はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『FLASH』第1話感想

ちょっと気になっていた、アメリカのヒーロー物TVドラマが地上波でやるというので、録画して視聴。
主人公バリーが少年時代に軽くいじめられっ子でお母さん大好きでそのお母さんが何者かに殺害されて……というベタもベタな導入で軽く不安を感じたのですが、そこから、テンポ良いキャラクターの見せ方が巧みで、ぐっと面白く。
ヒロインが主人公と非常に親しげなのに、粒子加速器の説明に早口になる主人公に「恋人を作った方がいい」とか言うのでどういう関係なのかと思ったら、家族を失った主人公を育ててくれた家の娘で、元々幼なじみの上で完全に姉弟感覚になっており、主人公懸命のアピールを笑顔で完全スルーで、超酷い(笑)
おまけに主人公が9ヶ月の昏睡から目覚めたらイケメン刑事と付き合っていて、滅茶苦茶酷い(笑)
粒子加速器の実験中に起こった事故で発生した謎の落雷に打たれて昏睡状態だったバリーは、目が覚めると、時速400kmを遙かに超える超高速で走れる力と、人間の常識を越えた脅威的な肉体回復力を身につけていた。だが、事故の影響で誕生した超人は、バリー1人では無かったのである……。
と、能力:凄く早く動けるのヒーロー誕生までが、第1話。
14年前の母親の死に超常的な力を持った存在が関わっていたと考えるバリーは、自分が身につけた力で悪の超人を捕まえようとするが、実験事故を起こした事で社会的名声や信望を失った博士に、君の体が心配だ、と止められる。バリーの細胞に秘められた回復能力を研究すれば医療などの分野で大きな進歩が見込めるから命がけのヒーローごっこなどもっての他だ、と正論ぶって主張する博士ですが、それ全て、あなたの名誉回復手段ではないのか?!(笑)
その後、考えを改めて(と主張して)バリーに協力する事になる博士ですが、存在が超怪しい。
「だが止められるのは、君しかいないんだ。君になら、必ず、出来る、バリー。走れ! いいか、走るんだ!!」
は格好良かったですが。
そんな博士は、吹き替えが宮本充なのが最高です。
バリーは超高速逆回転で竜巻強盗を打ち破り、ヒーローとして悪を倒す(人を救う)事で、かつての無力だった自分を一歩ずつ乗り越えていく。
「……今ようやく、人生を生きてる気がするんだ。正直、母さんが死んでから前に進めなかった。色々な事を諦めてきた。今は違う。僕を支えてくれる、仲間もできた。前に進んでる」
トラウマの克服と家族の再生、というのをストレートに押し出してくるのは、あくまで個人的なイメージですが、アメリカのヒーローぽいなー、と思う所。そういう軸の固さが物語の強度に繋がっており、バリーを接点に重なり合う二つの家族のドラマとヒーロー誕生がしっかり組み合わさって、面白かったです。
別ヒーロー(アロー)の唐突な登場と知人扱いには戸惑いましたが、元々『アロー』の好評を受けて、クロスオーバー前提の作品だそうなので、これは致し方ない所か。
次回以降も楽しみです。