの中で暴れ、その物音を警戒した国際テロリストの二人は2階へ上がっていく。
人質を置いて、上に行ってしまう二人
竜馬はすかさず、ランドセルの中に隠したデミタスに街の病院へ連絡するように言うんだ、と少年に頼む。
…………いや、えーと、この間に、3人で逃げればいいのでは。奥さん、心臓病、落ち着いている感じですし。紐が物凄くきつく結んであるのかもしれませんが、足だけ自由で立ち上がれれば、竜馬さんならどうにでもなるでしょう。
外にさえ出れば、割と近くに、純子もバイクルもウォルターも居るし。
……ううーん、脚本上では、奥さんの発作が酷くて、とても外へ連れ出せないとか、そういう感じだったのかどうか。薬飲んでからは普通に落ち着いているので、急激な運動はまずいかもしれませんが、外へ行くぐらいは大丈夫そうなのですが。何より、外にさえ出れば特警の面々がかなり近くに居るし(とにかくこれが致命的)。
少年はうまくテロリスト達の目をかすめてデミタスを外へと投げ飛ばし、特警の面々と連絡をつけるデミタス。一方、山荘へ戻ってきた影沢は裏口から家に侵入し、居間に戻ったテロリストの一人を人質にする。家族が人質にされているのに表情一つ変えない影沢の冷酷さに怒りを覚える竜馬だが、その影沢の放った銃弾が、竜馬を縛る縄を切り裂く。自由になった竜馬は鮮やかなアクションで人質を解放。外に逃げ出したテロリストは少年を人質に取るが、駆けつけた正木の銃弾がナイフを弾き飛ばし、車で逃走。
そして実は影沢が、潜入秘密捜査官であった事が発覚する。
ジープで逃げる国際テロリストを追うも、バズーカなどで砲撃され、とりあえず派手にやられるバイクルとウォルター。
そして相手を追い詰めるやいなや、マキシムモードでジープを消し飛ばすファイヤー
……ス、ストレス解消?
こうして国際テロリストは逮捕され、影山の妻も病院へと運ばれていった。影山の真の目的は、小型核の設計図とともにウランを入手、日本での製造を阻むとともに、国際テロ組織を一網打尽に追い込むことにあった。
正木「影沢……俺は心の中でおまえを信じていた」
本 当 か
後あれですか、正木の同期では「敵を欺くにはまず味方から」が流行っていたんですか??
高久脚本にしては、壊滅的ではありませんでしたが、しかし面白がる部分も無し。
……と思ったのですが、感想書く作業の中で噛み砕いてみたら、やっぱり酷いなぁ(^^;
OPで「高久進」の名前を見た時点で色々と覚悟完了していたので「まあ絶望値に比べれば」みたいな感じで見ていたのですが、やっぱり酷い。合わせて今回は演出的にも酷くて、色々と酷い。
肝心の影沢が頭使って動いているように見えないのが辛い。
それに輪をかけて今回は竜馬さんが何も考えていない感じなのが辛い。
これはキャスティングの問題ですが、国際テロリストが街のヤクザにしか見えないのが凄く辛い。
冒頭のヘンリーには外国人を起用して国際色を出していただけに、キャスティングを徹底できなかったのは勿体なかった。
やっぱり高松か、高松から長距離を運転してきたのが悪かったのか!?
ううーん、次回、ネタ的に凄そうなので巻き返しに期待。