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『仮面ライダーストロンガー』感想1

◆第1話「おれは電気人間ストロンガー!!」◆ (監督:塚田正煕 脚本:伊上勝
〔東映Youtube〕で配信の始まった『仮面ライダーストロンガー』第1話をなんとなく見てみました。
『X』(討ち死に)・『アマゾン』(討ち死に)の後という事でか、初回から、主人公の相棒として女性の改造人間(電波人間タックル)が登場し、スカートをひらひらさせながら戦うという新機軸。一方、人間の耳の中から虫の足のようなものが覗くと怪人に変身する、というのは怪奇風味で原典『仮面ライダー』らしさを意識した節が見えます。
変身したその怪人が、初回だというのに見れば見るほど笑えるデザインなのですが(^^;
どうして、どうして、お腹に子供つけているのだ奇械人ガンガル……!
答:カンガルーだから
1話通して、画面に映る度にお腹の子カンガルーが気になって仕方ないという、恐るべき映像の罠。
ガンガルはともかくとして、砂浜を走るホバークラフトを追いかけるバイク、というのは、乗り物の特性を活かして迫力のある映像でした。思い切って主人公を通りすがりの謎の風来坊風味にし、背景説明を完全に後回しにした事もあり、バイクアクションなどはインパクトを押し出す気合いの入った演出。
秘密組織ブラックサタンによるシージャックを阻止した城茂と岬ユリコの二人は、姿を消した奇械人ガンガルを追ってとあるホテルに辿り着くが、ユリコが睡眠ガスを浴びてさらわれそうになってしまう。それを阻止した茂はガンガルを追い詰めるも逃げられてしまい、ガンガルの正体に気付いて先回りしたユリコだが、ガンガルにがっつんがっつん殴られてあえなく気絶。
……弱い、弱いぞタックル……!
70年代では、女子供も吊されたりしばかれたりというのは珍しくありませんが、囚われのユリコ、まさかの、逆さ吊り。
そこへ茂が現れて救出すると、両腕をスパークさせて仮面ライダーストロンガーに変身。子カンガルーの頭突き攻撃に苦戦しながらも、ストロンガー○○の秘密的な能力でこれを打ち破り、ブラックサタンの陰謀を防いだ二人は、どこかへ走り去っていくのであった……。
ストロンガー○○の秘密的な表現は一種のお約束なのでしょうが、能力を用いて「敵の攻撃の秘密を見破る」のは良いのですが、「だからといって特に対策を立てるわけでもなく反撃で勝利してしまう」為、ギミックを使用した所でノルマ達成すると後の展開への繋がりは特に考慮されない、というのは今見ると勿体なく感じるところ。
物語の形としてはバディスタイルっぽい体裁なのですが、初回からタックルがピンチ要員すぎて感覚としてはアシスタント的な扱いなのか。
まあ、タックルを改造人間にした事でかえってストロンガーとの差別化を図らないといけなくなってしまった為に、凄い勢いでストロンガーの踏み台にされているからなのですが。……どちらかというとバディというより、噂に聞く縛られ系ニンジャ白影さん(『仮面の忍者赤影』)的な要員なのか。
ところでくしくも丁度『ザ・カゲスター』の配信が始まっているのですが、こちらも東映ヒーローでは割と珍しい男女のバディスタイルで、『ストロンガー』(1975)『カゲスター』(1976)と時期も続いており、何か世間でその手の作品が流行っていたのかなぁ。なお何故か、ブラックサタンとサタン帝国も被り気味。