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『FLASH』第6話感想

「これはインタビューじゃない」
「いいでしょ、情報を頂戴。趣味や嫌いな物、好きな色は? あ、いえ、最後のは取り消す。間違いなく赤ね」
「話を聞くんだ」
「聞こえてるけど聞きたい事を選んでるだけ」
……アイリスはあれだ、“バリーにだけ鈍い”のではなく、知りたい情報以外は無意識にカットしているんだ(笑)
まあ、FLASHの中身から出るバリーの波動を無意識に感じ取って自然とマウントを取っているのかもしれませんが。
そんな困った系ヒロインのモノローグによる「FLASH」名付け編なのですが、毎度OPナレーションの最後に「僕はフラッシュだ」と言ってしまっていたので、だいぶ台無し(^^;
恐らく地上波放映の都合で付け足したのでしょうが、お陰で、これまでフラッシュにヒーロー名が存在せず、今回のサブタイトルが「その名はフラッシュ」(原題「The Flash is Born」)である事の意味が無くなってしまっています。
ヒーローの名付けを引っ張り、ヒーローとしてのステップアップと前回こじれたバリーとアイリスの仲直りに絡めてシーズン1の折り返しに持ってくるというのは狙った構成でしょうから、かなり勿体ない。
(※追記:と思っていたのですが、原語でも冒頭ナレーションを「I am THE FLASH.」で締めているという事で、考えすぎだったようです! よくよく思い起こすと第1話ラストで新聞の見出しの形で示していたので、わかっているけど敢えてオリジンを描く、という演出な模様)
ところで、日本語だと「“赤い閃光”は絶対嫌だ」と言うバリーが「フラッシュならOK」になるのですが、赤い閃光ってRed Flashではないのか……翻訳の都合で、英語だともっと別の言い回しだったのかしら。
街に、鋼鉄の体を持つメタヒューマンのATM強盗が出現。その正体はバリーのかつての同級生にして、バリーをいじめていた乱暴者だった。二度までも鋼鉄男に叩きのめされるバリーだが、さらわれたアイリスを救うべく、負け犬だった自分を乗り越える為に三度立ち向かう――。
今回の犯人は粗暴犯で、超人犯罪の真相に迫る過程よりも、かつてのいじめっ子をバリーが乗り越えていき、その過程で周囲との友情がまた深まっていくのが主眼。バリーが格闘の訓練をしたり、一方的に僻んでいたけどイケメン刑事が思ったより気さくな奴だったりで、堅実でぬかりのない進行。
特に、ここまで“アイリスの彼氏”=“バリーにとっての潜在的障害”であり、気取ったイケメンというだけの扱いだったエディが、出来ればバリーと友達になりたいアプローチをしてきたり、チビでデブでスクールカーストが低かったというジュニア時代の苦い思い出を語ったり、とぐっと距離が縮まったのは良かったです。
遠回しに、アイリスの為にもバリーと友情を結びたいアピールしてくるエディの意外と不器用ないい人ぶりも巧く、こうなると、今作の警察関係者は初期状態で死亡フラグが1本以上立っているので、エディも死んで欲しくないなぁとなる辺りも、あざとい(笑)
引き続きジェラシーの対象ではあるものの(エディから、「アイリスと仲が良くて最初は嫉妬していた」と聞かされ、初めてバリーがエディに親近感を覚える、というのも巧い)、科学者バカ以外のお友達というのもスパイスになっており、良い立ち位置です。
科学者バカの人達は相変わらずで、「どんな物質でも、十分な速度で衝突すれば、損傷する筈だ」と、鋼鉄男にダメージを与える為の速度を嬉々として計算する際のやり取りは、今作の大きな魅力。
比較的、駄目男耐性の高いケイトリンから、バリーの姿で会えないからってコスチューム着てアイリスに会いに行くのはちょっと「気持ち悪い」と、一発いいパンチもらいましたが!
バリーは、養父の教え、イケメンのアドバイス、科学者バカ達の計算、そしてバリー自身の勇気を結集した、8.6kmマッハパンチで鋼鉄男を打倒。
人間関係に臆病な面のあったバリーが、身近な人々をの支えを力とし、愛する人を救う為に必殺パンチを放って過去の壁を一つ乗り越える、という見事なヒーロー構造になっており、この地味だけどしっかりした組み立ても、今作の素敵な所。
超人墓場に閉じ込めた鋼鉄男にわざわざ素顔をさらし、「ざまーみろこのクズ野郎!」とうさを晴らす所は、大人の階段を高速スキップで駆け上りすぎた気はしましたが!(笑)
イジメ、良くない。
一方ジョーが、視聴者の多くが疑いの目を向ける、ストーカー博士と14年前の事件について追及するというのも、ぬかりなし。博士の過去を調べ、事件には無関係と結論づけるジョーだが、そこに“謎の黄色い閃光”が瞬くと、全ての証拠品を回収した上で、これ以上事件について嗅ぎ回るな、とジョーを脅迫して姿を消す。
果たしてこれは、毎度お馴染みスーパーどん引きタイムなのか?! それとも? と、実によく出来ています。面白い。