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『仮面ライダーストロンガー』感想15

◆第21話「鮫ヶ島 海中大決戦!」◆ (監督:折田至 脚本:村山庄三)
鳥羽湾をクルーザーで周遊していた茂は、海女である母親が海中から戻ってこないという少年に助けを求められて海へ潜ると、そこでブラックサタン海底基地の入り口を発見する。
アクアラング装備の茂と戦闘員の戦いはどうやら本当に水中で撮影されており、妙に凝った映像。さすがに奇械人が出てくるとセットになり、変身するストロンガー。
……あれ、次回予告のあおりは?!(笑)
海中であっさりと変身したストロンガーはサメ奇械人と一当たりすると、両者地上へ。
サメ奇械人は全体が白色、頭部が普通にサメモチーフの上で、襟元に赤い口内と牙の意匠が入っており、遠目に見るとサメが大きく口を開いているように見える、というのがなかなかお洒落。その繰り出す攻撃は、サメの頭の形をした右腕による、
「シャーク牙!」 (格好いい市川治ボイスで)
ストロンガーを倒して大幹部の座をいただくと豪語するサメはなかなかの強さを見せ、更に少年が戦闘員に捕まった事に気を取られてしまうストロンガー。
「シャークロケット!」 (格好いい市川治ボイスで)
直撃を受けたストロンガーは海に転落し、この報告に沸き返るブラックサタン本部。
「ははははは、でかしたぞ百目タイタン。ストロンガー殺しの賭けはおまえの勝ちだ」
いつの間にか、共同プロジェクトから賭けレースに。
だが、シャドウが遠隔トランプカメラで茂が生きている映像を映し出す。
「馬鹿者! またしてもしくじりおって。もういい。ストロンガー殺しはシャドウに任せる」
大喜びしたのが恥ずかしかったのは、大首領、とうとう怒る。
「待って下さい。大首領! 第二の手は打ってあります」
「やかましい」
タイタンおじさんが復活してからのブラックサタンは、やり取りがいちいち面白いなぁ……あんな駄目組織が、こんな面白組織に変わるなんて。
改めてストロンガー抹殺を任されたシャドウが首領命令で出撃した頃、藤兵衛とユリ子はフェリーのステマをしていた。
「あー、いい空気、いい気持ちだ」
「そうね。東京−松坂間を、こんな素敵な気分で旅が出来るなんて、最高ね」
「一緒にくれば良かったのになぁ。なーにやってるんだ茂のやつは」
そこに、泳いでやってくる茂(笑)
フェリーに引き上げられ、辿り着いたホテルで治療を受けようとする茂だが、そこへ母親の居場所がわかったと少年が現れ、茂とユリ子は少年の案内で鮫ヶ島へと向かう。例のごとく雑な扱いで置き去りにされた藤兵衛は、ボートに飛び乗ろうとして失敗し、かなり凄い勢いで海ダイブを敢行。
まさか本当に飛び込むとは思いませんでした(笑)
島で待ち受けていたシャドウとストロンガーがまたも一騎打ちを繰り広げ、もっぱら占いと嫌がらせの人と化していたシャドウにもう一度光をキャンペーンなのか。だがそこに、ユリ子と少年を人質に取った百目タイタンが乱入し、不快さを露わにするシャドウ。
「タイタン! 汚い手を使うな」
あ、この人、自分に都合の悪い時だけ美学を発動するタイプだ。
タイタンに捕まり処刑されそうになる茂とユリ子だが、ストロンガーとの勝負にこだわるシャドウによって解放され、脱出しようとするも見事に落とし穴に。
「はははははははははは、城茂、こういう事もあろうかと思い、おまえをつけさせたのだ地獄へ行け!」
タイタンおじさん、一枚上手だった(笑)
海女の母子と共に地下に閉じ込められた茂とユリ子は灯台ごと木っ端微塵にされそうになるが、ストロンガーとタックルの全エネルギー集中パンチという、初めての合体技で脱出に成功。そうとは知らないタイタンおじさんは、灯台の爆発を見て大喜び。
「はははははは! 勝った! ストロンガー殺しは俺の勝ちだ! 出航用意!」
鐘を鳴らす演出もはまり、タイタンおじさんのガッツポーズが凄く可愛い(笑)
だがそこへ響く、例の口笛。
「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ。悪を倒せと俺を呼ぶ。俺は正義の戦士、仮面ライダーストロンガー!」
タックルも個別に高い所でポーズを決め、クライマックスバトルがスタート。変身した百目タイタンに苦戦したストロンガーは、タイタンのファイヤーボール(手榴弾)を受けて倒れてしまう。孤立したタックルは追い詰められ、タイタンに踏みにじられるが、停泊したフェリーの鎖の上を歩いてこっそり船上へ向かうストロンガー。
完全に大逆転の流れから、一度苦戦を挟み、BGMも途切れた事で物凄くテンポが悪くなったのですが、この映像をどうしても取りたかったのでしょうか。
ストロンガーが横から飛び込んだ所で再び軽快なBGMが流れだし、逆にタイタンを追い詰めるストロンガーだったが、そこへ鮫が助っ人に飛び込み、水中戦へ。サメ奇械人の渦巻き地獄に苦しめられるストロンガーは岩を掴んで体当たりでそれを破り、船上に上がった所で待ち受けていたタックルのチョップがサメに炸裂。更に電波投げまで決めた上でストロンガーがトドメの電キックを放って撃破し、祝・タックル、奇械人相手に初めての活躍。
「くそぅ……またしてもやられたか」
「めでたしめでたしだ、ふふふはははははは」
「なにぃ?」
「ストロンガーは、俺が殺す」
「大きな口を叩くな。ストロンガーは俺が殺すのだ」
「出来るかな、おまえに。ふふふはははははは……」
その光景を見て、ひたすら駄目な感じに煽り合う大幹部2人であった……。
最後は助けた海女の母子から名物の伊勢エビを貰い、何故か鳥羽湾を漂流していたらしい藤兵衛が出てきて、つづく。
ナレーション「かくてストロンガーは、強敵、サメ奇械人を倒した。だがその時、シャドウとタイタンは、ストロンガーを倒すべく、新たな決意を固めていた」
低レベルな罵り合いが、明日に向けた希望みたいに綺麗にまとめられた!!
ブラックサタンとサメ奇械人が、鳥羽湾の海底基地でどんな計画を進めていたのかについては一切語られず(ただの常設アジトなのかもしれませんが)、たまたま観光に来ていた茂とユリ子がブラックサタンと遭遇戦をしました、というようなほとんど内容の無いエピソード(^^;
茂の水中戦・藤兵衛の海ダイブ・ストロンガーの鎖渡り、など力の入った映像が目立つのですが、脚本に内容が無かったので映像の方で頑張ったのか、映像が色々やりすぎて話の筋が削られまくったら骨しか残らなかったのか、一体全体なんだったのか。
次回――
「宿敵、城茂を倒すべく、30倍にパワーアップした百目タイタンは……」
どうしてそんな、一つ、二つ、沢山、みたいな大雑把な数字で改造するのだ(笑)