はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『機動刑事ジバン』感想18

◆第25話「女神サマをぶッとばせ!」◆ (監督:小笠原猛 脚本:杉村升
見所は、直人のど派手なベストと、高橋利道さんの半裸。
バイオロン怪人に久々のおっさん体が出てきましたが、脱ぐ必要は皆無であり、これも、夏の魔力なのか。
幾ら人が大胆になる季節といっても、直人のベストは大胆すぎだと思いますが。衣装で、先輩と張り合ってどうする。
名画モナ・リザが来日し、美術品を吹っ飛ばすぞ作戦を思いつくギバ様。定期的に芸術品を爆破しないと発作が起きる体質のバクハノイドが派遣されるが、その前に現れて妨害したのは、あの早川良!
……てあれ、小学生女子と愛の逃避行に出たのではなかったのか。今頃てっきり、日本海の見える北陸の旅館で、住み込みで働いているのかと思っていたのに。
早川が爆破ノイドを食い止めている間に、ジバンが現着。早川を目撃したジバンは爆破ノイドそっちのけで早川を追おうとして攻撃を受け、ジバンを化け物の仲間だと思っている早川は逃亡。戦闘の末に爆破ノイドも逃亡、と開始5分で早くもぐだぐだ。
実は早川は半年前、北海道で美術館を爆破しようとした爆破ノイドを妨害。しかしその為に美術館爆破未遂事件の重要参考人として警察の取り調べを受ける事になり逃亡者となったのだった。
早川が警察から逃げている半年前の事件というのはバイオロンがらみだろうとは思われましたが、早くも絡めてきました。
まゆみの確保を目論むバイオロンは早川を誘き出そうと様々な美術館を次々と爆破。更に警察に爆破予告を送り、「僕の女神」のメッセージに気付いた早川は独りその阻止へと向かう。まゆみどりは「僕の女神」がモナ・リザを指す事を警察に連絡し、そこで電話を受け取った直人から、「まゆみ」の名を聞く事に。
現場で銅像に偽装して待機していたジバンは久々のサーチバスターで偽早川の正体を見破ると、ジバンエンドでさっくり成敗。だが、爆破ノイドの頭部は巨大なバイオ爆弾であり、自爆による道連れを目論んでジバンの体に張り付いてしまう。
「爆発まで、あと30秒」
前々回のミサイルのカウントダウンもですが、ハリーボーイの他人事感が凄い。
ボーイとハリーを悪魔合体した結果、電子工学の神秘によりその両者のどちらよりもドライな性格になった気がするんですが。……まあ、合体させたのが対バイオロン委員会の手引きだと思うと、納得感もあるけど。
ジバンは飛行メカを呼ぶと、バイオ爆弾を空中に捨てて処理。なんとか大爆死の回避に成功するのであった。
ところで半年前の事件について事情をはっきり確認しないまま、爆破ノイドをばっさり成敗してしまったので早川の無実を証明する手段が消失したのですが、一体全体どうするのでしょうか。
そして一連の成り行きにより、どうやら自分の本名は「まゆみ」らしいと知るまゆみどりだったが、結局、早川の助手席に収まる事に。
「怪物の追ってこない、遠くへ逃げよう」
て、前とオチが同じなんですが!!!
今度こそ、日本海が見える所に逃げるのか。
それとも海を渡るのか。
ここまでの成り行きがあまりに滅茶苦茶な上、2人の青年とデカダン中年紳士がちょっとふっくらめの小学生女子を奪い合う、という誰も喜ばない展開の為にあまりに盛り上がらないのですが、いろいろ大人の事情を感じる展開だけに、責任取ってまゆみちゃん編を書く羽目になっている?杉村升が、可哀想な気さえしてこない事もない。


◆第26話「竜に釣られたグルメ美女」◆ (監督:小笠原猛 脚本:扇澤延男)
夏だ! 水着だ! 海……ではなくて浜名湖だ!
というわけでお馴染み、魔王の眠る浜名湖回です。
夏期休暇で浜名湖に遊びにきていた先輩と村松。成り行きでミス浜名湖コンテストに出場する先輩だが、バイオロンがコンテストに集まった美女達をさらっていく……その目的は、あらゆる金属を溶かす超酸性雨を降らせる能力を持つリュウノイドを覚醒させる為であった。
「人里離れた沼の底で、パワーを蓄積するための長い眠りにつけておいたあのリュウノイドが、いよいよ目覚めるのだ!」
何してるんですか、ギバ様。
事あるごとに死にたがるジサツノイド、美術品を爆破しないと発作に見舞われるバクハノイド、若く美しい娘のエキスを吸収しないと真の力を発揮できないリュウノイド、と、ここ数話、明らかにギバ様が酔っ払っている時に作ったバイオロン怪人が連続しています。
先輩2人が不在で、いつも村松刑事が座っている席にふんぞり返りながらお茶を出してもらい、予想以上に自由を満喫していた直人だがこの事件を知り、ジバン、飛行メカで浜名湖へ。
今回妙に出番の多い村松が珍捜査を続ける中、ジバンはバイオロンを発見。囚われの先輩は水着でドロップキックを放ち脱出に成功し、素人に拾ったマシンガンを撃つ事を強要する。
「世の中、可愛いだけじゃ生きていけないの」
しっかり自分を「可愛い」フォルダに入れている辺りが、さすが、先輩です。
リュウノイドのスーパー酸性雨攻撃に苦しむジバンだったが、ダイダロスファイヤーで人工雲を消滅させて、ピンチを脱出。フライングジバンエンドでリュウノイドを撃破する。
バンク映像交えながらですが、ダイダロスが活躍。ここまでの使い方を見るとダイダロスファイヤーは、ミサイル破壊したり、虫のアジト消し飛ばしたり、人工雲を蒸発させたり、基本、対人兵器ではない様子。そのオーバースペックゆえにマッドガルボに通用した、と考えると切り札としての筋は通っています。……肝心のマッドガルボの弱体化――というか存在の無意味化が激しいので、それ自体がどうでもよくなってしまってはいますが(^^;
珍しく、クレジットではっきりと役名表記の出たゲストキャラ・川本メイ役の国実百合は、88年歌手デビューで売り出し中のアイドルだったようで、夏・水着・浜名湖と合わせた、一種の企画回だった模様。それもあってか、演出にも脚本にも、全体的にやる気の無さが漂います。ハイライトは、水着の先輩とアイドルが砂丘でマシンガンを撃ちまくったからいいよね?! みたいな。……当時若手扱いで回ってきたのでしょうが、扇澤さんに企画回を書かせるという時点でミスマッチの気も(^^;
ところで、「ジバンの強さを 君知ってるか?」の挿入歌は、ジャズテイストのインストだと意外に格好いい事が発覚。
そして、グルメ美女はどこにも居なかった。