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『百獣戦隊ガオレンジャー』感想12

◆Quest15「鬼、吼える!!」◆ (監督:諸田敏 脚本:武上純希
OPに色々と追加され、テンション上がりすぎてしまったのか、朝から全国のお茶の間にパンツを見せつけようとする赤。力士魂に火がついたのか黒が対抗してパンツを見せ合い始め、教団の風紀が、壊滅的に危険です。
その頃、ツエツエとヤバイバは新しい上司に戸惑いつつも取り入ろうとしていた。
「麿は、シュテンとは違うでおじゃる。美しいものを愛で、美しいものを集めるのが、目的」
というウラの言葉を聞いた2人は掃除機オルグをともなって花を集めたり金山を掘ったり美術品を盗もうとしたり、と東奔西走。ヘルメットを外して(角は生えっぱなし)コスプレに身を包むツエツエと、着ぐるみの上から服を着るヤバイバが日本各地に出没して歌を唄ったりたらいに乗ったり、追いかけるガオズロックを見つめる太陽が書き割りだったり、と全体的に変なテンション。
ガオズロックでの6人の会話シーンもコントっぽく演出されていて、一段落した所で、どのぐらいまでギャグに振れるかの限界を諸田監督が探りに行った感じ。
結果、赤が更に2目盛りほど、
〔判断力のあるリーダー <<>>>>>>>> 熱血お馬鹿さん〕
に寄った上に、ジョブが<獣医>から<痴漢>にクラスチェンジしつつありますが、戦い継続でしばらく社会復帰できそうにないから、まあいいか。
そう、野生に、衣服は要らない! そういえば、EDでも脱いでいた……!
パワーアニマル教団全体に露出癖疑惑が浮上している頃、アホな部下を放置し、古い銅鏡を手にしたウラは奥秩父の山奥に向かい、隠された封印の棺の蓋を開けようとしていた。
掃除機オルグを久方ぶりのソード&シールドで瞬殺したガオレンジャーが駆けつける目の前で、満月の光を浴びて棺の封印が解け、その中から黒い影が甦ると、凄まじい迅さで5人を圧倒する。
「我が名は、デュークオルグ、ロウキ。我、千年の恨み晴らさんと、甦りし者なり」
白が取り落としたガオの宝珠をロウキが握りしめると宝珠が凍結され、動物園から消滅してしまうゾウ。
……巨大戦での活躍は、このフラグだったのか……!(笑)
「死に急ぐな。これから、じっくり時間をかけて復讐してやる。――楽しみにしておけ」
ギャグ寄りから一転、新たな一本角、漆黒の狼鬼が復活。果たして「千年の恨み」とは何なのか、ツエツエとヤバイバの立場はどうなってしまうのか。新展開から更に、急展開!


◆Quest16「魔笛、轟く!!」◆ (監督:諸田敏 脚本:武上純希
前回ロウキに叩きのめされ、丁寧にあちこちに転がっているガオレンジャー(笑)
そこへ空からガオズロックが回収しにやってくる、という導入が、ちょっと映画っぽくて格好いい。
ロウキはウラにガオの宝珠を渡す事を拒否し、突っかかってきたヤバイバとツエツエを軽くあしらい、あくまで自分の復讐の為だけにガオレンジャーを狙う、と文字通りの一匹狼スタンス。
(恨みだけが、胸に渦巻く……あの時以外の事は、思い出せぬ)
横笛を吹きながらのロウキの回想シーンでは、陰陽師ガオレンジャーに封印された過去の映像。
(この顔は……これが、俺の顔……?!)
だが何故か、ロウキは水面に映った自分の顔を見て苦しみ出す……と、思わせぶりな伏線。
ゾウを奪われた責任を感じて単独で鬼塚山へ向かった白は、笛の音を辿っている内にツエツエとヤバイバに遭遇してしまい派手に吹っ飛ばされるが、これまた何故かそれに反応したロウキによって助けられ、気絶している間に手当を受ける。
楽器! 女に優しい! と、今作に不足気味だったイケメンポイントを一気に稼ぐロウキ。
知らない間に悪のイケメンに助けられるとか、引き続き正統派ヒロイン推しを受ける白ですが、ロウキは前回は思いっきりホワイトを殴り飛ばしていたので、二重人格まで行かなくても、記憶の混濁などがあるタイプか。
赤がやってきてロウキはその場を立ち去り、合流するガオレンジャーだが、その前に功を焦るツエツエとヤバイバが現れる。しかし、そこに響く笛の音色!
横笛を奏でながら山道をやってくる漆黒の狼が、やたらにイケメン。
「ここは俺の縄張りだ。そいつらも、俺の獲物だ!」
そしてイケメンだと思って、勝手な事言い出した!
実力差を思い知らされている杖&刃は引き下がり、握り手が中央にあるという独特の形状の三日月剣を振るうロウキに対し、ガオレンジャー変身。
「命あるところ、正義の雄叫びあり! 百獣戦隊」「「「「「ガオレンジャー!!」」」」」
「ふふふふ、笑わせるな!」
「なぁんですってぇ?!」
「お前達に正義などない!」
前回に続きロウキに叩きのめされるガオレンジャーだが、死んだふり戦法(通算2回目)によってロウキに不意打ちから連続攻撃を浴びせ、必殺ライオン砲。割とうろたえながら全弾食らったロウキ、普通に膝ついた(笑)
……登場2回目でこれで、大丈夫か。
まあ、ライオン砲食らっても爆発しないだけ、装甲とHPが豊富という事かもしれませんが。
ところで、アクションシーンなので基本は演出の領分かとは思うのですが、武上脚本だと『救急戦隊ゴーゴーファイブ』でも(主にマトイ兄ちゃんが)死んだふり戦法を多用していたので、武上さんの癖な気がしないでもありません。
赤「ロウキ! 千年の恨みとか、俺達にそんなもん受ける覚えはないぜ!」
本当に悪い奴はみんな、そう言うんだ。
黄「俺達はパワーアニマルに選ばれた、戦士なんだ」
白「そうよ。もし、私達が正義に背いたら、パワーアニマルが許さないんだから!」
カルト、怖い。
「ならば……パワーアニマルに処刑されるなら文句はなかろう。我が闇の宝珠よ!」
ロウキは三つのガオの宝珠を取り出すと、それを笛にはめ込む。
「魔獣・召喚!」
魔笛の音色が轟くその時、ロウキの召喚の呼び声に応え、ガオウルフ、ガオハンマーヘッド、ガオリゲーターが登場。……何故か「アリゲーター」だけ略されているのですが、商標の問題でもあったのでしょうか。
「我が魔獣どもは、俺の恨みの証言者でもある」
黄「オルグの手先になるような奴等なんて、パワーアニマルじゃねえ!」
先程まで、パワーアニマルこそ“正義の象徴”扱いをしていたのに、それが否定されると現実をねじ曲げて自分達に都合のいい解釈を通そうとする……教団の深い闇が図らずも浮き彫りになり、ここまで一直線だった物語に捻りが入ってきたのはいい感じ。
00年代的テーゼでいうと、今作においては「正義」=「地球の生命の為」=「地球の精霊であるパワーアニマルがそれを裏付けする」という形を取っていくというのが明確になり、同時に、その構造に揺らしを入れてきました。
体力回復したロウキと5人は再びぶつかり合い、背後ではアニマル大戦争(なかなかの迫力)。ライオンがウルフにがじがじされた事から、ガオレンジャーはガオマッスルでこれに介入し、魔獣軍団とマッスルが軽く一当たりすると、ロウキは姿を消すのであった。
テトムの口から、ロウキは1000年前に先代ガオレンジャーが封印したオルグであり、パワーアニマルが従っているのは、その強大なオルグパワーの影響ではないかという事が語られ、ゾウが洗脳されてしまうのではないか、と心配するホワイト。
以前に書いた、ゾウ回でゾウと白がしっかり絡められていなかった問題がここで悪い方向に出てしまい、白のゾウへの思い入れが物語として積み上げられていないのは、厳しい所。今作とにかくギミックが多いので、全体的にそういう傾向ではありますが。
登場2回目でイケメンポジションを確立したロウキは、敵とはいえほぼ真っ黒。ベルトにくすんだ黄色、全身にそこはかとなく青が入ってますが、ここまで色彩アクセントのないデザインというのも、なかなか珍しいか(例えば『ジェットマン』のグレイでも、目はハッキリ目立つ赤を入れていますし)。いきなり膝ついたのが凄い不安ですが、健闘を祈りたい。
次回――我々は、(商業的)攻勢を緩めない!