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『五星戦隊ダイレンジャー』感想4

◆第7話「裏切り者ォッ!」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:杉村升
ゴーマ3幹部の前に姿を現した大僧正リジュ(大月ウルフ!)と、その弟子という鎧武者・鉄面臂張遼
「作戦を任されているのは我々3人」と3幹部は反発し、特にザイドスはいきなり張遼に襲いかかるが逆に技を返され、更にリジュに叩きのめされる。「ゴーマはお怒りだ」と告げるリジュは作戦の主導権を握ると、まずは導師カクを倒す事を張遼に命じるのであった。
3幹部の上司?登場で、ようやく、ゴーマ側も組織活動めいてきました。
幹部の一人を叩きのめす事で、リジュと張遼の強さも印象づけます。……ただ3幹部、あまりまともに戦った事が無いので、どの程度強いのかよくわからなかったりはしますが(笑)
街で買い物をしていたリンと将児は、子供が宙を舞う事件に遭遇。後を追って子供を助けると、その前に姿を見せたのは、鉄面臂張遼
緑と黄色も助けに駆けつけるが、張遼は圧倒的な力で4人をたたき伏せる。
「気力中和・逆一文字竜巻」により、気力を操ってリンの必殺技を反射、そして気力と妖力を組み合わせて放つ「気力妖力合体・爆裂大地震!」により、青以外の3人は、捕らわれの身となってしまう。鎌倉で両親の墓参りに行っていた為に合流の遅れた亮と将児は「3人を助けたければカク自ら地獄谷へ来い」という張遼からの伝言を導師に伝える。
張遼の正体……それは、現代のダイレンジャーと同じく、6000年前にゴーマ一族と熾烈な戦いを繰り広げた5人の戦士の一人であった。だが張遼は戦いの中でゴーマ側へと裏切り、その結果としてダイ族は5体の気伝獣を失っていたのだった。
遅刻を気にして、「俺が奴を倒す!」と意気上がる亮を部屋に閉じ込めた導師は、「これは私の仕事だ」と、将児を亮の見張りにつけ、一人で戦いの場へと赴くが、亮、将児をひっかけて殴り飛ばして脱出。そして亮は、導師と張遼の激しい戦いをその目にする。
6000年前、張遼がゴーマへ裏切った理由……それは、気力のみならず妖力を手にする事で、「真の力を得る事」にあった。そんな張遼に、「気力と妖力は光と影、光が無ければ影は生まれず、気力こそが真の力」と挑みかかる導師。
冒頭にザイドスを一蹴→ダイレンジャー4人も子供扱い、という流れで、その張遼と互角に戦う導師の強さが上手く出る展開。どうやら張遼と旧知のようで、導師の胡散臭さもヒートアップ。
二人が戦っている間に、囚われの3人を助けようとした亮だが、雑魚に見つかってしまう。そちらへ気が逸れた隙に、滅多切りにされる導師。そして導師を助けようとした亮も張遼の力の前に為す術も無く倒れてしまう。張遼の剣が亮に振り下ろされようとしたその時、響き渡る導師の叫び。
「その子は、亮は、おまえの息子だぁッ!!」
亮と妹のわざとらしい墓参り(回想で父の顔を出さない)で読めた展開ではあったものの、導師がただひたすらに胡散臭い。


◆第8話「おやじぃぃッ!!」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:杉村升
カクの言葉に振り下ろした剣を止め、その場を去る張遼。場面変わって本部のシーンなのですが……あれ、雑魚が居た筈なのに、捕まっていたメンバーはどうやって助けたのでしょう?(^^; 張遼が居なくなったので、傷をものともせず導師が瞬殺? さすがにここは適当すぎたような。というか前回、亮が仲間を助けようとして雑魚に見つかるという状況そのものが不必要で、普通に導師vs張遼戦に乱入させてしまえば良かった気はします。まあ、それが導師敗北のきっかけになると亮の立場がなさ過ぎますが、基本的には“未熟者”というのがメンバーの立ち位置ですし、現状、何もしなくても亮の立場は非常にないので、構わなかった気はします。
5歳の時に死んだ筈の父が生きていて、しかも6000年生きるゴーマへの裏切り者だったという驚愕の事実に、激しく狼狽する亮。
「私は陰ながらおまえが成長するのを見守り、ダイレンジャーにする事にした」
と、導師の口から明かされる、亮スカウトの理由。
ほぼ説明もないままダイレンジャーとなっていた5人ですが、これで一応、亮とリンにはそれなりの必然性があってスカウトされた事が判明しました。こうなると残り3人も何かないと不自然になりますが、さて、今後語られるのかどうなのか。
それにしても導師は、陰ながら見守っていたと宣う割に最悪の状況を迎えるまで肝心な事を説明しないという、安定のタチの悪さ。
どうしてこの人、嫌な先輩・上司・教師道を邁進するのでせう(笑)
そして、5歳の時に死んだ筈の父が約6000歳の上に「気力妖力合体!」とか言ってしまう俺より強い奴に会いに行きたい感じの鎧兜の怪人だったという、とても受け入れがたい事実に海岸で黄昏れる亮。その前に、ゴーマによる支配は確実だからダイレンジャーを抜けろ、と張遼が姿を見せるが、亮は勿論それを拒否する。

「なぜお袋と結婚なんかしたんだ! 仲間を裏切り、ゴーマになった貴様に、人を愛する気持ちがある筈がない! 何故なんだぁぁッ!」

亮の慟哭の問いかけには答えず、張遼は無言で去って行くのであった。
一方、亮が息子だと知って剣を納めた為に、張遼ダイレンジャーもカクも仕留め損ねた事でメンツを潰された大僧正リジュは、ノコギリ大僧正の正体を現すと、自ら出撃。ダイレンジャーを誘い出すと異空間に転移し、張遼に見せつける形で、ダイレンジャーを叩きのめす。
見た目が微妙な割に、気力ボンバーをあっさり破るなど、圧倒的な力を見せる大僧正。ダイレンジャーは変身も解け、張遼への見せしめの為に集中攻撃を受けた亮は、血を流して倒れる。無残な戦闘の様子を正視できず、背中を向ける張遼……その背に、追い詰められた亮の叫びが響く。
「おやじ……助けてくれ、おやじ……おやじぃぃッ!!」
大僧正のとどめの一撃が亮に迫るその時、息子の叫びに心を動かした張遼リジュを攻撃。
……何この困った人。
壮絶な戦いの末、張遼の剣は大僧正を貫くが、張遼もまた致命傷を負って倒れてしまう。父の元に駆けつけ、抱き起こす亮。
「私は……裏切り者だ。だが、心の片隅から、どうしても、愛を捨てる事が出来なかった。だから、おまえの母親と……許してくれ……」
何この凄い駄目な人。
死に瀕した張遼の前に、かつて共に戦った4人の戦士の精神体?が姿を見せる。張遼と4人の戦士は、かつて5人が揃っていなかった為に発揮できなかった、天宝来来の玉に秘められた力を解放し、消えていく……残されたダイレンジャーの前に姿を見せる、父の仇、巨大ノコギリ大僧正!
「みんなぁ、転身だァッ!!」
亮の叫びともにダイレンジャーは気力転身、そして気伝招来!
今、5体の気伝獣が五星合体!!
その名を、大連王
テロップが漢字だったので、正式にこれで良い模様。
中華テイストだった筈なのに、なぜか日本刀装備。
日本刀、好きだからいいですが。
デザインは非常に格好良く、すれ違いざまの一閃でノコギリ大僧正を撃破。
せっかく8話まで溜めた割には、玉の力が解放された途端にごく当たり前のように合体してしまったのは、少々勿体なかったですが。合体プロセスは、もう少し盛り上げてほしかった。
かくてダイレンジャーは、哀しい戦いを経て、新たな力を手に入れた。世界の支配を企むゴーマの野望を、打ち砕け、ダイレンジャー
えー……それにしても鉄面臂張遼

6000年前の戦いで、もの凄く身勝手な理由でゴーマ側に裏切る

結果として4人の仲間は倒れ、気伝獣も行方不明に

詳細はわからないが、6000年、ふらふら

20数年前、若い娘といちゃいちゃしたくなって、結婚。二人の子をもうける

長男が5歳の時、妻子(子供?)を捨て、死亡扱いで失踪
(※順序は語られないので不明ですが、恐らく、奥さんが亡くなった後に逃げたパターン

約20年ぶりにカク導師を倒しに現れる

生き別れの息子と出会ったけど、言われるまで気づかない

半日前に再会した息子可愛さに、もう一回裏切る

なんとなく許された気になって死亡

こんなハイレベル駄目人間は久しぶりに見ました。
「愛」がどうとか「裏切り者」だからとか一切関係なく、純然たる人間のクズですよこの人。
結局、亮母との馴れ初めは語られなかったので、戦いで怪我した所を助けられてその優しさに〜とか、いい方にステレオタイプなネタを妄想して補完する事は可能ですが、とてもいい方向に補完する気になれません(笑)
そして判明したのは、亮は駄目人間の血統という事。
せっかくの亮回だったのに、むしろなにか、裏付けられた!(おぃ)
気をつけて、リン!
あと、最終的に張遼にざっくりやられてしまう大僧正よりも、「そんな奴は信用できない」という3幹部の方が、人を見る目があった。
大僧正リジュ役、いつも素敵な大月ウルフは演技がほとんどハスラー教授になっていましたが、これはむしろ、そういうオーダーをされたのでは、という感じ。2回で死亡してしまったのは、残念。
鉄面臂張遼役の伊吹剛も割とビッグゲストだったのではという気がするのですが、劇中でほぼ面頬つけっぱなしで顔が見えず、しかも駄目人間という、ちょっと扱い酷い(^^;
一応、亮の背景が明かされる回だったのですが、わかりやすい熱血キャラにはなっているものの、思ったほど個性が出なかったのは、ある意味ではレッドの宿命か。
次回、ようやく和さんのターン………………
あ、あれ?!