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『手裏剣戦隊ニンニンジャー』感想・番外編

というわけでUFO丸の活躍をこの目で確かめるべく、『ドライブ』がずっと溜まっているけどコラボスペシャル見ました!
◆『手裏剣戦隊ニンニンジャー』×『仮面ライダードライブ』春休み合体SP◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:三条陸
UFO丸来たぁぁぁぁぁ!!
て、普通に大気圏内で空中戦闘出来るのではないですか(笑) しかもそのまま合体し、九衛門が巨大化したロイミュードを撃破するという大・活・躍。……と思ったら、
消えたぁぁぁぁぁ?!
で、最後に
戻ってきたぁぁぁ!!(歓喜
少し本気で、この合体SPで歴史から存在が消滅して、本編に二度と出てこない事になっているのではないか、とドキドキしてしまいました(笑) 良かった、良かったよUFO丸……本編では歴史から消滅しているも同然だけど、八雲みたいに逞しく生きろ……!
で、今回のUFO丸を見てわかった事は、飛行能力=ドラゴ丸と被る、射撃系必殺技=バイソンキングと被る、という、絶望的状況……!
もはやショッカーに魂を売り渡すしかないのか。
本編に絡む要素で気になる所というと、九衛門いわく「存在の古いものから消えていく」によりUFO丸が一番最初に消滅し、その後で爺ちゃんが消え、天晴が「UFO丸が一番最初のオトモ忍」と口にしているのですが……爺ちゃんが宇宙人に貰ったUFO丸を元に他のオトモ忍を作ったというのは、本気設定なのか……?!
脚本が『ドライブ』の三条さんという事で、基本、貰った設定を元に書いたのでしょうが(監督は中澤さんですし、『ニンニンジャー』サイドのチェックは当然あるでしょうが)、思わぬ所で思わぬ背景が確定してしまったような(^^;
前年は、『トッキュウジャー』と『鎧武』の設定を巧く組み合わせ、両者の世界観を融合させつつテーマを絡めていたコラボSPですが、今回はニンニンジャーとドライブは互いの存在と、重加速現象や妖怪についてそれぞれ全く知らない、という状況で展開し、実はとある実験の影響でニンニンジャー達が『ドライブ』世界へ時空移動していたのだ、と判明。
前年が『トッキュウジャー』の特殊な設定を活かした事でコラボの物語が綺麗に繋がりすぎ、劇場版の宣伝要素が120%蛇足になっているという、単独で見れば成功だけど宣伝としてはどうなのかという難しい事態になっていたのに対し、お互いの出会いの根本に劇場版の要素が関わって強引に悪魔合体していましたという、ある意味では真っ当なコラボらしいコラボで、劇場版のメインディッシュである仮面ライダー3号も早い内に登場。
……まあ、どうして3号がマッハさんを一方的に殴り飛ばして、一方的に飽きたから帰ったのかは、さっぱりわからないんですが(笑)
基本的に、この強引な悪魔合体は悪魔の組織ショッカーの陰謀だったんだよ! という荒削りな話で後半になるにつれて面白くなくなっていくのですが、普通といえば普通。去年はちょっと奇跡の出来すぎましたし(^^;
その存在がこの世界に悪影響を与える、と警察に追われる事になるニンニンジャー。鍵を握る銀髪のロイミュードを追おうとする進ノ介だが、上司どころかベルトさんからも、ニンニンジャーの逮捕を優先するべきだと言われ、刑事として仮面ライダーとしてどうあるべきかを悩む。
そして――熱暴走し続ける天晴に対して奇妙な友情を感じていた進ノ介は、刑事であるよりも仮面ライダーであるよりも「人間として」彼等を救いたいと決断し、手帳とベルトさんを捨てて天晴と逃亡する!
ニンニンジャー』の方がテーマもへったくれもないので(消えかかるお父さんを心配して家族愛を描くのが精一杯)、語り部分は『ドライブ』が担当。ここはヒーロー物の持つ普遍的なテーマ性が綺麗に収まり、過去に『仮面ライダーW』で「仮面ライダー」の再組み立てを描いた三条さんらしい流れ。
その分のバランス取りでか、進ノ介が終始、天晴に振り回されて影響を受けまくり、『ドライブ』視聴者からするとこれはどうだったのだろうか、と気になる所でありますが、恐るべきは、天晴ワッショイ時空の浸蝕作用……!
??「おのれアッパレェェェ!!」
とはいうものの、今回、進ノ介とがっちり絡んで対比される事や、メンバーを励ましたり先導したりと“リーダーらしい”行動を見せる事で、天晴の嫌な感じは本編よりも減じています。
天晴の主な問題点は「リーダーらしい要素がほとんど描かれないのに、無条件にリーダー扱いを受ける上に、強さのバランスが悪い」所にあるわけですが、三条さんが「え? こいつがリーダーですよね?」と素直に書いてしまった所、非常に立ち位置が落ち着いてしまった感(笑) というか改めて、天晴は素直にリーダータイプの造形で良かった気がしてなりません(^^;
霧子の協力を得て、銀髪のロイミュードの男と瓜二つな謎の人物ディー博士の研究所へ辿り着いた進ノ介達は、そこでマッハの中身と合流。劇中最大の謎は、ここで出てくるショッカー集合記念写真。誰がどうして撮影したんだ……?!(笑) ショッカー戦闘員の卒業式だったのか。
集まった情報から進ノ介の脳細胞がフルスロットルし、事件の黒幕ショッカーに辿り着くと、全員揃ってのクライマックスバトル。妖怪とロイミュードとショッカーの力を併せ持つ妖怪ディー博士ミュードを倒した事で、時空の歪みが修復され、天晴達は元の世界に戻って大団円…………? で最後にミッチーが出てきて劇場版への前振り。
恐らくスケジュールの問題でしょうが、『ニンニンジャー』×『ドライブ』コラボというよりは、天晴×進ノ介コラボ、とでもいうような内容。天晴以外の4人は『ドライブ』組と一緒のシーンがほとんど無く(逆もまたしかり)、進ノ介と絡むシーンも大体変身しているなど、互いにかなりカツカツの中を何とか切り抜けた感じが画面から溢れており、コラボとしてはそこは物足りなかった所。爺ちゃんと課長のシーンを作って誤魔化しましたが、折角ならもう少し、役者同士の絡みが見たかったです。とはいえ基本的に無理が目立つ企画なので(両作品の話数のズレ的にも)、2年続けて難しい仕事を割り振られた中澤監督はじめ、スタッフの皆様はお疲れ様でした。
ところで進ノ介は、「俺は頭が固くて考えすぎ」みたいな自己申告していた割に、冒頭、問答無用で背後からニンニンジャーを射撃していましたが、ベルトか、ベルトさんが悪いのか……?!
そのベルトは、「ニンジャとか逮捕するべき」から「進ノ介を信じるべきだった」と助けに来た際の第一声が、「ふふふ」(格好つけた感じで)だったので、とことん人格に問題を感じます。
『ドライブ』も録画は継続しているので、その内再起動したいですハイ。