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『獣電戦隊キョウリュウジャー』感想17

まさかの雑魚敵パワーアップ。
そしてOPもバージョンアップ。
でなぜ負傷メイク?。
と思ったら劇場版CMでした。
監督は、柴崎貴行。これで17話にして6人目、と今時は夏の劇場版で早めに抜ける都合などあるだろうにしても随分色々な監督を入れてきますが、そういう内部方針なのかしら。
デーボスの復活が近づき、その力によりデーボス軍が全体的にパワーアップ。
「君たちの貯めた人間の感情で、デーボス様の凍てついた心が甦りつつあるのだ」
……デーボス様、もしかして、神様にセーブデータ消されたり、大事なコレクションを燃えるゴミに出されたりしたのでしょうか。
初期に設定の説明があったか全然覚えていないのですが、そうか、大ボスは、引きこもりだったのか。
一方、基地へ戻ったキョウリュウジャー達の前に、1500年前の中国で活躍した新たなスピリットレンジャー、キョウリュウグレー・鉄斎が姿を見せる。先の大苦戦を観察していたグレー、このままでは戦士として使い物にならない、と鬼軍曹モード。
「この中で唯一見込みがあるのは、ゴールドだけだ」
まあそいつ、とぼけた態度だけどリアル人斬りだから……。
というわけで、修行展開。
グレーの幻術により入り込んだ空間で、獣電池による状態異常を受けながら、試練に挑む5人。それぞれの長所を封じられて苦戦するが、それでも長所を貫き続ける事が力だ、と試練を突破。しかしイアンの「心眼」はどこから出てきたのか。「心眼」でサイズとか計測する努力でもしていたのか(おぃ)
唯一、苦戦シーンの描写されなかったキングは、一人だけ多重バッドステータス(重力・眩惑・催涙・くすぐり)を受けながらも、あっけらかんと真っ先に突破していた事が判明し、相変わらずの無双ぶり。と、久々にキングのキングアピール。
かつて恐竜を絶滅に追い込んだ三大デーボモンスター最後の一体、ナガレボーシが出現し、修行の最終試験として再戦に挑むキョウリュウジャーは、強化された敵に苦戦するも、修行を思い出し、己の強さを貫く事でブレイブを高める。
攻撃にブレイブを乗せる……って、要するに殺意の差なのか、やっぱり。ゴールドは最初から出来ていたし。
雑魚を蹴散らし、ナガレボーシを追い詰めるキョウリュウジャー。桃、緑、青、黒、4人の攻撃が次々と炸裂するが……赤の攻撃だけが効かない?! 真っ先に修行を突破した筈の赤の攻撃だけが何故か通用せず、崩れる赤を助けに割って入るゴールド。グレーの獣電竜の参戦もあり敵を退ける事には成功するが、キョウリュウジャー要のキングは大きなダメージを負い、そして一人だけ、試験失格を告げられる!
「おまえには弱さがない。だから、それ以上強くはなれない」
戦力外通告を受けるキング。果たして、キョウリュウジャーはどうなってしまうのか?!
せっかくの敵強化→敗北→修行展開なのに、あっさり修行を突破し、強敵を乗り越え、なんでも早い『キョウリュウジャー』にしても、幾ら何でも早すぎるし相変わらずキング無双すぎるのがどうかと思うのは私が大人だからだろうか……と思っていたら、そこからまさかのキングへたれ展開。
いつものパターンかと腰が引き気味になったところへ、渾身のストレートを放り込んできた、見事な構成。
キングの修行シーンだけ半ばスルー(ダイジェストで楽しそうに攻略)されたのも伏線として機能し、常にポジティブすぎる事が時に弱点になる、とこれまで蓄積してきた物語とキャラクターを崩す事なく、がつんと重い一撃を入れてきました。
この展開は良かった。
また、凄まじく地味なグレーが、陰陽太極図から来ている、というのも、物語と巧く繋がり、良かったところ。
次回、キングの克服の仕方次第ではがっくり来そうですが、どう持って行くか、ここは期待したい。