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『特捜ロボジャンパーソン』感想35

先週分。
◆第41話「突入 罠の決死圏」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:鷺山京子)
帯刀の謀略により、市街地で抗争を始める<ネオギルド>とスーパーサイエンスネットワーク。帯刀はSSNに潜り込ませたスパイ・カゲタを使って両組織を攪乱するとマジン島へと誘い込み、更にジャンパーソンをその戦いへと呼び込む事で、消耗した各組織をまとめて叩く、という計画を巡らせる。
両組織の戦いに割って入るジャンパーソン、というのはなにか、今作の原点的なものを感じます。
口から変なものを出す赤竜隊長(岡元美登)率いるSSNの戦闘部隊は、サーチするとバイオモンスター。モドキを思わせる白い体液などから、タンパク質による人工生命体と思われます。対するは、キル隊長率いる、<ネオギルド>サイボーグ部隊。介入してきたラスボスを前に一致団結して逃亡した両者の戦いは、帯刀の思惑通り、SSNの秘密基地があると偽情報が流されたマジン島へ……。
一方のラスボスは、SSNから逃亡するも再びさらわれたという設定のカゲタ(スパイ)の娘を名乗るケイという少女から、父親を助けてと頼まれ、罠を覚悟でマジン島へと向かう事を決めるが、ガンギブソンはそれを止めようとする。
「罠かもしれないというんだろ。だが罠を恐れて、見殺しにはできない」
罠とか、関係ないし。
カゲタは元SSN、そんな男を命がけで助ける意味があるのか……?
「わかっている。だが、助けを求める一人の人間だ」
「なに言ってんだよ。愛と正義でこちこちに固まりやがって」
「なんとでも言え」
あくまで自分の信じる人間愛に殉じようとするジャンパーソンは、グランドジェイカーで単独出撃。OPの映像だけで本編に一度も登場していなかったマリンジェイカー、今更ながら初使用。
なお今回もお洒落服のかおるは、女の子に優しくして何かをアピールするがスルーされる。安定のヒロイン力の低さ。
マジン島でぶつかりあう、両組織の精鋭部隊。しかし――
「残念だが、マジン島は、この私の島なのだ」
金持ちパワーを発動する帯刀が押したスイッチにより、島に仕掛けられていた罠が次々と発動し、両精鋭部隊は落石やマシンガンによる銃弾の雨を浴びて次々と倒れていく。弱った所をマヤが次々と切り捨てていき、ボスクラスには変な蜘蛛の糸を出して動きを封じた所で、シンディがスタンボウガンを発射、マヤが斬撃でトドメを刺す……と、マヤの戦闘力インフレが止まりません。
一方、今回は付き合わないと待機していたガンギブソンは、首尾良く行ったと帯刀に連絡を取ろうとしていたケイがロボットであった事に気付く。
「よくもー。おまえを道連れに自爆してやる」
女の子の棒読みが、かえって怖い(笑)
以前、三途の川を渡った時の経験が物を言い、抱きつき自爆を回避したガンギブソンは、マジン島がジャンパーソンをおびき寄せる罠であると確信を得、かおるは慌ててジャンパーソンへ通信を送る。
ところで、通信の際にシャツをはだけケイの内部装甲がマヤと似たデザインなのですが、やはりマヤはサイボーグなのかどうなのか。最近、人間としてはあまりに強すぎますし(笑)
島へ辿り着いたジャンパーソンが目にしたのは、累々と積み重なる<ネオギルド>・SSN両戦闘部隊の死体であった。かおるから通信が入るが一歩遅く、帯刀組の強襲を受けたジャンパーソンは、超合金の鎖に囚われてしまう。助けに来たガンモドキ&使い魔もろともミサイルで吹き飛ばされそうになるが、何故かミサイルは一切のダメージを与えず、鎖がほどけただけで、結局改めてジャンパーソンvsビルゴルディ、ガンギブソンvsマヤ&シンディ(主にマヤ)の戦闘になる……と非常に適当な展開。
ここから先はシナリオに
[三枝組と帯刀組が激しく戦う]
としか書いていなかったのでは、というレベルで、更に激しく杜撰。
とにかく派手にバトルはするのですが、繋ぎはおかしいし、戦闘中の辻褄は滅茶苦茶だしで、三ツ村監督もかなり適当な仕事。どうもこの回自体が、終盤に話数の割り当て調整していたら1話余ってしまって、とりあえず全組織出して派手にアクションで誤魔化しておこう、と急遽ねじ込まれたのではないか、という造りと出来(^^;
もはや明らかにマヤより弱いガンギブソンが今日も順調に死にかけるも、海に落ちたと思ったら後ろから出てきてスピンドルキャノンをぶちかまし、ラスボスもジックキャノンを発動。なんだかんだでダブル必殺技から秘書二人をかばう、と熱い所を見せる総裁だったがこれがたたり、胸からビームを放って逃走。
第四の組織が悪党共にその恐ろしさをまざまざと見せつけるのであったフォージャスティス!
なんだかんだで中盤以降アベレージの高い(少なくともネタ的に濃い)今作としては珍しく、単純に面白くありませんでした(^^; せめて戦闘が面白ければ良かったのですが、前述のようにすべからく杜撰ですし。
次回、
ナレーション「さすがのジャンパーソンも、国家権力という力の前には無力なのか」
いやいやいやいや、これまでも散々踏みにじってきたじゃないですか。
次回予告が、一番面白かったゾ(笑)


◆第42話「殴り込み大脱獄」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:扇澤延男)
「その日は間近い。我らが、我がネオギルドの世界制覇の日はすぐそこまで来ている!」
ジョージ、とうとう脳の病気で昼間から譫言を呟くように……。
だがその為には、邪魔なジャンパーソンとガンギブソンを何とか始末しなくてはいけない。
……て、そこを解決しないと根本的に何もかも駄目だと思うのですが。
ジョージ真壁はガンギブソンを始末する為、ある秘策を発動する――。
その頃、JP基地ではラスボス達がガンギブソンに、基地での同居を勧めていた。
近づく最終決戦を前に、結束を強め、また安全性を高める為にも、一緒に行動しようというのだ。
えー……特にストーリー上の仕掛け/伏線が無いのに(今作の短所の一つである)、ナレーションを筆頭に各登場人物がやたらに「最終決戦」を煽っているのですが、ラスボス側から口にしているという事はつまり、遂に「殺りに行く」という事ですよね、多分。
一つ注目は、「<ネオギルド>、スーパーサイエンスネットワーク、そしてビルゴルディ!」と相変わらず、単品扱いのビルゴルディさん。
だからなんか恥ずかし格好いい組織名を公表しておいた方がいいって言ったのに、総裁!
まあビルゴルディは単独で組織並の脅威、というニュアンスがあるのかもしれませんが。
周平(たぶん同居していない)やアールジーコからも説得を受けるガンギブソンだったが、
「断る! 居るのよ世の中には……仲間なんかいらねえ、一人で生きてくのが、似合いの野郎がな……あばよ」
「ガンギブソン!」
「ドンパチが始まったら呼びな、腕は貸すからよ」
“仲間”という言葉を素直に受け入れるのが照れくさく、無頼を気取りたいガンギブソンは、同居の申し出を断り、街へ。
(キャロル……素直じゃねえよな、俺も)
というか、どこで暮らしているのかGG。
そんな疑問はさておき、ごく普通にガソリンスタンドに入り、ごく普通に「ハイオク満タン!」と頼み、ごく普通にそれを受け入れる店員だったが、その店員が謎の銃撃を受ける。<ネオギルド>の暗殺ロボ・マチェックを目にしたガンギブソンはその後を追うが、今度は話を聞いたOLが銃弾に倒れ、更に駆け寄ってきた通りすがりのおじさんも撃たれてしまう。
「ガンギブソンが、人を殺したぞー!!」
……有名だ(笑)
狙撃を受けた人々は幸い一命を取り留めたものの、銃撃犯として追われる身になってしまうガンギブソン
いや、銃弾とか調べればすぐに容疑が晴れるから、逃げなくて良かったと思うのですが……。
この事態に調査を始めたジャンパーソン達は、街で「ガンギブソンは我々の敵だ!」とシュプレヒコールを行う人々を扇動しているのが、<ネオギルド>のロボットである事に気付く。全ては、ガンギブソンを社会的に抹殺しようという、ジョージ真壁の周到かつ陰険かつ性格のねじくれた罠だったのだ!
「しかし、死神とはよく言ってくれるぜ……なにしろ元々が、ネオギルドで造られた殺し屋だもんな……俺は!」
そうか、ガンギブソンもともと真っ黒だから思わず逃げたのか(笑)
「しかしおまえは生まれ変わったんだ。今のおまえは、俺たちとともに戦う正義の戦士なんだ」
凄く平然と、「正義なら無罪」とか言い出すラスボス。
少なくとも刑務所で罪を償ったりした事は無いと思うのですが、ラスボスの中でガンギブソンはいつ生まれ変わった事になっているのか……と思ったのですが、よく考えると、先日死んだから、文字通りに、「生まれ変わった」のか……綺麗な体……と、いう事で……いい……のか?
……あーそうか! 今更気付きましたが、やや強引だった「GG荒野に散る」をやっておく事で、ガンギブソンはジャンパーソン(MX−A1)と同じ臨死体験を経た事になり、「正義の戦士」としてのイニシエーションを終えたのか!
あのエピソード見た時は幾ら何でも盛り上げ詐欺だと思ったのですが、『ジャンパーソン』世界では、死を体験して俗世から切り離される事によって(三枝かおるも戸籍上、死亡している)、「真の正義の執行者」として転生できるのか!
当時はSSN不在の穴埋め盛り上げ回だと思ったのですが、こう考えると、最終クール前のあのタイミングで、ガンギブソンが一度死んでおかなければいけなかった事がわかります(笑)
我ながら妄想しすぎだとは思いますが、なにぶん扇澤延男のやる事なので油断できない。
ガンギブソンから情報を得たJP達はマチェックを探しに動きだすが、じっとしていられないガンギブソンは、ジョージの思惑通りに隠れ家を飛び出し自分でマチェックを見つけ出そうとする。手始めにシュプレヒコールを扇動していた市民ロボットに暴行を加えていると、そこに姿を現すジョージ真壁! 反射的にガンギブソンが引き金を引くと弾丸は見事に命中し、真壁は倒れる……だがそれは、真壁に擬装した、ただの神父ロボットであった。
「おーいみんな、死神がまた引き金をひいたぞ!」
人々に囲まれたガンギブソンは、さすがに「なんてこった……」と肩を落とし、手際よく警察ご到着で、遂に逮捕(笑) そこへ駆けつけたジャンパーソンは「これはネオギルドの罠だ」と人々をなだめようとするが、走ってきたかおる、
「みんなー、みんな、踊らされないで! あなた達のリーダー、この男こそが、ネオギルドなのよ!」
火に燃料をガロン単位でそそぐ。
この状況で「踊らされないで!」と高みからものを言えるかおるのハートは、実にジャスティス。
ジャンパーソン達は市民から投石を受け、ガンギブソンはいつの間にか再建されていたロボット刑務所へと収監される事になる。しかし、あの卑劣で粘着質で性格の悪いジョージ真壁が、恨み重なるガンギブソンを刑務所に入れただけで満足するだろうか? ロボット刑務所の中にも罠があるに違いない、と基地に戻ったジャンパーソンは推測し、アールジーコが偵察に侵入。はたしてロボット刑務所は、またしてもあっさりと<ネオギルド>に占拠されていた。
マチェックは看守としてガンギブソンの前に姿を現し、暗殺ロボット達からリンチを受けるガンギブソン
実に3話連続で死にそうになるガンモドキ
「もがけ、苦しめガンギブソン! 国家権力が法の力で作り上げた完全なる密室。その分厚い壁を突き破る事は誰にも出来んっ。たとえジャンパーソンにもだ! その完全密室で、底無しの地獄を味わえ、ガンギブソン
その光景を本部でニヤニヤ眺めながら、フラグを立てるジョージ(笑)
「悔やめ、ジャンパーソンの手下になんかなった事を」
やっぱり、外からはそう見えるのか(笑)
「手下なんかじゃねえ……。俺とジャンパーソンは、仲間よ! わかんねえだろうな、一生真壁の奴隷のおまえ達にはよ!」
気勢をあげるも、なぶり者にされるガンギブソン……その映像が、潜入に成功したアールジーコからJP基地へと届く。
「こ、これは……待ってろガンギブソン。いま助ける!」
「ジャンパーソン、どうやってロボット刑務所の中へ?」
「……強行突入する」
「刑務所を、破壊するの?」
「いいのね」
あっさり頷くジャンパーソンに、重ねて問うかおる。
「それが法治国家という日本の法に、拳を振り上げる事になっても?」
いや、えーと……あの……
ラスボスの答は勿論一つ。
「俺たちが守るべきは法律じゃない。命と愛だ!」
正義 >>>>>>>>>>>>>>> 法律
確信犯だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
今回のエピソード全て、この台詞のための前振りか!(笑)
ここ何回か、それ程際立った回の無い扇澤延男でしたが、やはり恐るべし。
何が凄いかというと、正義のヒーローが仲間のために最終手段としてやむを得ず法を踏み越えるのではなくて、そもそも法律とか気にした事のない超法規的ジャスティスの化身がここで改めてそれを断言してしまうという所に、このシリーズの真髄と闇の深淵が覗けます。
笑いすぎて、胃が痛くなりました(笑)
格好いい挿入歌「正義のために」をバックに、ラスボスはグランドジェイカーを起動、ロボット刑務所へと突入する。



そこに悪がある限り 君が救いを待つ限り
きっとあいつはやってくる 紫の炎になって
正義ってなんだ? あいつのことさ
闇を吹き払う 光のことさ
フォー・ジャスティス!
フォー・ジャスティ
戦え ジャンパーソン


「死ぬなよガンギブソン、共に戦ってきた我が友よ!」
ガンギブソンとの戦いを回想するジャンパーソン……死にかけた時の事とか……死にかけた時の事とか……死んだ時の事とか。
ランドジェイカーのキャノン砲とスカイジイカーの機銃がロボット刑務所に降り注ぎ、そしてラスボスは狂気の拳を振り上げる。
「ブレイクナックル!」
刑務所の壁をぶちやぶって突入してきたジャンパーソンの姿に、驚愕するジョージ真壁。
「馬鹿な! 国家権力の壁をぶちやぶるとは!」
……うん、まあ、最初からなんですけどね。
開口一番、
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!」
ってまた確信犯。
ラスボスの登場におののきつつも、ガンギブソンを逮捕したのはあくまで日本の警察であり、ここでガンギブソンを連れ出せばそれは脱獄幇助で犯罪だぞ、と脅しをかけるマチェックであったが、勿論、ラスボスが日本の法律など1ミリも気に掛ける筈はなかった! (※むしろガンギブソンの方が気にしている)
「なんというヤツだ……国家権力を敵に回して平気なのかジャンパーソン……! 信じられん……ぬぅ!! なんというヤツだ、ジャンパーソン……」
そしてジョージもけっこう気にしていた(笑)
法律も国家権力も、自分より遙かにあっさり踏みにじっていくジャンパーソンに、悪の組織のボスとして格の違いを見せつけられて、目が虚ろになるジョージ(笑)
あまりのショックに涙目でプルプルする姿を、高橋和興さんが素晴らしい好演。
なんかもう、ジョージはこのまま、隠居しそうな勢いです(笑)
ジャスティックを手に、暗殺ロボットへと躍りかかるラスボス。
「俺は、俺の信じる愛にのみ従う!」
俺がルールだ!
そして、
俺が正義だ!
ジャンパーソンは暗殺ロボットを蹴散らしてガンギブソンを戒めから解放し、コンビで反撃開始。スピンドルキャノンまで持ち込んで、最後はガンギブソンの砲撃によりマチェックは爆死。二人とアールジーコはロボット刑務所から大脱獄を果たすのであった。
後日、身柄を拘束されていた刑務所長の証言により、ジャンパーソンとガンギブソンはネオギルドの占拠からロボット刑務所を開放したのであるという発表がなされると共に狙撃事件に関するガンギブソンの嫌疑も晴らされ、二人はお咎め無しに。
途中の捜査シーンでガンギブソンを罵っていた少女(周平の同級生という設定)も誤解を解き、お詫びにとガンギブソンに花を渡して去って行く。
この少女の使い方はなんとも半端だったのですが、本来は狙撃の被害者の身内設定とかだったのかな? それなら納得行くのですが。
「飾ろうぜこの花、俺たちの基地によ!」
「「「「俺たちの?」」」」
「だから、俺も一緒に住んでやるっての。おまえらだけじゃ、物騒で仕方ねえ」
かくてガンギブソンは“仲間”を受け入れる事を自らに許し、最終決戦に向けて三枝組はますます意気盛んになるのであった。
ジェノサイドの日は近い。
最後はやや甘めの大団円でまとめましたが、今作を貫く狂気を余すところなく描いて、扇澤節が炸裂! 次回予告から、今更ガンギブソンやジャンパーソンに法律を適用すると作品全体のバランスが崩れるのでは……と心配していたのですが、完全に確信犯で吹っ飛ばしてきました(笑)
これをきっかけにジャンパーソン達が世間から糾弾されて、それでもなお悪の組織との最終決戦に挑む……という展開も有りかとは思いましたが、ここまで来たらむしろ、堂々としている方が今作の抱える狂気がいや増すか(笑)
改めて今作は、法治に対する正義からの挑戦状。
凄かった。
次回、麗子様復活。
……て、着ぐるみ?