はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2019〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『機動刑事ジバン』感想32

◆第49話「あばかれたジバン基地」◆ (監督:小西通雄 脚本:鷺山京子)
マッドガルボさん、まゆみちゃんが適当に落書きしたジバン基地の入り口の地図に騙される(笑)
爆発現場で破り捨てられた地図を目にした直人と洋子は、バイオロンがまゆみからジバン基地の場所を聞き出そうとしている事を知る。
「まゆみちゃんはジバン基地が狙われている事を知らせようと、わざと偽の地図を書いたんだ」
ああ成る程、敢えて偽地図を書いてバイオロンを動かす事で、それが直人に伝わる可能性に賭ける、と、記憶を取り戻したまゆみちゃんは、相変わらず優秀。
まあ、バイオロンがまゆみから情報を聞き出そうと監禁を続けている、という時点で、直人には自然にそれぐらい警戒してほしいものですが、部下のポンコツ加減までパーフェクトに把握した、素晴らしいボスぶりです。
まゆみの根性の太さに業を煮やしたバイオロンではまゆみに自白装置をしかけ、イメージの中でジバン基地に行くように誘導するが、まゆみは何故か基地に辿り着く事が出来ない。
(わからない……)
ジバンの秘密を守りたい一心で心を閉ざしている……とロマンの男・ギバ様はメルヘンに解釈しますが、これ、またあの爺が、孫の脳内にセキュリティ埋めているとしか思えないのですが。
今作を貫いているのは愛とか真心とかではなく、狂気と退廃です。
ギバ様は、賑やかしモンスターズを使って精神をリラックスさせたらどうだろう、と思わぬ変化球を投げ、賑やかしモンスターズと一緒に閉じ込められるまゆみ。会話が盛り上がってきた所で秘書達が猿芝居でまゆみが脱出する機会を与え、まゆみは賑やかしモンスター達を丸め込み、一緒にバイオロンのアジトから脱出する。
「これでいい。ニセハハノイド!」
ギバ様、おい、ギバ様!!!
だから、徹夜明けに怪人作ったら駄目だって言ったのに!
最初から自爆装置内蔵という覚悟の決まったニセハハノイドは、まゆみ母の姿に変身すると、ジバン基地爆破の使命を帯びてまゆみの後を追う。
逃亡したまゆみが、賑やかし怪物とほのぼの、というやり取りと展開は、今作にしては面白い。ここまで取り立てて特徴づけられていなかった賑やかしモンスターズを「母親」というキーでまゆみと繋げ、それなりにキャラクター性を与えている辺りは、巧みです。
トラックの荷台に隠れて遂に五十嵐家へ辿り着くまゆみだが、そこは、
「危険立入禁止 警視庁」
という看板の立つ廃墟だった(笑)
まあ……
売 地
よりマシか。
そこへ現れた偽母は、家はバイオロンの攻撃を受け、隠れ家も襲われてパパが捕まったのでジバン基地へ連れていってほしい、とまゆみが何とかジバン基地の入り口を思い出すように誘導。一方、ヘリメカがまゆみの姿を見つけ、駆けつけようとしたジバンの前には、時間稼ぎでマッドガルボが立ちはだかる。
あ、なんか、下手すると初登場以来で、ガルボさんが役に立っている。
まゆみの動向を追跡していたハリーボーイが偽母に気付いてジバンに連絡するが、自爆装置の遠隔起爆装置を手にしたガルボがまゆみを人質に取り、ピンチに。しかしジバン基地の入り口について強硬にまゆみに迫る偽母の態度に賑やかしモンスターズが体当たりを敢行した事で、偽母の正体が判明。噛みつきによって起爆装置が故障した事で、反撃の糸口を得たジバンはガルボを振り切ると現場へ急行し、群がるモンスターズごと、偽母を轢く。
そういえばジバンは刑事だけにか、ここまであまり、轢かないヒーローでしたが、この最終盤で見事にやりました。
(まあルーツといえるロボット刑事Kは、力強く交通事故とか誘発していたけど)
まゆみを救出したジバンは偽母と戦闘になり、秘書に折檻を受けるモンスターズ。
「この裏切り者めぇ!」
というか作戦、伝えておいて下さい(笑)
思わずそれをかばいに走ったまゆみは結局またさらわれてしまい、怒りのジバンはパワーブレイカーで怪人を投げ上げると、落下の加速度付きでニードリッカーで貫くというデッドリーコンボから、オートデリンガーにより抹殺。直人は現場に残された、まゆみのハンカチを握りしめるのであった。
勢いで始末されるかと思ったモンスターズはまゆみと一緒に収容され、わざわざ拾って帰ったのか、秘書ズ。
いよいよラストが迫る所で、賑やかしモンスターズに焦点を当てるという変化球から、バイオロンと五十嵐博士の駄目さ加減が輝き、今作としてはまとまりのいいエピソードとなりました。次回……予告は面白そうですが、さて。


◆第50話「二人を結ぶ点と線」◆ (監督:小西通雄 脚本:荒木憲一)
もはやどう足掻いても正ヒロインの座が転がり込みそうにない事を認めたのか、
「でもわからないな。直人がまゆみちゃんを思う気持ちが」
洋子先輩、地獄の釜の蓋に手をかける。
「前からそう思ってたんだけど……」
成人女性に興味ないの?
具体的に言うと、先輩美人刑事とか先輩美人刑事とか先輩美人刑事とか!
「ううん、大切にするのはわかるのよ。でも……まるで本当の兄妹みたいなんだもん」
「実は……いつか言おうと思っていたんですが……僕には本当に妹がいたんです。名前も同じでまゆみという妹が」
あまりに直人が変態っぽいからか、ラスト目前で、強引に過去が創造されました(笑)
実は直人の両親と妹は、10年前、田舎の親戚の家に出かけてそのまま消息不明になっていたのだった……とここに来て浮かび上がる、思わぬ壮絶な過去。そしてそれが、いつか自分の手で家族を見つけ出せるかもしれない、と直人が警察官になった理由だった。
まゆみちゃんにそんな妹を重ね……どころか、一目見た時からあまりにも妹の面影を宿すまゆみちゃんが、居なくなった実の妹に見えて仕方がない直人は、公権力の力で、密かにまゆみちゃんの事を色々調べていたと告白。
むしろ、より変態ぽくなってしまった……!
一方その頃、警視庁からジバン計画のファイルが盗まれ、いきなりだが、機動刑事ジバン=ヘボ刑事田村直人という正体がバイオロンに掴まれてしまう。
盗まれたジバン計画ファイルナンバー4の内容を確認する直人だが、何故かそこに、直人の妹・まゆみの写真が。
「ハリーボーイ、スイッチを切れ!」
柳田(笑)
「どういう事ですか柳田さん! どうしてここに僕の妹の写真があるんです」
昭和55年1月23日――写真に添付された10年前の五十嵐博士のメモには、既にこの頃から、後のバイオロン犯罪の予兆と思われる奇妙な事件が日本各地で続発していた事が記されていた。バイオロンは生体実験の為に地方の寒村などで集団人さらいを行い、田村一家はこれに巻き込まれて失踪していたのである。
そして北海道のバイオロンアジトと思われる工場へ突入した柳田と五十嵐博士は、既に撤収済みのアジトの奥で、小さな女の子を発見。それこそが田村まゆみ――そして五十嵐まゆみだった。
二人はまゆみの身元を必死に調べるが結局判明せず、博士はまゆみを娘夫婦に預け、それから10年……思わぬ運命の悪戯で、引き裂かれた兄妹はバイオロンに立ち向かう機動刑事と少女ボスとして再会したのだった。
何とか最終盤を盛り上げようと激しく時代がかった展開を盛り込んできましたが、このまま緩やかに絶望的な死を迎えるよりは、思い切って良かったと思います。
柳田自身もこの事実に気付いたのはつい最近であり、五十嵐家の親子関係もあるので直人に切り出せなかった……と言い訳するのですが、それなら写真が明るみに出た時点で「すまん、実は……」とか切り出せばまだ好感度が上がるものの、そこから全力で隠蔽しようとする辺りに、根の薄情さを感じさせます。
マッドガルボから挑戦状が届き、小娘一人より地球を優先しなくてはならんだからこの件は伏せておきたかったのだよ田村くん、と柳田から制止されるもそれを振り切り、ジバンでも刑事でもなく、兄として罠へ飛び込んでいく田村直人。
「まゆみちゃん、今助けに行くからな、まゆみちゃん」
Bパート冒頭、ここでいきなりのOP使用は格好良かった。
呼び出しの場所に向かったジバンを待ち受けていたのは、ジバンと瓜二つのジバン!
それは、ジバン計画のデータを元にギバ様が作り上げた、あらゆる数値でジバンを上回る強化ジバン装甲を身に纏ったマッドガルボであった。
ここに来てのジバンvsジバンという状況は面白いのですが、マッドガルボの戦力的存在理由はまた一段と無に近づきました。もともと、ジバンに匹敵する能力ではなかったのか……しかも、一応スペースパワーで強化されている筈なのに……。
自然にロボットぽい動きになるように、もしかしたらスーツの可動域に故意に制限でもつけてあったのか、妙にぎこちない動きのジバンガルボ(ジバンとしてはおかしくないけど、ガルボだと思うと滑らかさに欠ける)は、その高い性能でジバンを追い詰めていくと、より強力なコントロール波で3大メカを操るという、伝統の『バビル2世』展開。
三つのしもべに命令だ! や!
集中砲火を浴び、絶体絶命に追い込まれるジバンだがその時、この戦いを見せつけられていたまゆみの叫びがジバンに届くと、虚空から迸った謎の閃光が強化ジバン装甲を消し飛ばす!
……また、拾った子供に何仕込んでるんだ、爺。
いつもの姿に戻ったマッドガルボは、レゾンの好アシストもあって反撃に転じたジバンのオートデリンガーがかすって撤退。からくも窮地を脱したジバンだが、果たしてまゆみはどんな力を秘めているのか……。
ナレーション「まゆみの、強い愛情が、ジバンの絶体絶命の危機を救った」
………………………………れっきとした伏線なのか、いつものメルヘンなのか、『ジバン』だけに全く判断が付きません。
キチガイ爺が、ジバンの危機に反応して発動する緊急プログラムを仕込んでいた可能性が一番高いですが。
ひたすら地獄の底を転がっていた今作ですが、最終回目前で直人とまゆみの関係に焦点を合わせ、強引に山を作る事に成功。まあ結局、「血縁関係」という手段を用いるしか、盛り上げようがなかったとも言えますが。後はギバ様がどれだけ派手に散ってくれるかに期待です。
正義と愛vsロマンとデカダン勝つのはどっちだ!