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『天装戦隊ゴセイジャー』感想7

◆epic26「護星天使、爆笑!」◆ (監督:加藤弘之 脚本:下山健人)
笑ったものを吸い込む力を持った瓢箪を操る天狗怪人が現れ、街の人々に加えてモネまでも瓢箪の中に吸われてしまう。
「この世から笑いが消えれば、地球は絶望に包まれ、腐っていくというわけだ」
…………幽魔獣はそろそろ駄目すぎて、早いところ退場させた方がいいのではなかろうか(^^;
ウォースターがかなりダイジェスト気味に始末されたのに比べると、引き延ばしている感じが強い。初登場時の「地球が汚れて強くなっている」発言や、ナイトの背景など、環境汚染テーマで繋げているのだから、せめて作戦でそこにこだわってくれればまだいいのですが。本来、地球汚染源ハンターである筈のナイトが、幽魔獣ハンターのような扱いになってしまっているのも、ちょっと勿体ない。
「何が問題だ。笑わなければ済む事だろう。笑いなど、我々には必要ない」
笑い耐性の高いハイドとナイトが連携するが、微妙に息が合わず、エリとアラタもリタイア。その後、アラタがお笑い芸人の扮装と物真似を披露したり、ハイドのツボがオヤジギャグである事が判明したり、ハイドとナイトが協力して天狗を笑わせる事で瓢箪から皆を解放したり……と、まあ、ここまでくだらない事を連発してくるといっそありな感じ(笑)
残念だったのは、ハイドがナイトに「俺が突っ込んだらおまえは後方支援だろうが!」と怒られ、後半の息の合った秘策への布石になるのですが、ハイドはそもそも普段から支援射撃ポジションであるという所。アグリとかならお互い突撃でわかるのですが、話都合でここまでの積み重ねと大きなズレが出てしまいました。
例えばナイトが、滅多に戦闘中に膝をつかないとか(除く別格のネッシー戦)、アクションシーンでも丁寧な描写の積み重ねはあるわけで、そこは大事に抑えてほしかった所です。
ラクルの必殺技、皆でバラバラの方向を向くけど、ビームはホーミングして集中する、というのは面白いなぁ。
次回、
「もう、お兄ちゃんなんていらない」
率直にメンバーの中では最も存在感の薄くなっているアグリは、妹からの粗大ゴミ発言を受けて立ち上がる事が出来るのか?!


◆epic27「目覚めろ、アグリ!」◆ (監督:竹本昇 脚本:横手美智子
面白かった。ゴセイナイト登場編3部作は飛び道具で別にすると、ここままで一番の出来。
ビッグフットが呼び出した人魚妖怪の鱗をつけられた人間は、自分の抱えている内心の脆さ、気にしている事が、他人からの悪口として聞こえるようになってしまう。
「お兄ちゃんてさ、もう存在自体、無意味だよね」
戦闘中に気付かぬ内に鱗をつけられてしまったアグリは、4人に影で罵声を浴びせられていると勘違いしてしまう。
「みんな……そんな事を考えていたのか」
愕然とし、どうするのかと思ったら、
「やあみんな! 今日は悪かった! 俺は、反省すべきところはちゃんと反省して、直すべき所はちゃんと直す! だから、問題点をどんどん言ってくれ!」
割とストレートに落ち込んで、精一杯の笑顔で歩み寄った!(笑)
てっきり怒り出すかと思ったのですが、皆に出来る限り受け入れてもらおうとするアグリ(笑) 視聴者目線だけではなく、俺の影、薄い……? と本人も気にしていた事が発覚。
「こういうのを使えれば、ハイドのように知識が身につくのか。俺も、勉強した方がいいだろうか」
「アグリ……悪いが今は、集中させてくれ」
人魚妖怪の行方を追ってパソコンを操るハイドにいじましく存在をアピールするが邪険にあしらわれ、乾いた笑いで離れるアグリがかつてなく面白いぃ!!!
仲間達に次々と、「俺もゴセイジャーやりたいんです、お願いします。なんだったら靴でも舐めます」的にへりくだるアグリだが(エリの買い食いすら肯定しようという姿に君は刻の涙を見る)、鱗の魔力により聞こえもしない言葉が聞こえ、かえって疑心暗鬼が膨れあがってしまう。
落ち込んだ末にせめて戦いで役に立てるようになろうと、山中で一人斧を振るブラック。街で人魚を見つけてビービ軍団と戦う4人から加勢を頼む通信が来るが……
「来なくて良いよ」
「四人で充分。アグリはいらない」
「これからは、4人でゴセイジャーだから」
「バイバイお兄ちゃん。じゃなくて、元・お兄ちゃん」
その通信すらも魔力の影響で幻影の罵声が加わり、へたり込むアグリ。その姿を見つめてほくそ笑む人魚妖怪だが、そこへ、人魚の気配に気付いたナイトが現れ、アグリは藁にもすがる思いでナイトに問いかける。
「ハイドには冷静さが……エリには明るさが……モネにも集中力……そして、アラタには、不思議な魅力がある」
……2クールかけて、アラタのアピールポイントってそこなのか(笑) アグリもちょっと、考える間があったし。
「俺にしか無いものって一体なんなんだ?!」
「フッ……下らんな」
一刀両断
「なんだって……?」
「下らんと言っている。私達にとって、地球を守る事がただ一つの使命で有り、全てだ」
「所詮ヘッダーであるゴセイナイトにはわかんねえってことか」
「そうだ。だがそれがどうした。私は今の私である事を誇りに思っている。下らん事で悩んでいる今のお前は、護星天使として失格だ」
“人格を認めた仲間”に対しては、言ってはいけない事を口にしているアグリですが、それすらも意に介さず、むしろ受け入れるゴセイナイト。そう、彼は、地球を護る純粋正義。
まあこのナイトの、「ただ一つの使命しかない生き方」も、いずれ揺らして欲しい所ではありますが(というか、揺らさないといけないと思う)。
疑心暗鬼の幻聴など必要無いレベルで、的確に痛いポイントを突いてくるナイトの言葉に激高したアグリはナイトに殴りかかる……が、一方的に回避される(笑) そしてぶつかり稽古のような状況から、アグリを投げ飛ばすナイト。
「うぬぼれるな。うぬぼれるから悩むんだ!」
なんだろうこの、迸るJP感(笑) 凄い角度からの説教機能が付いている所までそっくりです。まあ、ジャンパーソンだったら容赦なく鉄拳制裁だけど。
アグリをあしらいつつ幽魔獣の気配に気付いていたナイトは、潜んでいた人魚を射撃。
「自分の力がどうだ、やれる事がどうだ、下らん事に悩んでいてどうなる!」
そこに、こっそりブレドランに鱗をつけられた事で、ブロブに影で馬鹿にされると思いこんだビッグフットが乱入。大ダメージを受けるも駆けつけた4人に助けられるアグリだが、4人に足手まとい扱いされていると思い込み、動く事ができない。ビッグフットに4人が次々と叩きのめされていく中、ゴセイナイトの叱咤がアグリに飛ぶ。
「ゴセイブラック! おまえが今すべき事はなんだ?! 悩む事じゃない。戦う事だ!」
影で自分の事をどう思っていようと――今そこに傷つき倒れ行く仲間達が居る。彼等の命、護星の使命に比べれば、キャラが妹に食われ気味とか、汗臭そうとか、扱いが雑な気がするとか、そんな事は小さな事だと、護星天使の誇りに改めて目覚めるアラタ。
「どう思われようと……何を言われようと……俺の使命には関係無い。俺は護星天使――ゴセイブラックだ!」
人魚の鱗が砕け、アグリは何故かジャンパーを着ると、新しいDLCにより、一気に超天装してスーパーゴセイブラックに。挿入歌とともに怒濤の攻撃でまさかの単身でビッグフットを打ち破り、溜めに溜め、落としに落とされた挙げ句に、いい見せ場が回ってきました。ここは格好良かった。
人魚は適当にナイトが成敗し、まとめてミラクルゴセイダイナミックでパニッシュ。巨大化した人魚は、クワガタ頭による打ち上げからのドリルキック、という格好いい演出で天罰執行。
しかしこれだと誤解が解けないままなのでは、と思ったら……
「いやー、あれがみんなの本心じゃなくて良かったぜ〜」
とすっきりした顔で皆でランニングを強行しようとし、人魚の鱗の魔力については、判明してしまった模様。……ナイトかマスターが説明したのか?
一方、何とか生き延びたビッグフットの姿を見ながら、上司のパワハラへのお返しに内輪揉めを画策したブレドランは、ほくそ笑むのであった……。前々回ぐらいに、「ブレドランの動きがちょっと変」という言及がゴセイジャー側から出ているのですが、次の組織への布石といった所か。


◆epic28「おとうさんの宝物」◆ (監督:竹本昇 脚本:横手美智子
あまりスポットを当てていなかった天知親子のエピソード。真っ正面から親子愛を描いて、割と良かったです。せっかくの人間の父子との同居設定ですし、単なる都合のいいギミックに終わらせないで、真っ当にやってくれて良かった。
幽魔獣・遮光器土偶(ギャル)の光線を浴び、意志も感情も失ってしまった望の姿に、自分が駄目な父親だから望が悪い子になってしまった、と嘆く博士を、「博士はいいお父さんです」と励ますアラタの素朴さと真摯さも、キャラが活きました。正直アラタはいまいち苦手なのですが、ようやく、アラタの良い所を素直に頷けるエピソードでもありました。
意志も感情も失い土偶に操られた人々が集団投身自殺を図ろうとするが、その先導役に使命された望を、博士の愛が正気に戻す。ゴセイナイトとも対等に武器を交える土偶ブロブの連携に苦戦するゴセイジャーだが、
「見たか! あれが人の想いだ」
から反撃スタート。
「人間の想いとやら……よくはわからんが、おまえたち幽魔獣の悪巧みより――よほど上等なものらしい!」
合わせて、ナイトの人間への好感度を間接的に上げたのは非常に良かったです。ここに来て、2話連続で横手さんがいい仕事。
土偶はミラクルゴセイダイナミックでパニッシュされるが、ブレドランはわざとらしくブロブをかばい、忠臣ポイントを稼ぐと、ビッグフットと完全に仲違いしたブロブの心の隙間につけ込み、その信用を得る。……ブロブ、結構ちょろい。
「一つとっておきの作戦があります」
そしてブレドランは、ブロブ達が封印されていた箱の力を使おうと進言するのであった……。
見た目に反して強力な土偶に、それを助ける為にブロブまで現れて少し苦戦するナイトですが、やはり膝は付かず。広域攻撃ブロブサンダーでもゴセイジャーがひっくり返っている中で一人だけ立っており、さすがに無双ぶりは少しずつ抑えられているものの、やはりナイトは強い、というのがそういった所で表現されていて素晴らしい。