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『特命戦隊ゴーバスターズ』感想22

◆Mission26「小さな強敵!司令室SOS」◆ (監督:竹本昇 脚本:下山健人)
見所は、エンター(とメガロイド)の濃厚キスシーン(妄想)
「はーい、では教科書を開いてー」
夏休み、無人の小学校に潜入したエンターは、一人で憧れの教師プレイに励んでいた。
……ここ数話のもんでゅう男爵の壊れ具合は、真剣に入院を検討するレベルだと思うので、早く休暇を! 或いは賞与を! それが駄目なら、可愛い同僚社員を!!
エンターは消しゴムを素体にメタロイドを作ろうとするが、心の傷の影響か、作成に失敗。とりあえずメタロイドの転送に成功したので良しと消しゴムを投げ捨てるが、そこに追いすがるゴーバスターズ。
「メタロイドはどこだ?!」
「メタロイドはしっぱ――ぱ・ぱ・ぱ・ぱ……んー、何でもありませ〜ん」
ところがエンターも知らず、消しゴム大のまま誕生していた消しゴムロイドは、司令部への侵入に成功。コンピュータのデータやメモリを消してしまう能力により、バディロイドや司令部のシステムに障害を与えてしまう。更に、出現した消しゴムメガゾードの攻撃を受けたバスターマシンは合体プログラムのデータを消されてしまい、ゴーバスターオー合体不能、とバスターズ、思わぬ形で史上最大のピンチに。
消しゴムロイドは、CGで描かれた(着ぐるみ合成も併用?)消しゴム大の怪人がちょろちょろと動き回るのが面白く、秀逸なアイデア
駆けつけたカブトムシロボも消しゴムの一撃で合体不能になった所へ、消しゴムの中から虫ゾードも誕生し、追い込まれるゴーバスターズ。起死回生の一手としてオペ子がマニュアル合体を提案し、オペレーターズがその為に必要な計算にコンピューター抜きで挑む。ここで、世界を守る組織の一員としてそれなりの能力はあるよね、とオペ男が高速計算を披露。だが、敵の猛攻を受けるバスターマシン1号の中では、レッドが苛立ちを募らせる。
「司令室、何やってるんですか、早くして下さい!」「まだなんですか仲村さん!」
慎重を要する計算の最中にしつこく呼びかけられ――
「ちょっと黙ってて!」
オペ子、キレる。
「……すんません」
冒頭、オペ子が突っ慳貪かつ物言いが率直すぎるヒロムに未だに少し怯えているという前振りがあり、それを強調した上で、いつもは弱気なオペ子のもう一つの顔、という展開をやりたかったのでしょうが、ヒロムは正直で鈍感でやるべき事をやらない事には怒るけど、作戦が決まった後に現場から余計にせっつくような言動をするというのはどうにも不自然で、ネタの為に大事な部分を崩しすぎてしまいました。
ヒロムの叱責は、周囲からはそう見えているという意図はありますが、決して文句を言っているのではなく、本人の中では言うべき事を言っているだけ、という筈なので。
この辺り、2015年現在放映中でメインライターを務めている『手裏剣戦隊ニンニンジャー』でもそういう傾向が見えますが、下山さんは、ノリ優先でキャラクターが多少崩れてもOK、というタイプなのかなー。
まあ、未だにオペ男とオペ子のキャラクターが大して固まっていなかった、というのは全体の責任ですが、オペ子にキャラ付けするダシで主人公を崩してしまっては本末転倒に思えます(^^;
Jの発言で消しゴムロイドの司令室への潜入が判明し、モップを振り回して活躍する司令。某戦隊とかなら引き出しから取り出した銃で警告無しに発砲する所ですが、バスターズの司令部メンバーは戦闘訓練は受けていない模様。
一方街では、バスターマシン1号にクワガタジェットが合体し、ゴーバスターエース<スタッグカスタム>が誕生。
「俺の合体ツーだ!」
「よし、行ける所までこれで行こう!」
で、虫ゾードを倒してしまうのですが、破壊の虫ゾードの扱いはそれでいいのか(^^;
もんでゅう男爵が必死に集めた部品とエネルギーの意味は何だったのか。
もともと二枚目ロボのゴーバスターエースに銀色の追加武装が色彩的にも決まって見た目は格好いいのですが、勢いで戦力ヒエラルキーがゴーバスターオーより上になってしまいました。そうなると、虫ゾードより弱い筈の消しゴムメガゾードをそのまま倒してしまえばいいのでは、という緊急事態が発生。
これは間違いなく、必死の努力を無に還されたオペ男が根に持って裏切るフラグ……!
幸い、スタッグカスタムは連戦せず、オペ子の指示でマニュアル合体をスタートするバスターマシン1〜3号。
合体分離した後のクワガタジェットが完全に画面から消えるので、強力な代わりにエネルギー消耗が激しいとかそういった事かもしれませんが、話の流れとしてはここで連戦しない理由の描写は入れなければいけなかったと思います。
オペレーションルームとの協力でマニュアル合体、というシチュエーションは面白かったにも関わらず、強すぎるスタッグカスタムと細部の詰め不足で、もう一つ盛り上がりきれず。
マニュアル合体を成功させたゴーバスターオーは、消しゴムメガゾードをシャットダウン。司令室では黒木とオペ男が次々と倒れ、オペ子に消しゴムアタックが炸裂する寸前、駆けつけたレッドバスターが銃撃でシャットダウン。かくしてゴーバスターズはかつてない危機を乗り越え、少しヒロムに慣れるオペ子だが、「仲村さんって、結構怖い人だったんですね」と、ヒロムからは、妙な評価を得てしまうのであった……。
間抜けだが有能な消しゴムロイドは見せ方も良くここまで屈指の面白怪人となり、はっちゃける黒木司令などの小ネタも割と面白く、司令部と協力してのマニュアル合体、というのも作風を活かして良かったのですが、ヒロムが“物語の中で描かれてきたヒロム”ではなく“仲村さんのイメージの中のヒロム”に寄ってしまったのが、とにかく残念。
個人の主観は必ずしも物語の中の正解ではないわけで、冒頭にヨーコとの絡みがあったように、仲村さんから見るとヒロムはこうだけど、そうではない面もあるよね、という描き方をしてくれれば多層的になる所を、ある登場人物の主観に合わせて物語が歪めて作られてしまい、それぞれの視点の差が意味を成さないというのは、作り込みの不足を感じます。コンセプトが良いシナリオだっただけに、もう一つ二つ先の面白さを描いてほしかった回。
次回――リュウジに迫る新たな女の影。遂に来た、モ・テ・期?!