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『MOVIE大戦 MEGA MAX』感想1

◆『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX』◆
(監督:坂本浩一 脚本:中島かずき小林靖子
タイトル長い。
バンダイチャンネルで通常版を視聴。時間的にはTVシリーズ約4本分にあたり、感想も長くなったので、2回に分割(^^; 今回は、第1部にあたる『仮面ライダーオーズ』編(脚本:小林靖子)感想です。以下、物語内容に全面的に触れるのでご了承下さい。また、本文中で「本編」と書いてある場合、基本的に各ライダーの「TVシリーズ本編」を指します。



ある日、地球に次々と落下する隕石。
間近に隕石が落下してくる中、大宇宙明日のパンツ教の旗印である派手なトランクスを棒の先にぶら下げながら荒野を歩くフード姿の映司の、地球最後の男感が物凄い(笑)
一方、日本の太平洋沿岸に落下した隕石の影響で時空に謎の裂け目が発生していた……でタイトル。
タイトルの後いきなり、ところ変わって世界各国で戦う栄光の7人ライダー達の図に、これはなんの映画だったかと少々困惑したのですが、考えてみれば『フォーゼ』のTV本編が、過去に様々な「仮面ライダー」が存在したかもしれない(都市伝説に語られている)世界なので、まあ納得。
(この辺り、主義によって色々あるでしょうが、私個人としては《平成ライダー》個々の作品世界はあくまで独立していて、劇場版その他のスペシャルな都合により、世界の境界線が歪んで部分的に重なり合う時がある、というようなイメージです。『フォーゼ』世界の過去「仮面ライダー」も、あくまで『フォーゼ』世界の過去「仮面ライダー」、という解釈)
ライダー達は落下した隕石に近づこうとするゾディアーツ忍者、クズヤミー、マスカレードドーパント達を阻止しようと戦い、まずは7人ライダーの派手な戦闘から。しかし奮戦空しく、隕石に付着していた〔ソル〕と呼ばれるものが、財団Xの手に渡ってしまう。そしてこのミッションを指揮する財団Xのカンナギは、更にアストロスイッチとコアメダルの力を手に入れようとしていた……。
カンナギの上司の女性が見覚えあるなぁ……と思ったら、マジマザーでした。予想通りに足下をすくわれるだけの役で、これといって見せ場は無いのですが(^^;
その頃、太平洋沿岸に発生した時空の裂け目から、銛を構えた謎の存在が飛び出してくる。
「どうやら……時間移動は成功したようだな」
正直、この台詞を聞いた時に、それだと何でもありになりすぎて、えーーーーー?!と思いました(笑)
「おまえ何者だ?! 止まらなければ撃つぞ!」
「好きにしろ。ただし命乞いだけはするな? 時間の無駄だ」
それをすぐに、決め台詞っぽいフレーズに繋げてきたのは巧い。
銛の一撃で調査班は全滅し、水棲系オーズぽい何かは、青いジャンパーを着た青年の姿に。
「ふん、こんな雑魚では楽しむ暇もないな」
その足を止める、ディスプレイ越しの困ったおじさん。
「Happy Birthday! Dare……なんと呼べばいいのかな?」
「――仮面ライダー
劇中で固有ライダー名を名乗ってくれないので感想的に凄く困るのですが、この後、ベルトにはまった3枚のコアメダルがサメ・クジラ・オオカミウオと判明するので、便宜上、仮面ライダーサクオという事で。……どこかの誰かの親戚みたいになりましたが、あまり気にしない方向でお願いします。
この事件を受け、鴻上会長に呼び出しを受けた後藤慎太郎(現在、刑事に復帰)は、鴻上が新たなコアメダルを作り出そうとしていた事を知らされる。
元々コアメダルは、800年前の錬金術師達が作ったという設定なので、鴻上ファウンデーションが消えたメダルに代わり独自にコアメダルを作ろうとしている、というのは納得のいく設定。
「純粋に欲望のパワーだけを利用するんだ。意志を持った怪物が生まれないように。……と思ったんだが……どうやら失敗した事が、今朝判明した」
会長ーーーーーーーー。
「未来の、仮面ライダー?」
仮面ライダーサクオ、それは、40年後の世界から、戦いを求めてやってきた仮面ライダー
現在、財団の研究協力員として世界中を旅しながら、アンク復活の道を探している映司を空港に迎えに行く比奈は、同道する里中から、サクオが他の仮面ライダーを狙っている事を聞かされる。ところで私、本編で比奈と里中が会話していた記憶が無いのですが、少なくともTV本編の合計時間よりも、沢山喋っている気がします。
本編EDで旅の空だった映司は鴻上ファウンデーションに協力している事がわかり、コアメダルに関する情報が欲しい者同士、主人公と困ったおじさんが持ちつ持たれつの関係を結んでいる、というのは『オーズ』らしい所。
「ライダーが、ライダーを狙うなんて」
空港へ急ぐ2人だが、その前にサクオが生み出したクズヤミー軍団が立ちはだかり、しばらく里中無双の時間。TV本編より本気を出しております。だが衆寡敵せず、比奈にもクズヤミーの魔手が迫るその時、妙に目の据わった映司が現れる……て、映司が、ヒーロー登場できるように!
ところが映司はサクオの奇襲を受けて思いっきり吹き飛び、あっさり気絶。再び危機に陥る比奈と里中だが、そこへ最初から最後まで脳汁出まくりでお馴染みの、あの男がやってくる。
「戦うドクター伊達明。世界の果てより只今帰国」
髭を剃ってスッキリした伊達さんはプロトバースに変身し、さっそく、ヒーローポジションを上書きされてしまう映司(笑)
しかし、基本殴る蹴る組み付くしか出来ないシュート仕様のだバースはサクオに大苦戦。だがその時、伊達明の後継者・後藤慎太郎がバイクで登場し、ごバースに変身する!
と、目まぐるしくヒーローポジションとヒロインポジションが入れ替わって皆が譲らないのが、凄く、『オーズ』です(笑)
「おぅ後藤ちゃぁん! 久しぶりぃ!」
「いつも物騒な場所でしか会いませんね!」
復活の師弟コンビだがサクオは圧倒的な強さを見せ、だバース、ベルトを破壊されてざっくりリタイア。続けて、ブレストキャノンを放つもかき消され、ごバース、リタイア。
いよいよ全滅間近のその時、サクオを背後から貫く映司の手。
「やっと隙を見せてくれたなぁ……」
その右手は、なんとアンク。
「あの時真木と一緒に消えたコアメダル。全部おまえの中にある。まさか時間を飛び越えてたとはなぁ」
終末システムが崩壊した時にコアメダルを吸い込んだ次元の亀裂は40年後の世界と繋がり、そこから放出されたコアメダルがサクオに取り込まれていた。アンク声の映司は数枚のコアメダルをサクオから抜き取ると、人間離れした大ジャンプを見せて定位置へ。
「悪いな。こいつが無いと始まらないんだよ。おい映司!」
そしてタカ・トラ・バッタの3枚のメダルを投げた先に立つのは、明日のパンツを旗印にする男、火野映司!
「作戦成功だなアンク!」
見失っていた命が心と体に収まってヒーローになった男が、今度こそ本物のヒーロー登場を見せるという、本編の着地を踏まえた美しい流れで、映司はオーズ:タトバに変身。中身の詰まった、ある意味で真オーズはサクオと拮抗する力を見せ、ここで見せるガタトランとガタゴーターは、長らくクワガタヘッドが無かった為に本編で使えなかったフォームでしょうか。
再びタトバに戻ってメダル剣と銛を交えると、何故か、オーズの肩をさすさすしてくるサクオ。
「邪魔をするなぁぁぁぁぁ!!」
突然絶叫したサクオは、人間の姿に戻ると一時逃走。映司に化けていたアンクは見慣れた鳥頭の姿に戻り、比奈ちゃんに飛びつかれて動揺。映司に再会した時より、アンクに再会した時の方が比奈ちゃんのリアクション大きいのが地味にポイント高いです(いやまあ、アンクと再会できる可能性の方が低いから、というのはさておき)。
3人はひとまずクスクシエに腰を落ち着け、映司によると、空港に着いたらアンクがいきなり待ち受けていたとの事。詳しい説明は一切しないアンクと、戦闘現場にパンツの旗を置き忘れてきたのに気付いた映司が、アイスとパンツとどちらが大事かで掴み合い、というか、久々の再会を喜んでじゃれ合い、仮にもレストランのカウンターで「パンツ」「パンツ」連呼する2人、比奈ちゃんに耳をちぎられそうになる。
今作、基本的に物語の9割ぐらい殺し合いしている印象なのですが、こういった緩急の“緩”のシーンがしっかり入っている上でテンポもいいので、見ていてダレないのが良い所。
「彼、本当はあんな事したくないんじゃないかな……今はコアメダルを大量に抱えてるから、暴走してるだけで。あの時、何か言いたそうな感じがしたんだ」
サクオからのボディタッチに対話の余地を感じ取る映司だったが、クスクシエをクズヤミー軍団が襲撃。店内での激しい生身バトルが展開し、もうこの内装もお役御免という事なのか、やりすぎなぐらい派手に破壊(笑)
クズヤミー軍団を蹴散らし、外に飛び出した映司とアンクの前に再び姿を見せる青ジャンパー。
「今度はライダー同士、楽しく戦いたいなぁ。変・身!」
『サメ! クジラ! オオカミウオ!』
一種だけメジャー感が薄い気がするのですが、ウツボとかでは駄目だったのでしょうか、会長(ウナギと被るから?)。
「やっぱり彼は……」
武器を構えるサクオに対し、生身で向かっていく映司。
「君、メダルの暴走を止めたいんだろ」
「あぁ?」
「こんな戦い、本当はしたくない。そうでしょ?」
「また馬鹿が!」
「なにを言ってる」
「君は暴走してるだけだ。メダルの力に飲み込まれるな。手を貸すから!」
「つまらん。変身しろぉ!」
伸ばした手は振り払われ、間一髪アンクが助けるも、もろともに吹き飛ばされる映司。
「馬鹿が!! あいつは無理だ!」
「出来る……! 前におまえや、比奈ちゃんが止めてくれたみたいに!」
本編を上書きする勢いで、自分のヒロイン力を試そうとする映司。
「俺達の時とは違う……あんなの名前も知らない奴だろ、ほっとけ!」
「知ってるよ! ――仮面ライダーだろ! 折角ライダー同士なら、俺はその手を掴みたいっ」
この辺り、かつてライダーバトルというムーブメントを生んでしまった事に対して小林靖子が思う所があるのかなぁ、とは本編時点から微妙に感じる所(まあ小林靖子自身は、既に大元の白倉プロデューサーと『電王』である程度の精算をしているとはいえますが)。
同時に、『オーズ』自体は本編では「仮面ライダー」という言葉の意味付けは放り投げていた作品ですが、『W』〜『オーズ』という流れが、広い枠組みでの「仮面ライダー」という言葉の再定義付けを意識していたのが窺えます。
その為には、未来から来た何者かは、固有ライダー名ではなく、「仮面ライダー」でなくてはならなかったのでしょう(設定上は存在しているのでしょうが、劇中では名乗らない)。
平成ライダー》シリーズは、その抱える振り幅が長所である一方で、恐らく「仮面ライダーとは何か?」というシンプルな問いへの回答を見失いつつあって(それが必要なのかどうかはまた別の話として)、それを模索し、シリーズとしての振り幅を維持した上で、それらを統合可能な上位概念を言葉にしようとしていたのがこの時機だったのかなぁと。
作品としては『ディケイド』という明確な区切りはありますが、いわゆる《平成ライダー》第2期(少なくとも立ち上がり初期)の精神的区分はその、仮面ライダーというジャンルヒーローの再定義”にあるのだろうな、と思えます。
そう考えると、『オーズ』本編の抱えていた《平成ライダー》初期作品(『クウガ』〜『剣』まで)のリビルド要素というのは、初期《平成ライダー》を分解再構築する事で、そこから「仮面ライダー」を抽出しようとしていたのだと思われ、非常に納得。
この映画全体としては、『W』『フォーゼ』に関わっている、塚田プロデューサーと坂本監督の意識が強い所なのかもですが。
アンクを振り払って再び生身で突撃する映司は火薬ダッシュを見せるも敢えなく吹き飛ばされ……えー……思い切り頭から落下しているのですが、大丈夫か(^^;
だがトドメを刺される寸前、サクオ本体の人格が暴走を制止し、変身を解除。
映司達は青ジャン青年の事情を聞く事になり、本編終了後の劇場版でも、上半身裸で傷の手当てを受ける事になる映司。これはもはや必然であり、限られた時間の中に、次々と『オーズ』のエッセンスが詰め込まれてきて素晴らしい(笑)
未来から来た青ジャンパーの青年の名は、湊ミハル。40年後の世界で怪物と戦う、水の力で変身するライダー…………になるはずだった男。
「出来なかった…………。俺…………水、苦手で」
高笑いするアンクに炸裂する映司と比奈のツッコミ(物理)。
「そんな時に、助けてくれた人が居たんだ」
「我が鴻上ファウンデーションの誇る、メダルシステムの、ライダーだ。これで君も、仮面ライダーとなる。Happy Birthday」
かくしてメダルのライダーとなったミハルだが、怪物との戦いには苦戦が続く。そんな時、身につけたメダルシステムの影響なのか、次元の亀裂から飛び出してきた大量のコアメダルを取り込んでしまったミハルは、それによって意志を得た未来のコアメダルに体を乗っ取られ、戦いだけを求めるバトルジャンキー体質になってしまう。
「鴻上さん……未来でまで」
概ね鴻上会長が悪いという飛び道具ですが、あまりにブレない為、映司達が怒るのを通り越して引いているのが凄い(笑)
その夜、アンクからメダルを奪おうとするサクオ人格だが、それは性格の悪いアンクの罠だった。逆にコアメダルを何枚か抜き取るアンクだったが、それが却って良くなかったのか、ミハルの体を捨て、独立した存在へと成長してしまうサクオ。サクオは衝撃波を放って姿を消し、別の時代へ移動する為に再び次元の亀裂へ向かっていると鴻上会長から連絡が入る。
「恐ろしいまでの、戦いへの欲望だよ!」
さすがの映司も、いい加減、こいつ殴ってもいいかな、みたいな顔になっている気がします(笑)
子飼いのバース組が戦闘不能で弱気を見せる鴻上会長だったが、映司はサクオを止めると宣言。
「大丈夫。不安な事は一つだけ。……明日のパンツがな〜い」
そんな映司に、さすがに少々恥ずかしそうに、買ってきた大量のパンツを渡す比奈(笑) 比奈ちゃん、成人男性の半裸とか一切気にしないので若干心配していたのですが、そこは恥じらいセンサーが発動するのか。なお余りは全部、お兄ちゃん(出番無し)に回されます!
「ありがとう比奈ちゃん! 絶対勝てるって気がしてきたよ。行こうアンク!」
パンツは信仰、パンツは力。
「どうして?! なんでそんなに強くいられるの? 俺にはとても……」
パンツ片手に無謀な戦いへ挑む映司のあまりのキチガイぶりにおののくミハルに、映司はそのパンツを渡す。
「俺のお爺ちゃんの遺言で、男はいつ死ぬかわからないから、パンツはいつも一張羅はいとけって」
「俺にそんな覚悟があれば……」
「そうじゃなくて。肝心なのは、明日の、ってとこ。これは今日ちゃんと生きて、明日へ行く為の覚悟なんだ。ミハルくんは、その明日を守ってくれる仮面ライダーだろ。大丈夫。君がくじけた今日は、俺達が守るから」
仮面ライダー――それは、みんなの今日を、その繋がっていく明日を守るもの。
大事なのはちゃんと生きる事、という本編の大きなテーマを踏まえつつ、本編ではあれだけややこしかった映司が、きちっとヒーローをしているという、『仮面ライダーオーズ』の完成形として、実にお見事。ここは凄く好きなシーンと台詞。
「さっそくお出迎えか……映司、気ぃ抜くなよ」
「ああ。この感じ、なんか久しぶりかもな!」
明日のパンツをミハルに渡した映司とアンクはサクオの元へと向かい、立ちはだかるクズヤミー軍団と生身バトル。
「ところでさ、おまえがどうやって戻ってきたか、まだ聞けてないんだけど」
「気にするなと言った筈だ」
「じゃあこれだけ。一緒に戦うのって、もしかしてこれが最後?」
「そうしたくなかったら、きっちり生き残れ!」
「わかった。おまえもな!」
「……ハッ」
映司はオーズに変身するもシャウタ・タコ足連打を弾かれて苦戦するが、そこへ全治3週間の筈の伊達と後藤が水上バイクで参戦し、里中も援護に登場。プロトバースは完全破壊も通常バースは修理すれば直るという事で、禁断の里中バースの布石かと思ったのですが、さすがに自制心が働いた模様です。
……いやむしろ、里中くんにバース着せても何も面白くないよ! という坂本監督の煩悩が良い方向へ働いたと考えるべきか。
それはそれとして水上バイクを乗り回す事に何の意味があるのかと思ったら、これは前振り。
後藤と伊達が次々とリタイアしたその時、もう一台の水上バイクが戦場に駆けつける。それを操るのは、一度は絶望に飲み込まれた筈の、湊ミハル!
「オーズ! 俺が守る今日が、みんなの明日になるってわかった! 怖いなんて言ってられない……仮面ライダーを動かす力、俺に足りなかったのは、勇気だ! 変――身!」
そう、パンツは、時空をも越える、勇気へのパスポート。
本編最初の感想で「……感想でこんなにパンツと沢山書いたのは初めてで、パンツがゲシュタルト崩壊しそうです。」と書いたので、今回ちょっとわざとやっています。すみません。
ミハルは水のライダーベルトにより、なんかつるっとした仮面ライダーに変身し、水上バイクアクションはくるくる回ってかなり凄い(これ優先のデザインか)。今作の構造的にミハルライダーも固有名詞を名乗ってくれなくて困るのですが、とりあえず、仮面ライダーM(水)で。
Mは水上バイクでサクオを轢く事でヒーローとしての通過儀礼を乗り越え、覚醒。オーズは待ってましたのタジャドルを発動し、水と火、二つの力の連続攻撃でサクオを葬り去る。
「オーズ、ありがとう! みんなの明日、絶対守る!」
水上バイクによる大ジャンプでミハルは未来へと帰っていき、鴻上組は一足先に帰還し、そして――満足げな表情で姿を消すアンク。
「映司くん、アンクが居ない。アンク?! アンク?」
アンクを探す比奈に向けて映司が取り出したのは、ポケットの中でずっと割れたままだったアンクのメダル。
「きっと……アンクも未来から来たんだ」
消えていく次元の裂け目に吸い込まれていく、紅い輝き。
「つまりさ……俺達が頑張れば未来、いつかの明日にこのメダルが元に戻って、アンクにまた会えるって事」
「いつかの、明日…………。そっか……そうだね」
アンクを見送るように空を見上げる映司と比奈。このままスタッフロールが流れそうな勢いだったがしかし、突然、背後からの不意打ちを受け、財団Xのカンナギにサクオメダルを奪われてしまう。
「未来のコアメダル……これが欲しかったんだ」
果たしてカンナギは、未来のコアメダルを何に使おうというのか?! 映司の戦いは、第3部に続く!
最初に時間移動発言が出た時はぎょっとしたのですが、鴻上会長、アンク、ミハル、とパズルのピースが綺麗に収まっていき、最終的に今(現実)は簡単に変わらないけれど、一歩ずつしっかり生きていけば、それがいつかの未来(希望)に繋がっていくという着地は、物凄く小林靖子節。
本編最終盤で拾いきれなかった「明日のパンツ」のテーマも完全に繋げてきて、大満足の『仮面ライダーオーズ』後日談となりました。バースコンビは若干の踏み台感がありましたが、比奈ちゃんの出番多めだったのも良かったです。
あと個人的には、『仮面ライダー電王』と『烈車戦隊トッキュウジャー』の間にこの劇場版がぴたっと収まって、凄い納得感。
今日の先に明日があるから、昨日の自分に胸を張れるように今日を生きよう――そうやって生きていけるのが、どこにでも居る、誰にだってなれる、ヒーローなんだ、というテーマで繋げていける作品群だと思うのですが(無論、『未来戦隊タイムレンジャー』含む)そういう観点で見た時、TV本編の火野映司には昨日の自分に胸を張れない部分があって、それが1年間の戦いを通して、いつかの明日に向けて歩いていけるようになる物語なのだな、と改めて。
えー……早く『ゴーバス』後半も見よう、私(反省)。
そんなわけで、感想は、後半戦に続きます。