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『重甲ビーファイター』感想3

◆第3話「出た 昆虫メカ!!」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:宮下隼一)
あのひょろい奴(拓也)が一緒にトレーニングしないのはチームとしてどうかと思うぜ! と、研究所のジムでマッスルをアピールする大作と麗。そういえばビーファイターは、戦隊との差別化としてアーマーらしさを強調する為か割とムキムキ体型で、そのため名乗りのポーズなどがボディビルを彷彿とさせる所があるのですが、やはり筋肉は、種の壁を越えて意思疎通を成立させるのか。
HAHAHAHAHA、大胸筋に、ストレッチパワーが溜まってきただろう!
一方その頃、
「答えよ! ジャマールとは」
「光を闇に変え」
「善を悪に変え」
「全宇宙、全次元を憎しみと争いに黒く染め上げ、我らが植民地として支配下に置く。アハハハ、それこそが」
「「「「それこそが、ジャマール、ジャマール、ジャマール!!」」」
「ジャマールの大いなる前進を邪魔するビーファイターを、抹殺せよ!」
ガオーム様は、そこはかとなく小粋な駄洒落を交えながら、前線基地を奪い返された腹いせに標的をビーファイターへと定めていた。
団長シュバルツと共に戦闘メカ軍団からハンマコングが出撃してビーファイターにデスマッチを挑み、それをモニターしながら、シュバルツは意志を持ち自ら肉体を作り出したコンピューターウィルスであり執拗な性格、と呑気に設定を解説する残りの幹部2人。この設定が今回のエピソードで活用されるのかと思ったら全くそんな事は無く、強引かつ面白み皆無でここにねじ込んだ理由はさっぱり不明(^^; もしかして、3話ぐらい後で早速リタイアするのかシュバルツ。
人質を救出するもビーファイター3人がビルの崩落に飲み込まれた所でAパートが終了したと思ったら、Bパート明けた途端に何の溜めもなく無事に登場し、いきなりのガオームゾーン発動で、物語の緩急ゼロ。
作風がガラリと変わると演出陣の思い切りが良くなって息を吹き返す事はままあるのですが、三ツ村監督が前作の低調ままでさっぱり冴えません(^^;
今回に関してはまだ、脚本も演出もガオームゾーンをどこで入れればいいか、というのを悩んでいる感じが強いですが。
ガオームゾーンで追い詰められた3人は、「敵に学び反撃せよ」という老師の遠隔アドバイスを聞くと、敵をスキャンして弱点を発見。…………ん? 「敵に学べ」というのはてっきり、敵の戦術を逆に利用しろ、とかそういう事かと思ったのですが、スキャン機能の使用と弱点攻撃などという、そこまで初歩的な話なのか。
そもそも戦闘に赴く前に、老師に「ゆけ、戦士達よ。学べ、そして戦え」という台詞があり、今回冒頭でやたらめったらに「ニューフェイス」(1995年には特に違和感の無い言葉だったのでしょーか)を繰り返していたので、拓也達は戦闘経験の無いずぶの素人であるから基本から積み重ねなくてはならない、という事だったのかもしれませんが、第1−2話で、素手格闘とか潜入作戦とか時限爆弾の操作とかしていたので、説得力皆無(^^;
説明書は事前によく読みましょうレベルの展開になってしまいました。
金槌怪人の弱点を把握した3人は、更に老師の言葉に従って「昆虫の特性に学び」、腕をバタバタすると謎の高周波が発生。群れの特性を活かすというチームワークに目覚めるのであった、
冒頭の「筋肉をつけようとしない奴は仲間とはいえねーぜ」から、「いや、筋肉が無くても僕たちはわかりあえる筈だ!」と繋げてビーファイターがチームとしてまとまるという意図だったのでしょうが、唐突な虫アーマーの新機能はまだともかく、
昆虫の特性→昆虫がブンブン飛ぶと謎の高周波が出る→群れの特性→3人でブンブンやれば凄い高周波が出る
という→部分の連想(3人の発想と心情)がさっぱり伝わってこない為、凄く置き去りにされました(^^;
これだったら、「拓也、おまえも結構筋肉ついてるじゃねーか!(さむずあっぷ)」「ふっ、実はプロティンマニアなのさ!(さむずあっぷ)」「グッド! 私も毎朝飲んでるわ!(さむずあっぷ)」で意気投合してくれた方が納得度が高かった気がします(待て)
後はお馴染みのスティンガーウェポン連打ですが、「ビートルブレイク!」の気合いが少し増したような(笑)
「よくも〜」「シュバルツ!」「大丈夫か」
金槌が吹っ飛んで要塞に逃げ帰ってきたシュバルツに幹部青と赤が駆け寄り、意外と仲良しな3人。
そんな仲良しトリオはさておき、面倒くさくなったガオーム様は、ビーファイターごと地上を燃やしてしまえとジャマール要塞から空戦部隊を投入し、阿鼻叫喚の大破壊の中で瓦礫に沈むビーファイター……と思ったら、またも自力で脱出(笑) そこに昆虫メカ完成の報が入り、一回基地に帰るのが凄く間抜け(^^; 地上に顔を出した重甲基地から3機のビートマシンが出撃した所でナレーションが入り、まさかのつづく。
ビートマシンは予告やサブタイトルで煽っておきながら出撃シーンだけで終わってしまい、物凄い肩すかしというかなり冴えない第3話。Bパート間もなくガオームゾーンが発動する構成からいっても、これ本当はビートマシンの活躍で締める筈だったのが、諸般の都合で水増しして強引に第4話につづく事にしたのではないかという疑念が募ります(^^;
次回――今度こそ昆虫メカ活躍……したらいいなできたらいいなあんなゆめこんなゆめいっぱいあるけど。