◆Mission25「アバターの謎を追え!」◆ (監督:竹本昇 脚本:小林靖子)
マサトの怪談(顔が怖い)に怯える女子ズ&女子力の高いニックと、それを物凄く平板な目つきで見つめるオペ男。
オペ男は、もう少し出番があったら、裏切り者で真のラスボス候補(笑)
一方、マサトの隠し事について聞き出そうと呼び出すも、あっさりとかわされてしまったリュウジは、司令室でふてくされていた。
「だいたいよく考えたら、アバターが13年前の姿である必要なんかない」
どうしてあの人、若作りして自称27歳なんだよ?!と、私怨から至極最もな疑問に辿り着くリュウジ。
「あの姿でいる事に、他に理由があるのかもしれない」
……まあ、アバターがあくまで好きなイメージを投影できるのならば、40男が若くて格好いい頃の俺をアバターとして送信するのは、それはそれで納得できたりもするわけですが(笑) この辺り若干、「必要性」と「必然性」が混ざってしまった感はあります。
その頃、もんでゅう男爵は後輩女子に嫌味を言う駄目な上司みたいになっていた。
「マジェスティもお気の毒な。期待のアバターがちっとも働かないのではねぇ」
心の傷は、夏祭り程度では癒されなかった模様です。
「パパ・メサイアには人間達の恐怖を。そして私には、いい物を」
“強者との戦闘”を「いい物」と称して求めるエスケイプは、灯籠流しのロウソクにメタウィルスをインストール。
「メタウィルス・『怖がらせる』」
「そのまんま」
誰か、誰かエンターさんに、これまでの労をねぎらう慰安旅行をプレゼンしてあげて下さい……。もう、男だらけでもいいから、必要なのは海ですよ、水着回ですよ! より深いダメージを負えば悟りの道が開ける筈!!
駆けつけたゴーバスターズだが、ロウソクの特殊能力で恐怖の幻覚を見せられ、戦闘不能に。金と銀に助けられるもロウソクには逃げられて一時退却し、リュウジはマサトを詰問する。
「先輩のアバターが13年前の姿なのは……もしかして、その姿の先を知らないから」
マサトは亜空間で何らかの特異な状態に置かれているのではないか、と推測するリュウジだが、マサトは何かを誤魔化すかのようにその問いを撥ねつける。
「リュウジ、おまえ、頭でぐだぐだ考えて戦う癖がまだ抜けてねぇらしいな。あ? そんなんだから、ヒロムやヨーコちゃんに追いつかねぇんじゃねぇのか」
「話を逸らさないで下さい!」
「逸らしてるのはおまえだ!」
うわ、嫌な感じ(笑)
「いいか、今やるべき事は、亜空間に突っ込めるぐらい強くなる。それだけだろうが」
「でも!」
「デモもストもねぇんだよ!」
「…………その台詞、古いです」
「………………悪かったな」
心は40だから。
ロウソクノイドは恐怖の幻覚でもっと大規模に人間を苦しめようとTV局を狙い、巨大な鶏の幻影でフリーズしたままのヒロムを残した4人はその迎撃に向かうと、ブルーバスターはアバターについて聞き出そうと単身エスケイプに挑む。
ブルーとエスケイプの戦闘は、室内セットを活かして、立体的でアクロバットな戦いが繰り広げられ、今回の見せ場。
「聞かせてもらおう。おまえはメサイアのアバターだったよな。メサイアは何のイメージを元にしておまえを……」
エスケイプに迫るブルーだったが、隙を突かれて反撃を受け、嘲笑されて放置を受ける。
「そうだな……確かに俺は、すぐ余計な事を考える。でも、考えて戦って何が悪い。それが、俺だーーー!!」
先輩の登場以来、積もりに積もっていた鬱憤をぶちまけたブルーは、エスケイプを倒す為、スポットライトを至近距離で浴びて体温を上げ、自ら熱暴走。……戦闘力を高める為に自分で暴走するのは負けフラグですよリュウさん! が、暴走ブルーはエスケイプと接戦を演じ、エスケイプを退却に追い込むのであった。
今作ここまで、幹部とメンバーの個人的な因縁付けはあまり無かったのですが、分割構造を活かす形での尺を取った一騎打ちで、ブルーとエスケイプが激闘を演じ、やや絡みを強化。
私の中の黒りんが、「胸か、結局胸なのかリュウジ――」と厳しい視線を向けています。
メサイアの投影したイメージ、について疑問をぶつけたのは、気になっていた所なので、ここから面白く広げてほしい部分。
ロウソクノイドは3人が撃破し、メガゾードには、復活したレッドが久々にアニマルモードを活用して立ち向かうと、トドメはバスターヘラクレスが強奪して撃破。勝利の後の束の間の休息に、バスターズは花火を楽しむのであった……。
「先輩、俺、考えるのやめませんから」
「ヒロムとヨーコちゃんだから出来る戦いもある。が、できない戦いも多分ある。……おまえにたのむ所はあるんだ、俺もな」
果たして、亜空間に転送された人々はどんな状況に置かれているのか。
「おまえとヨーコちゃんには、辛い結果が待ってるかもしれない……」
「…………答は亜空間で確かめますよ」
「簡単でわかりやすい答だな」
不穏な気配を漂わせつつ、ヒロム達はいつかそこへ辿り着く日へ向けて、更に決意を強めるのであった……と、中心はシリアスな伏線回なのですが、エピソードの面白さとして、ギャグ寄りの怪人と一騎打ちアクションでデコレートしたのがどうもバランスが悪く、やや一体感に欠けてしまいました。作品全体として、諸々を修正しながらの作風の再バランス取り中なのかと思われますが、結果的に、このエピソードとしての面白さとは別に、入れておかないといけない伏線を強引に入れたような感じに。
一応、ロウソクの特殊能力とアバターの問題を絡めてはいるのですが、これまで散々「アバター」を常識のように語っていたのに、その方面に詳しそうなリュウジがマサトに対して例え話から始めるのはあまり自然にならず、ここまでの色々なしわ寄せが出てしまった気がします(^^;
次回、司令室――崩壊。