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『特捜ロボジャンパーソン』感想15

◆第17話「初公開JP(ジャンパーソン)基地」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:宮下隼一)
ジャンパーソンにサブマシンガンで立ち向かう、勇気あるチンピラ達に乾杯。
「人間!」
サーチしたJPさんも、勇気と言う名の無謀に驚愕の反応。
無論、自動小銃武装した程度のただの人間などラスボスにとっては「戦闘力5……ただのゴミか」以下の存在であり、あっさりと制圧。だが、一味のボスを締め上げようとしたジャンパーソンの脳にまたも響く、抹殺指令。そしてジャンパーソンの脳裏に浮かぶ、謎の訓練施設?の光景。
ロボットを次々と爆殺したりビルが吹き飛ぶ映像が挿入されるのですが……ロボット虎の穴?
ラスボスだ、おまえはラスボスになるのだ!
ジャンパーソンの出身地としては、凄く納得が出来るのですが(笑)
「なぜ揺れる……どうして躊躇する! おまえは、悪を倒す、ただそれだけの為に生まれてきたのではなかったのか! 悪を倒せ、悪を倒せ……」
JP脳からの呼びかけが「俺」なのが凄く良かったのに、あっさりと「おまえ」にしてしまう宮下隼一(^^;
「違う、違う、今の俺は、もう、違うんだ……!」
一度は押さえ込んだ筈の正義執行の呼び声、それを封印、いや今度こそ追放しなければ、今までの戦いが無に帰してしまう……混乱し機能不全を起こしながらも何とかそれを脱しようとするジャンパーソンだったが、一味のボスには逃げられてしまう。
男の正体は、国際兵器マフィアの幹部、ジェフ・ゴンドウ。
来日した謎の女を追ってジャンパーソンと戦闘になったという情報に、動き出す三大悪の組織。
帯刀と真壁はだいたい部下が居るのですが、麗子様だけ身近に人が居ないので、いつも一人芝居で大変そう。
その頃、ジャンパーソンに救われた謎の女はどこぞの海岸に居た。そして彼女が辿り着いたのは、洞穴の奥に隠された、ジャンパーソンの秘密基地!
デスクの上に、小さな鉢植えで紫色の花が飾ってあるのが、泣かせます。
「久しぶりね、ジャンパーソン」
「よく来てくれた、かおる」
女の名は、三枝かおる。国連の研究員であり、ロボット工学の若き天才とうたわれる人物であった。
遂に登場したジャンパーソンの直接の知己!
ここで通りすがりに助けただけで無関係っぽく装っているのは、今作の徹底したところ。ジェフ・ゴンドウの件からかおるの素性を洗った帯刀は、かおるとジャンパーソンの関係はわからないまでも、何らかの繋がりをそこに推測し、ジャンパーソンの正体をたぐりよせる餌とするべく、ゴンドウに接触をはかる。同様の情報を得た真壁と麗子様は、この状況を様子見。
「俺は怖い。自分自身が怖いんだ、かおる」
かおるが来日したのは、内なる正義の声に悩まされるジャンパーソンを検査する為だった……しかし、検査の結果は異状なし。
つまり、平常運行。
俺の中の何かの責任にしているだけだった!
ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!
困惑するジャンパーソンに向けてかおるは、ジャンパーソンがただのロボットではなく極めて人間に近い精神構造を持っている為に、表面に出ない心の奥底の傷があるのではないか、と指摘する。
「精神的外傷……トラウマという事か」
トラウマを持つロボット!
容赦なく無慈悲で殺伐とした正義の使者が一転、心に傷を持った迷えるロボットに、という凄まじい大転換。海岸でたそがれるジャンパーソンは、またも響く内なる正義の声を振り払うべく、決意を強くする。
「俺は勝つ! 俺自身に、必ず、必ず勝つ、勝ってみせる」
そして何故か、ジャンデジックで海を撃つ。
撃ちまくる。
ひたすら撃つ。
なんか格好いい音楽が流れ始めたけど、とにかく撃つ。
ジャンデジックだけでは満足できなかったので、ジャンバルカンも取り出して撃つ。
どんどん撃つ。
ひゃっはー、邪悪は消毒だーーーっ!!
社会の悪を殲滅する代わりに、浜の生態系を根こそぎ破壊するジャンパーソン。
通りすがりの正義の味方に見られたら、そのまま戦闘に突入しそうな光景です。
怒りとか悲しみとか慟哭の思いを乗せて、とかではなく、無言で撃っているのが超怖い。
一方、もはやお馴染みになりつつある変なコスプレでゴンドウに接触するセーラ、そして更に変なコスプレで登場する帯刀。
……帯刀コンツェルンは、コスプレ路線で行くのか。
まあ、表の世界では有名企業家なので、変装しているという設定なのでしょうが。
追い詰められていたゴンドウは帯刀にそそのかされて、かおるのたった一人の肉親である、弟の周平を拉致。国連の暗号無線を使って、JP基地のかおるに、「弟の命が欲しければジャンパーソンの製造データを持ってこい」と脅迫。だがそのゴンドウの背広には、セーラが密かに超高性能爆弾を取り付けていた。ジャンパーソンの製造データを入手すると共に、みんなまとめて抹殺しようという、帯刀、悪魔の所行!
無駄弾撒き散らし中の中のジャンパーソンには黙って、単身、呼び出しの場所へ赴くかおる。スッキリして基地に戻ったジャンパーソンは異変に気付き、無線の録音を聞いて、かおるの後を追う。
ど派手にサイレンを鳴らしながら!
周辺関係者が出てきた途端に人質にされるという、実にえぐい展開。
次回、遂にラスボス誕生の秘密が明かされる!
なお今回、以前からそうだろうとは疑われていましたが、JPさんが基地で色々な無線を傍受している事がハッキリ明らかにされました(笑)


◆第18話「JP(ジャンパーソン)誕生秘話!!」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:宮下隼一)
周平を岩にくくりつけ、かおるを待ち受けるジェフ・ゴンドウだったが、現れたかおるの挑発に乗った所綺麗に投げ飛ばされ、蹴られ、殴られ、いきなりの大ピンチに。
その間に、周平の戒めを解く、もう一人のかおる。ゴンドウをお仕置き中のかおるは、かおるが事前に用意していたダミーロボットだったのだ!
何故か前回から衣装チェンジしているのが伏線だったなんて!!
だが、高所から状況を監視していたセーラが爆弾つきボウガンでダミーロボットを爆殺。姉弟はゴンドウに追い詰められるが、風を切るJPカード!
しかし、
「そうだゆけ、悪を倒せ! 完全破壊しろ!」
再び響く内なる正義の声で機能不全に陥った所にセーラの一方的な攻撃を受け、ジャンパーソンは崖を落下、大爆発の炎に包まれる――……

「聞こえる、私の声が? 聞こえたら目を覚まして、MX−A1」

(MX−A1、いったい誰だ、俺の、とっくに忘れた筈の、捨てた筈の名前を呼ぶのは)
そしてジャンパーソンの記憶は、自分の誕生に遡る。
JPプロトタイプ/MX−A1
それは、警視庁科学装備研究所で誕生した、自ら学習する超高性能ロボット。
悪を倒し、犯罪を撲滅する為に生まれた、警官ロボットである。
……正式採用前の試作カラーなのはわかるのですが、色彩が警察配色ではなく、明らかに自衛隊配色な時点で、既に危険な匂いしかしません。
某《ギルド》のせいで高度な暗殺ロボットなどが一般に流通している為に武装の強化が求められているという事なのでしょうが、肩にビームキャノン剥き出しだったり、どうしてそんなに殺る気満々なのか。
行き過ぎた抑止力競争は、血を吐きながら続ける終わりのないマラソンなんですよ?!
というか、警視庁科学装備研究所ってあれですよね、クラステクターとかギガストリーマーとか作った事で有名な警視庁電子工学研究所が看板つけかえたんですよね?
高度な学習機能と成長回路を持つMX−A1は正式採用を目指していたが、ある日のテストで、事件は起こる。
「任せなさい。私の仕事は、悪の完全破壊だ」
この時点で、既に色々ヤバそうですが、ここでシーンは前回挿入された、ロボット虎の穴の真実に。
ロボットを用いた制圧任務の訓練中、MX−A1の脳裏に響く、正義回路の指令。
「悪を倒せ、悪を倒せ」
MX−A1はその声と自分の存在目的に忠実に従い、犯罪者ロボットをロケットパンチで爆殺し、マウントポジションからラッシュを叩き込み、逃げ出した所をダッシュで追いかける。
「俺は走った。犯罪者の逮捕を、何者にも優先させる、警官ロボットとしての究極へ向かって」
すみません、先ほどから、一体も逮捕していません。
逃亡者の背中へ迸る光線銃! ねじ切れる首! 炸裂する小型ミサイル! とどめのレーザーキャノン! うなりを上げるバズーカ!
逃げる奴は犯罪者だ!
逃げない奴はよく訓練された犯罪者だ!
地獄を! きさまに! HELL 2 U!
事ここに至って慌てて制止しようとする所員たちを払いのけ、残り2体を追い詰めるMX−A1。命乞いするロボットへ容赦ない銃撃の後、膝ミサイルでクライマックス。その威力は2体が逃げ込んだ工場をど派手に吹き飛ばし、警察上層部は必死に事件を隠蔽、事の真相は闇に葬られる。
悪いのはMX−A1というより、膝にミサイル仕込んだ人だと思うのですが、おそらく事件の後始末の過程で、いつの間にか姿を見なくなったり戸籍が無くなったりしている事でしょう。
思わぬ正義回路の暴走……MX−A1は廃棄処分が決定し、合わせて究極正義執行警官ロボットプロジェクトそのものが、関連データの完全消去とともに解散される。
全ては、3年前の出来事であった。
……て、これ、警視庁にとっては物凄い悪夢の再来なのかジャンパーソン(笑)
誕生秘話がきなくさすぎて、恐ろしい。
しばらく後、警視庁を辞めたかおるはスクラップ置き場のMX−A1に最後のお別れを言いに来た際、MX−A1が完全に機能を停止していない事に気付く。密かにMX−A1を回収したかおるは、暴走した成長回路に手を加え、MX−A1を修復、新たな姿に生まれ変わらせる。
それこそが、ジャンパーソン!
……何この人、危険すぎるのですが。
生命の尊さを知り身勝手な科学の使用に憤る良心的な科学者、みたいな描かれ方をしていますが、ここまでの今作の登場人物で、圧倒的に一番狂っているぞ三枝かおる。
紫色のロボットとして再生し、街でスケボーで遊んだり、小鳥を愛でるジャンパーソン。
腰には光線銃ささってるけど!
ジャンパーソンは三枝姉弟との関わりの中で、他者を幾つしむ心を知っていく……ような気がする、たぶん知ったのではないかな、知ったのだと思う、まちょっと覚悟はしておけ。
「私も自分のやるべきことが、今はっきりとわかった。ありがとう。かおる、君のお陰だ」
「ジャンパーソン、これは、あなた自身がつかみ取った、あなた自身の新しい命よ」
「私自身の、命」
新たな命をつかみ取ったジャンパーソンは、その身を“正義に捧げる”(DEDICATE MYSELF TO JUSTICE)事を決意。
かくてここに、闇の正義執行人は誕生したのであった。
「こうして、俺の闘いは始まった」
下手につつくとスキャンダルで大変な事になると思ったのか、ジャンパーソンのジャスティス行為に対して、警察上層部からの反応やアプローチはなし。それをいい事に、ジャンパーソンは好き勝手にパニッシュを続け、世間的には正義のヒーローとして認知されていく。そんな中、国連に招かれたかおるは、日本をジャンパーソンに任せ、渡米。
「私も戦う、愛と、命と、正義の為に」
……この人、本気でイカれてる!
ジャンパーソン、ちょっと、色々、付き合う人について考えた方がいいぞ、ジャンパーソン。
真のラスボスは警視庁、みたいな予感を漂わせつつ、回想によって語られたジャンパーソン誕生秘話。
これによりあの酷かった13話で、一方的にJPさんを超古代兵として認識した挙げ句に勝手に満足して昇天した超古代の神官の人は、徹頭徹尾、電波な可哀想な人だった事が確定してしまいました。
公的な正義の執行者として失格の烙印を押されたけど、修復されて新しい命をつかみ取ったから、私的に正義の味方をやるよ! だってそれが俺の作られた目的だからフォージャスティス! と、物語が二転三転した中で、改めて明確になったジャンパーソンの狂気。
そしてそんなジャンパーソンを独自の信念で生み出し、そそのかし、自分で辿り着いた意志と新しい命だからOK☆と全肯定し、あまつさえ武装強化した上で、法律とかどうでもいいけど愛と命と正義を心から信じている三枝かおるが完全にキチガイ
信念系マッドサイエンティストの上に狂信的テロリストの素養ありとか、18話にしてようやく視聴者寄りのメインキャラが増員したかと思わせて、むしろジャンパーソンよりもっとヤバい人(いっけん良識人)が背後に居た事が判明するとか、凄まじすぎます。
前回の台詞から考えると、かおるは事件後間もなく警視庁を辞めているようなので、とすると、MX−A1は3年前にかおるによって回収され、秘密基地で密かに改造され、ジャンパーソンとして再生。この修復作業にどのぐらいの期間がかかったのかはわかりませんが、その後、1、2年程度はJPさんは ヒモ ニート生活を謳歌していた、という感じでしょうか。
そして、働いたら負けなのでヒーローになろうと決意。
素直に回想通りの時系列だとすると、JPさんがジャスティス&デストロイを始めてしばらくしてから、かおるは渡米した模様。他に身寄りのない小学生の弟を置いて渡米しちゃうとか、色々と疑問は感じますが狂っているので仕方が無い。
回想を抜け、立ち直るジャンパーソン。
ここで、崖下のジャンパーソンが紫の花に囲まれているという、前回からトーンを合わせた演出は印象的で秀逸。
ジャンパーソンはスカイジイカーに乗り込み、ゴンドウに拉致されたかおると周平を追いアジトへ突撃するが、二人を人質に取られる。
「二人を助けたかったら、武器を捨てろ!」
……いやその人、全身武器。
その時、またも内なる正義の声に苦しむジャンパーソン。
「乗り越えてJP、打ち勝ってJP! あなたに、あなた自身に!」
「俺は、俺はもうあの時の俺には戻らない、二度と。俺は、俺を超える。乗り越えてみせる!」
内なる正義の声を押さえ込んだジャンパーソンは、ゴンドウに向けて突撃。周平の解放には成功するが、ゴンドウはかおるをさらって逃亡。後を追ったジャンパーソンは帯刀の仕掛けた爆弾に気付き、ゴンドウをひっとらえて回収に成功するが、その瞬間に爆弾が起爆。……とはいえ、ラスボスにそんなものが効くわけはなかった。
「あらら」
しかし、その爆発でアジトが崩れ、かおるが鉄骨の下敷きになってしまう……ジャンパーソンは周平を連れて爆発する工場から脱出。かおるは無残に爆弾の餌食になってしまったのか? いや、工場の前に回り込んでいたランドジェイカーの中には、捕まえたゴンドウと、無事だったかおるの姿が。爆弾に気付き、事前にランドジェイカーを回り込ませていたジャンパーソンは(映像的にもしっかりと描写されている)、爆弾を回収したタイミングでゴンドウとかおるを車内へ避難させ、同時に車内に待機していたかおるのダミーロボットが入れ替わり、爆弾の犠牲となる事で、モニターしているであろう悪の組織に向けて、かおるの死を擬装したのであった!
ここは多少強引ですが、今後の人質展開を防ぐ理由付けをしっかりと行ったのは、作品のこれまでの流れを守った、という点で非常に評価したい。かおるとジャンパーソンの関係は黙秘し通したので、これまでのパターン的に、周平は人質として狙われる理由はこれ以上は無いですし。
散々ロボットにも情けのあるようなポーズをしていたのに、自分のダミーロボットをあっさり身代わりにするかおるは、本当に狂っているけど。
というか来日して半日足らずで既にダミーロボットを2体消費しているのですが、普段どれだけ命狙われているのですかこの人。
帯刀コンツェルンでは、真壁が「負け惜しみとは見苦しいぞ」と、おまえにだけは言われたくない台詞ナンバー1で、帯刀と接触。更に麗子様も回線ジャック、帯刀までTVの中に入り込み、なし崩しで三大悪の組織が顔合わせ。深い意味があるというよりは、そろそろお互い認識している事を確認した方が、どう転がすにしても話を広げやすいといった感じでしょうか。
そしてジャンパーソンの元には死を擬装した事で無職になったかおるが残る事となり、遂に、今度こそ、善玉サイドに(セミ)レギュラーが誕生……? するので……あった……?
正義回路の声ネタは面白いので、これで済ますのではなく、再登場に期待したいところです。