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『仮面ライダー電王』感想25

◆第43話「サムシング・ミッシング」◆ (監督:柴崎貴行 脚本:小林靖子
OP合いの手は
えーやん! えーやん! スゴいやん!
でした。
どうでもいいけど、「ええやん」と書くと微妙にいやらしくなるのは何故でしょう。
駅長が開いたアタッシュケース……中から出てきたのは、黄金のスプーンセット。
それは、チョモランマをも制すと言われた、神のスプーンフルセットであった!
それこそが分岐点の鍵……なわけはなく、ギャグでした。
はいみんなかいさーん。
しかしここまで堂々と、引っ張って出オチ、をやられると、なにか悔しい(笑)
だが駅長は、一つの重要な示唆を一同にもたらす。
「サービスとして結論を申し上げますと、桜井侑斗なる人物を分岐点の鍵とするのは、疑問があります」
駅長の調べでは、桜井侑斗が分岐点の鍵だというのは疑わしい、というのだ……。それが真実を指摘しているとするならば、桜井侑斗が自分の重要性を認識しているにも関わらず、自分の存在を消耗させながら戦っている、というゼロノスに関する矛盾はなくなる。
真実に近づく鍵は一つ……桜井侑斗が姿を消す前後に、いったい何があったのか?
「良太郎くん。実は気になってたんですがねぇ……桜井さん失踪に関しては……君の証言しか、ない」
桜井侑斗が湖上で消えた事、その後で愛理が桜井侑斗について忘れ去った事。
それを口にしているのは、良太郎、ただ一人。
良太郎はもちろん自分のその記憶を正しいと思っているし、嘘をついているつもりもない。
しかし、そのたった一つの証言が間違っていたら?
全ての始まりから、もしかたら、何か重要な事が抜け落ちているのかもしれない――。
ここに来て、全ての大前提をひっくり返す、しかも、主人公であると同時に性格的に、最も虚言から縁遠い人間の言葉が疑われるという、視聴者の盲点をついた強烈な一撃。
勿論、ここまで来て、良太郎が意図して嘘をついていたという可能性は限りなくゼロと考えて良いでしょうが(そこまでやると、作品としてひっくり返しすぎ)――しかし、何かが間違っている可能性はある。
何かとブレやすい(しばしば、ざるをえない)1年の特撮ヒーロー物において、一種の叙述トリックに近いミステリ構造の仕込みが浮かび上がる、という非常に大胆な展開で、素直にビックリ。
さすがにこれは初期から温められていた中核のアイデアでしょうし、いったいここからどう転がって、どんな風に仕込みが明かされていくのか、実に楽しみです。
一方、桜井侑斗を狙うカイは、進まない事態に苛立っていた。
「時間を変えるなんて、簡単なんだけどなぁ。ははは、あはははははっ」
手帳をめくり、直接(?)、1年前――2006年12月17日――に干渉して、たまたま目にしたカップルが入っていった家を焼き尽くす、という新たな力を見せるカイ。
というこれが本当の
リア充爆発しろ!
か(笑)
いったい何がどうなっているか……現在で考え込む良太郎とコハナの前に砂モモタロスが現れて、特訓の続きをしようとするが、コチャンプの蹴りで粉砕される(笑)
どうも侑斗話になるとコハナの出番が減りがち(スポットを回しきれない)なので、コハナアピールタイムといった感じ。忘れがちですが、中身はハナさんです。もっとも、発言や挙動が微妙に子供化している事はあって、これは、分岐点の登場などによる“未来の変化の影響”という事で理由づけているようですが。
アピールが何故か打撃になるのは、各位、深く考えないように。
デネブと侑斗は外で焼き芋をしながら、互いの決意を改めて確かめ合う。
そこに過日のキャンディ大作戦で「桜井侑斗」を知った子供達が現れて、文句を言いながらも、とっさにD侑斗っぽい挨拶を返す侑斗は、なんだかんだでやっぱり子供に優しい。
新たな謎が浮かび上がる中、イマジンの暗躍は続く。「ヤクザと縁を切りたい」という願いを「切られたい」と解釈したアルマジロイマジンによって切られそうになっていたチンピラが気絶し、サービスで開く過去への扉。気配に気付いてやってきたM良太郎とコハナは過去へと跳ぼうとするが、その前に現れる、カイとアルビノレオイマジン。
「イマジンの時間がこの時間に繋がらなかったら、おまえら根無し草みたいなのは、やっばいんじゃないかなぁ」
良太郎に協力して邪魔をし続けるモモタロス達に警告と挑発を行うカイ。
「そうだ。イマジンはみんな……消える」
(なにそれ?)
「消えるんだよ、あんな風に」
カイは冒頭に使った能力で、高層ビルを丸ごと一つ消し去って見せ、その言葉に動揺する良太郎は強引にモモタロスをはじき出す。
モモタロス達が……消える……?」
「知らなかったぁ? 過去のない未来は、存在できない。この時間が手に入らないなら、消えるしかないだろ? はははっ、俺はあーれ、特異点だからいいけど」
モモタロス達が隠していた、自分とモモタロス達の、戦いの矛盾を知ってしまう良太郎。
なんかもう今更ですが、M良太郎の時の「ちっ、余計な事喋りやがって」という表情と、素の良太郎の動揺の演じ分け/物語上の見せ方が、この終盤に来てますます冴え渡ります。
「ほんとなの、消えるって……」
「まあ、僕たちも色々……ね」
「色々じゃわかんない!」
デンライナー車内で怒りをあらわにする良太郎だが、イマジンの暴虐は待ってはくれない。2005年6月25日――ヤクザに叩きのめされる契約者の男の体から出現したアルマジロイマジンは鉄球攻撃で街を破壊し、その現場へとデンライナーは到着する。
(戦えばモモタロス達は消える……でも、戦わなかったら……)
攻撃に巻き込まれ、倒れ伏す人の姿に視線をやる良太郎。
戦わなければ、その人々は、時間から零れ落ちてしまう。
「やらなきゃ……変身」
固い装甲で鉄球を振り回すアルマジロに苦戦しつつも何とか渡り合うライナーフォームだったが、良太郎の迷いは消えない。みんな大好き電車斬りの発動をためらった良太郎は、遂に電仮面剣を地面に置くと、アルマジロに体当たりを敢行。イマジンカルテットの抗議を無視して体当たりを繰り返し続けるが、アルマジロに簡単に打ち払われてしまう。
物語終盤の強力フォームがここに来て、喧嘩慣れしていない弱者の行動にしか見えない、無我夢中で体当たりを繰り返すというのは、着ぐるみ芸にひたすらこだわり、そこに物語を込めてきた今作らしいバトル。
奮闘虚しくライナーフォームはアルマジロに大きく吹き飛ばされ、その近くに佇む桜井さん。もろともに打ち倒そうと放たれたアルマジロの鉄球から、駆けつけたゼロノスは、ライナーフォームを守る。
「……ん?」
その光景に、違和感を覚えるカイ。
「なんだ……なんであれより野上を」
ゼロノスはデネブ銃でアルマジロと交戦。なんとかダブル攻撃でアルマジロを倒そうと、拾った電仮面剣をライナーフォームへ投げ渡すが、必殺のチャンスにやはり良太郎はみんな大好き電車斬りを使わず、普通に切りつけるだけ。アルマジロは簡単にライナーフォームを弾き飛ばし、大ピンチに陥った二人は、デンライナーに回収されて何とか逃げ出すが、アルマジロイマジンを倒せずに終わってしまうのであった。
「おまえ一人でどうにかなると思ったのかよ、ええ? 今のお前で勝てるとでも思ったのかよ! 良太郎っ?!」
負傷して運び込まれた良太郎に、怒りをぶつけるモモタロス
モモタロス……」
「俺たちが消えるかもしれないからか……? そんな戦い出来ない、とかってやつかよ」
「ちょっと違うけど……」
「けどなんだよ?」
怪我をおして立ち上がった良太郎は、正面からモモタロスと視線を交わす。
「一緒に戦うわけには……」
「あぁ?」
「一緒に戦うわけにはいかないと思った」
「……なんだと?」
真っ向から睨み合う二人。
「今なんて言った?」
「一緒に戦わない、て言ったんだ。――願いを言えば、モモタロス達は僕から出て行けるよね!」
忘 れ て た !(笑)
「てめぇ……」
食堂車がこれまでで最高に険悪な雰囲気に包まれる中、時の世界を疾走する車体には、アルマジロイマジンが張り付いていた。
「お邪魔しちゃおうかなぁ、へっへっへへ」
そして、
「なっんか、変だなぁ……うん、変って気がする」
カイが何かに気付こうとしていた……。
次回、
「必殺、俺たちの必殺技!」
と予告のこれだけで、物凄く盛り上がりますなこれは。


◆第44話「決意のシングルアクション」◆ (監督:柴崎貴行 脚本:小林靖子
「何が願いだ、絶対そんなもん聞かねえからなぁ! 俺たち追い出して、おまえ一人で戦えると思ってんのか!」
こんな時ですが、願いを言っても、イマジンが一方的にスルー、というのもありなのか(笑)
「戦うよ! ……でも戦う事はモモタロス達を消すことになる。自分で自分を消す戦い、していい筈ないよ!」
イマジン達へ向けた台詞ですが、侑斗が横に座っている状況で、前回、戦う信念は交差したけれど、改めて桜井侑斗の戦い方・やり方を全面的には認めない宣言にもなっています。
「今までさんざん戦ってきたんだ」
「消えるなんて言ってくれなかったでしょ?! いつか、別れなきゃいけないのはわかってたけど……」
「別れるのも消えるのも一緒だろ」
「違うよ!!」
「ちがわねぇ! いいか! 俺はなぁ、格好よく戦えればそれでいいんだよ! 俺たちの時間がどうとか、消えるとかぁ! そんなものに、興味はねぇ」
「……だったら……余計一緒には戦えない」
それぞれを思うが故に、激しくぶつかり合う良太郎とモモタロス
滅茶苦茶気合いの入った、素晴らしい芝居。
「良太郎と一緒に戦うの好きだし、消えるの、別に怖くないし」
とボクはいいでしょアピールをするリュウタロスだったが、方向性失敗。
リュウタロス! そんな事、簡単に言わないでよ。君とだって一緒に戦うつもりはない」
リュウタロスはこれに落ち込み、
「勝手に決めてんじゃねえぞ良太郎」
Mさん、とうとうぶちぎれ。ウラとキンに慌てて止められるが、良太郎の決意もまた固いのだった……。
OPは今回から、ダイジェスト&イマジンカルテットのステージ映像に(笑)
合いの手はリュウタロスで「いーじゃん! いーじゃん! スゴいじゃん!」とノーマルモード。さすがに当初からこれの予定はなかったでしょうから、モモタロスだと「いーぜ! いーぜ! スゴいぜ!」でしょうし。これは次回に回るのか、それとも、もっと決定的な所で使われるのか。
デンライナーはターミナルに到着し、ウラとキンは興奮状態のモモを連れて待合室へ。いじけモードのリュウタロスは一人でふらふらと駅舎の中へ。
ターミナルはてっきり一発ネタかと思われたのですが、ここに来て大きく利用。イマジンが実体化可能という設定が、活きる事になりました。
「ほーら、ここが待合室やぁ。……って、なんにもないなぁ」
と思われた待合室だが、バーチャル映像システムで屋外気分を味わえる機能つき。娯楽要素でモモタロスの気を紛らわせようとする二人だったが、結局モモは待合室を出ていってしまう。
ここに来て、ウラとキンが半歩引いた位置から、モモタロスと良太郎に気を遣っているのは面白いところ。当初は同じく出たがりだった二人ですが、良太郎とはモモタロスが一番しっくりくる、というのを認めているようで、関係の変化が窺えます。
侑斗とデネブもデンライナーを下車し、デネブはターミナル観光モードに(笑) そして、デンライナーに張り付いていたアルマジロイマジンは、ターミナルに潜り込んでいた。
「過去で暴れるより、こっちの方が、ぜっったい面白い」
そんなアルマジロの事は放置して、ゼロノスの行動に考えを巡らすカイ。
「やっぱり妙だな…………最初に桜井侑斗を狙ったのはいつだった?」
「この時間に来て、すぐだろう」
「けど思い出さなきゃなぁ……なんか、だっいじなものが、抜け落ちてる、って気がするよ」
侑斗はターミナル内の商業施設で、愛理の絵を見ながらいじけるリュウタロスを発見する。
中合わせで壁越しに、会話をかわす二人。
「野上の事……怒ってんのか?」
「別に。なんで良太郎があんな事言うのか、わかんないし。……僕の事、いらなくなったのかも」
「逆だろ。……逆だから、あいつもどうしていいかわかんないんだ」
そしてもう一人、現状に戸惑うコハナは、ミルクディッパーを訪れていた。
「自分でもわかんなくて。大っ嫌いだし。……居なくなるのはちょっと、て思うけど。でも、その方が、いい筈なのに。今のまま、変わってほしくない……変ですよね、本当に、大っ嫌いなのに」
またまた、
忘 れ て た !(おぃ)
そういえばチャンプは、イマジンによって自分の時間が消された、という物凄いヒロイン設定を背負っている筈なのに、愛理さんにヒロイン力で大きな格差を見せつけられ、一個の修羅の道を歩んでいるのでありました!
物語上の大きな盲点が浮き上がると共に、最終盤の前におさらいされる、忘れがちだった幾つかの設定(笑)
「あのね……コハナちゃんは、もう、その人達が大好きなんだと思うなぁ」
「そんなこと……ぜんぜん」
「ほんとに? 変わってほしくないって思うくらい、その人達との今が、大切になってるのよねぇ。……だから、辛いわねぇ」
変わらなければいけないのに、変わってほしくないもの。
この分岐点で、何を、選べばいいのか。
それぞれの会話の合間合間には、踏切で佇む良太郎のカットが挿入。
「カメの字……」
「んー、居るねぇ。どうやって潜り込んだんだか」
遊戯施設で時間を潰していたウラタロスとキンタロスは、アルマジロの気配に気付く。
「あんな、良太郎がどう言おうと、オレは戦いを止める気はないでぇ。オレの命はとっくに良太郎に預けとる」
「んー、泣けるねぇ」
「はっ、なにがや。おまえかて止める気はないやろ」
「さーね、僕はキンちゃんみたいな浪花節は似合わないから」
「はっは、そら」
「さーて」
二人、滑り台で出撃(笑)
こんな時でもユーモア要素を挟んでくるのが、今作らしい所です。そんななのに、格好いいし。
アルマジロの攻撃から、人々を守るウラとキン。イマジンが暴れだした事で警報が鳴り響く中、踏切が開き、走り出す良太郎。駅内の通路でその前に姿を見せるのは……モモタロス
「良太郎。ちょっとばかり強くなったからって調子に乗ってんじゃねえぞ。おまえ一人じゃ、イマジン一匹倒せやしねえよ」
「やってみなきゃわからない」
決意を込めて良太郎は変身するが、モモタロスはイマジンの元へ向かおうとするプラットフォームを突き飛ばし、剣を投げつける。
「やれるって言うなら、そいつで俺に一発でも打ち込んでみろ」
イマジンと戦える力を見せるならもう何も言わない……立ちはだかるモモタロスに向け、P電王は剣を拾って打ちかかる。
ここに来て、プラットフォーム対モモタロス
またここで良いのは、たぶんモモタロスにも、そういう問題(強いか弱いか)ばかりで無い事はなんとなくわかっていて、しかしモモタロスが、これしか会話のやり方をわからない事。良太郎が心配で心配で仕方なくて一緒に戦いたいけど、その為の説得の手段が、力でわからせる以外に、わからない。
ウラとキンは、2対1にも関わらず、アルマジロに大苦戦中。
「おまえたちの攻撃、ぜーんぜん痛くないし」
満を持して登場した、日本三大チンピラ声優(私見)最後の一人・高木渉の起用だけあって、頭悪そうな台詞回しとは裏腹に、普通に物凄く強いアルマジロイマジン。そこへリュウタロスが駆けつけ、銃撃で多少はひるませるが、アルマジロの猛攻は止まらず。
「形勢逆転狙うなら、あと10人ぐらい呼ばないとなぁ!」
かつて、こんなに強いアルマジロが居ただろうか(笑)
P電王vsモモタロスは、序二段vs横綱のぶつかり稽古状態。食い下がるP電王をモモタロスは何度も叩きつけ、投げ飛ばし、遂に剣をもぎ取り、たたき伏せる。
「くそ、粘りやがって……二度と一人で戦うなんて言うな。いいな!」
だが、良太郎は涙声で首を左右に振る。
「やだ……」
変身を解除する良太郎。
「出来るわけないよ。モモタロス達が消えるかもしれないのに、戦わせるなんて出来ない」
「おまえまだわかんねえのか?!」

「消えるかもしれないんだよ!!
僕だって本当は戦いを止めて…………でも僕は迷えない。迷いなんかない。モモタロス達が消えるかもしれないのに、僕はこの時間を守ろうと思ってる……今も。
なんでかな。モモタロス達が消えるのはこんなにやなのに。なんで……」

「良太郎…………」
良太郎の隣に、どかっと座り込むモモタロス
「上等じゃねえか。迷う必要なんかねえよ。消えるとか消えねぇとか、そんなのは、後の話だ。……俺が暴れたいってのも、ホントだしな」
ためらいがちに、言葉をさぐる、モモタロス
「ただ……まぁ…………ちょっとでも守りたいと思うとしたらよ、“今”、ってやつだ」
真摯な良太郎の言葉に向き合い、口べたなモモタロスがここで、拳でなく言葉で語る。
「つーか、おまえ、運悪いからな。消えるとか言う前に、腐った饅頭でも食ってよ、ぽっくりかもしれねぇ。そしたら、俺たちも道連れだ。たぶん、カメ公たちもそう思ってるぜ。だから……戦わせろよ、良太郎」
モモタロス……」
「な?」
立ち上がったモモタロスは良太郎へ手を伸ばし、
「ほら立てよ。カメ公たちが負けちまうぞ」
良太郎はその手を掴む。
…………あんまり、泣けた、とか書きたくない方なのですが、まさか、胡座かいた鬼の着ぐるみの語りで泣かされるとは思わなかったよ……!
良太郎とモモタロスの最重要な会話は今回で3回目で、最初は4話、外(良太郎)とデンライナーモモタロス)で、「ごめんなさぁぁい!!」まで。
次いで18話、変身状態でS電王(モモタロス)と中(良太郎)で、愛理の件もあって両者の関係がややちぐはぐになっていた時の(うん、ごめん。それと――ありがとう)まで。
そして今回、お互いが同じ位置で、腹を割って話す。
戦い続ける事を迷っていたのではなく、たとえ残酷な選択をしても「そこに迷いがない」自分に戸惑っていた良太郎。
既に腹をくくっている自分達に対し、その手前で良太郎が迷っているのでないかと考えていたモモタロス
イマジン達を気遣っていたと言うよりも、見方によっては極めて非情ともいえる自分の選択にどうするのが一番いいのかわからなくなり、場合によっては契約を完了すればイマジン達を救った上で戦い続けられるのではないかと考えた良太郎に、モモタロスが、迷わず一緒のままでいいんだ、と正面から告げる。
何故そこまでして戦うのか?

「ただ……まぁ…………ちょっとでも守りたいと思うとしたらよ、“今”、ってやつだ」

ここで良太郎が本当の意味で、モモタロス達の力を借りているのでもなく、モモタロス達を戦わせているのでもなく、モモタロス達と一緒に戦っているのだという事を知る。
そして恐らく、良太郎がそれをわかっていない、と思いつつも、自分達でもそれをどう言葉にすればいいかわからなかったイマジン達(モモタロス)が、その言葉に辿り着く。
だから――


2つの声重なる時
誰よりも強くなれる
動き出そうぜDouble-Action
「今と」「未来」1つになる瞬間

今まで劇中で何度か、「ヒーローとしての脱皮」を描かれてきた電王ですが、本当に終盤の終盤、ここに来て、真の意味でのDouble-Actionに辿り着くとは、いやはや、脱帽です。凄い。そんな今回のサブタイトルが、「決意のシングルアクション」。サブタイトルには洒落も含めて非常に凝っている今作ですが、お見事。
ウラ、キン、リュウを追い詰めるアルマジロに、良太郎&モモタロス、背後からダブル飛び蹴り。
「ごめん……これからも一緒に戦ってくれる?」
もちろん否の声がある筈もなく、強敵アルマジロイマジンを前に、盛り上がる良太郎&イマジン達、まずはソード電王に変身。

「俺――参上!
いいかなんとか野郎、今日の俺は、始まる前からクライマックスだぜ!」

ソード電王は気合いでアルマジロを滅多切りにし、ロッドにチェンジ。
「おまえ、僕に釣られてみる?
長物でアルマジロを翻弄したロッド、押さえ込んだ所でアックスにチェンジ。
「オレの強さは、泣けるでぇ!」
アックス、アルマジロの鉄球を受け止めて投げ返し、リュウがダイブしてガンに強制チェンジ。
「これ痛いけどいいよね? 答えは聞いてない」
銃撃乱射でアルマジロをひるませた所で、取り出す携帯電話。
(みんな、行くよ)
今、満を持して、本当のCLIMAX!
「バカな……なんで急に……俺の方が強いのに!」
「ばーか。どっちが強いかじゃねえ。戦いってのはなぁ……ノリのいい方が勝つんだよぉ」
炸裂する、クインティプル・アクション!
“ノリのいい”表現で、近接ソード攻撃の最中に変なステップ入れてるのが凄い(笑)
「必殺――俺たちの必殺技、CLIMAXバージョン!」
珍しい、正統派の真っ正面ぶった切りで、アルマジロ両断。
「よっしゃーーーー!!」
こうして良太郎達はかつてない強敵を撃破すると共に致命的になりかねなかった決裂を乗り越え、より深く団結する。またも祝勝会ムードに包まれる食堂車、だが……
「これからですよぉ、良太郎くん。本当の戦いは、これからです」
駅長とのチャーハン対決の延期にかこつけて、オーナーは微妙に不穏な発言を残していくのであった……。
そしてカイは、一つの答えに辿り着いていた。
「ああそうか……あはははは。やられたよ、あーれに、桜井侑斗にさぁ。やっぱり足りないんだ、はははっ、最初にこの時間に来た時から、一つだけ抜け落ちているものがある。……はは、ははははは……
のがみりょうたろう……おまえの記憶だ」

声なく嗤うカイ、次回、物語の核心に迫るクリスマス!
いよいよラストが迫ってまいりましたが、いやーーーーーーー、面白かった!
良太郎の理由を、良太郎の「優しさ」だと思わせておいて、実は良太郎の「強さ」であった、と持ってくる流れ。そして良太郎の「強さ」を知るイマジン達と、本当の意味で「強さ」で繋がる。
また今回は、自分を弱いと思い続けてきた良太郎が、選択肢の優先順位を「迷えない」自分の強さに気付いたという面もあるかもしれません。
これまで以上に本編台詞の抜粋が多くなってしまいましたが、今回は少しクールダウンしてから読み返すと、色々と書き足したい事が出てきそうな気はしますが、改めてまとめの時にでも。
伏線関係はここまで来たらもうあまり考えずに、本編を楽しみにしたいと思います。