言動と行動の全てが胡散臭い博士・主人公からの好意にだけ鈍感で主人公がヒーロー引退しようと思った絶妙なタイミングで“赤い閃光”に興味を持ち出すヒロイン・職場でヒロインといちゃつくイケメン刑事・コスチュームの制作者であるところの所員A・比較的良識人かと思ったらやっぱりマッドだった所員B…………主人公の周りが困った人ばかりですよ!
その中で比較的まともなのが実父と育ての親なのですが、割とコミカルな部分が多い中で、この育ての親(であり実父を逮捕した刑事)との関係性が、物語全体を引き締めています。
今回はその育ての父とのわだかまりの解消を軸にしながら、調子に乗るヒーロー、反省するヒーロー、真人間に戻ろうとするヒーロー、自分を信じて再起するヒーロー、仲間の大切さを知るヒーロー、と、ヒーロー物の立ち上がりの基礎をまとめて詰め込んで1エピソードにしまったという豪勢な内容。
せっかく胡散臭い博士胡散臭いにガツンと言ってやった養父が、博士の口車に乗せられて結局丸め込まれてしまいストッパーにならなくなってしまいましたが、養父は養父で、メタヒューマンの存在を知る事で過去の主人公の証言を信じ、主人公父の無罪を認めた事に対して処理できない引け目を負っており、それが主人公の背中を押す事で、「俺たちで無実を晴らそう」という新たな絆になる、という着地は良かったです。
死亡フラグ立てまくりだったので、第2話でリタイアして、主人公のヒーローとしてのモチベーションになる、という展開でなかったのもホッとしました(^^;
その展開自体はあってもいいのですけど、序盤でリタイアさせるには惜しいキャラだと思っていたので、生存してくれて何より。
……まあ、メインキャラの中では、いつ死んでもおかしくないキャラTOPではあるのですけど(^^;
第1話のオチがよくわからなかった博士は、今回のオチを見ると、未来が見える、或いは、粒子加速器の事故の時に未来の新聞記事を手に入れた? という事なのか。この調子で毎回、怪しい博士が怪しさを増すオチになるのか。
博士は思わせぶりに引っ張るのではなく、この人は露骨に怪しい人ですが皆騙されてます、というのを隠さない演出が面白い(笑)