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『重甲ビーファイター』感想43(最終回)

◆第52話「集結!!3大英雄(ヒーロー)」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:小林靖子
ジャマールとの激闘を終え、温泉で疲れを癒やすビーファイターに突然届く、挑戦状。本編最終回後のヒーローSPコラボで雰囲気を変えようという事だったのか、タオルが落ちて尻を出す拓也と大作など緩い感じで展開しますが、指定された場所で待ち受けていたガンマンスタイルの2人組と闘う事に。
ポンチョを外した2人組の正体は、前作『ブルースワット』のヒーロー、ショウとサラで、どうやらサラはゴールドプラチナムの「余計な女は地球に帰還びーーーーーむ」は受けていなかったようですが、スワットスーツでビーファイターと互角に戦ってしまう2人は、既に金色父さんによる改造手術済みなのか。
両者の戦いは割って入ったスワット3――シグによって止められ、シグはかつての仲間に、2人が地球を離れて様々な次元の悪と戦っている間に地球を守っていたビーファイターについて紹介。
先輩風を吹かせて名乗るショウだが……
ブルースワット? 知らねぇな」
「知らねぇだと?!」
「知らないのも無理はありません」
とまたまたシグが間に入り、ブルースワットの秘密の戦いを、聞いた記憶の無いアイドルソング風挿入歌をバックに紹介。
1年違いで地球を守って戦っていたヒーロー達の関係性、というヒーローコラボにおける難題を、ショウとサラは地球を離れて戦っていたからビーファイターを知らない、ブルースワットvsスペースマフィアの戦いは誰も知らない知られちゃいけない、と作品の設定を活かして非常に巧く処理しているのですが、ショウが自分たちの基本事項を忘れているというのは、メタ的に乾いた笑いが浮かんで困ります。
そして見城守はジャーナリストとしての夢破れ、ハムスターと一緒に田舎に帰ったのです。
扇澤ワールドだからね!
メットを取ったシグが髭を生やしているのは別の仕事の事情かと思われますが、「気がついたらこうなっていた」と、宇宙人シグではなく、地球人広瀬となっている変化を取り込んでおり、これも細かく秀逸。……まあ改めて、人体乗っ取り問題を笑い話で片付けていいのか激しく疑問は湧きますが(^^;
後日談で設定を活かす度に本編の問題点が改めて浮上する、この恐るべき『ブルースワット』クオリティ。
ちなみにシグは髭面でも相変わらず格好いいのですが、この数年の《メタルヒーロー》シリーズのメインキャラだと、シンプルな二枚目度ではシグ(土門廣)と隼人(影丸茂樹)が双璧だなぁと。
両者が素性を知った所で、挑戦状の送り主が、「招待状」と勘違いした元次元商人のカブトと判明。別の次元でショウとも面識のあったカブトが、ある目的の為にヒーロー達に声をかけていたのだった。
「黙って俺についてきてぇな」
両ヒーローチームが連れて行かれたのは、復旧半ばで閉園中の遊園地。ジャマール侵攻の傷跡は未だ深く、遊び場を失った子供達を励ます為に本物のヒーローショーをやってほしいと求めるカブト。
本編で繰り返されてきた市街地破壊描写を拾いつつ、地球の再生を目指す前回のラストも含めてこの辺りの背景には、前年の阪神・淡路大震災への意識があったのかもしれません。
既に根回し済みだった向井博士が現れ、遊園地に潜り込んでいた少年にイベントを約束するビーファイターだが、そこへ連続女性行方不明事件の通報がもたらされる。1年に渡る死闘を終えて、どうも気が抜け気味の拓也達は油断したまま調査に向かうが、少年の姉が誘拐されている現場を目撃。
慌てて黒服の男2人を追うが、なんとその正体はどこかで見たような金と銀のサイボーグ! そして、懐かしの風圧演出ともに、ブラックホールに飲み込まれて消滅した筈のQが姿を現す!
ブルースワット! 貴様等に潰された我が組織、我が野望、今一度、この手に掴まんが為、闇より甦ったぁ!」
Qの元に集う、サイボーグ、エイリアン、ジャマール怪人の、混成再生部隊。
「今度は貴様等が、地獄へ落ちよ!」
気勢を上げるQだがその時、風を切り肩当てに突き刺さるJPカード!
全員の怪訝な視線が集まったその先に立つのは、紫色の正義の化身!
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!」
登場演出から決め台詞まで持っている強みですが、やはり、JPさんは圧倒的に熱い。
「俺が呼んだ最後の1人や!」
「クイーン! 平和を乱す事は許さない!」
ジャンパーソンについてはカブトが解説し、4つの悪の組織を叩き潰してきたというものが違う経歴が、有無を言わせぬ説得力。拓也達も重甲し、居並ぶヒーロー達と再生部隊の乱戦がスタート。戦闘中、逃げ出した敵を単独で追っていたJPだが、突如その胸に突き刺さったのは、ビルゴルディカード!
「帯刀?! ……いや、そんな筈は!」
「ふははははは! ジャンパーソン、久しぶりだな! 俺は言った筈だ。必ず戻ってくると」
ペロペロキャンディを舐めながら、帯刀龍三郎、登場。これまた当時の仕事の事情か髪型は違いますが(ちょっと高倉健風)、しっかりと顔出し出演してくれた上に、ビルゴルディカードを使ってくれたのも、『ジャンパーソン』ファンとしては嬉しい。
「ビルゴルディ・フォー・イビル!」
飴を噛み砕き、再び魔王と化したビルゴルディと激突する大魔王。甦ったラスボス対決の第1ラウンドはビルゴルディが優位に立つが、そこに助っ人ガンギブソンが登場…………するのですが、代役(松本大)の声が違いすぎて、凄く偽物っぽい(^^; 代役の声優が悪いわけではなく、仕方の無い事情があったのだろうとはいえ、もう少し、声質の近い人を探せなかったのか。『ビーファイター』第1話のゲスト怪人を鳥居賞也があてていただけに、なんとも不条理感が漂います。
…………かおるか、かおるが、メンテナンスついでに自分に都合良くOSを弄ったのか?!
3年分のヒーローチームと復活悪の軍団が対峙するが、ジャマールを壊滅させて少々気が緩んでいる&調子に乗っているビーファイターが無謀な突撃を敢行して、返り討ちに。そこへブラックビートに抹殺された筈のジャグールが姿を見せ、サラと舞がさらわれてしまう!
人間の女性の生命力を用いて、Qやビルゴルディを復活させていたジャグールは、
「闇に潜み、機会を待っていたのじゃ」
との事ですが、色々、待ちすぎたのでは(笑)
「いったい、何が起ころうとしてるんだ……」
ジャグール軍団は一時退却し、呆然と呟くブルービート、でつづく。
各作品の設定を巧く拾って組み合わせているコラボ編ですが、先輩2代(特にブルースワット)を立てる都合で、ビーファイターが迂闊になりすぎているのは気になる所。後編でフォローが入る事を期待したいです。


◆第53話「翔け!!英雄(ヒーロー)達」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:小林靖子
さっそく前回の反省をする拓也と大作だが、ショウに説教を受け、責任を取ると2人で外に探索へ。
GG「おい、ちょいと、きつすぎたんじゃねぇか?」
JP「いや、あのままでは拓也達は、勝利という酒に酔いつぶれてしまったに違いない」
シグ「勝って兜の緒を締めよ、ですからね」
向井「うん、確かに。……しかし、これまでの戦いは、そりゃー、厳しいもんだった。今、気が緩むのも、当然といえば当然だ。頼む、みんな、フォローしてやってくれ」
ショウ「わかってるって博士、心配すんなよ」
JP「そうですよ」
向井「ありがとう、ありがとう。……ありがとう」
珍しく向井博士が、いい父親役ポジションに収まり、本編を補完。……向井博士はどうも、スタッフ各人で位置づけとか印象がバラバラだったのではないだろうか、とは改めて思う所です(^^;
姉をさらわれた少年と再会した拓也と大作は、必ずお姉さんを助け出し、楽しいイベントも実行する、と少年と約束をかわしてヒーローである事を取り戻し、集結する男だらけの汗と筋肉と油まみれのメンバーだが、そこにQとビルゴルディが登場。
一方、ジャグールに囚われていた舞はサラのフォローで脱出に成功し、借りた光線銃(『BS』)を手にした舞が、サイボーグの敵(『JP』)に追われるというのは、コラボならではの絵で面白かったです。
ビルQコンビに苦戦する男だらけのヒーローチームの元へ辿り着いた舞は、ジャグールの目的が全ての悪の復活だと伝えると、カブトからビーコマンダーを受け取って洞窟へと取って返し、儀式を妨害。だがすんでの所で、ジャグールの狙い通りに闇の扉が開いてしまう。
「闇の扉は開いた。地上にあるもの全てが死滅し、闇の時代となる」
そして出現する、ジャグールを中心に、超獣神・ジスプ・ガオーム・ブラックビート……3作品の首領/幹部級キャラクターのお面が張り付いた合体暗黒魔獣オメガジャグール。
「この私は、全ての頂点に立つ、究極の悪となったのだ」
……えー……誰か1人足りない気がするのですが、ジョージだから仕方ない。
本編終了後の特別編でまで、ボスキャラの資格のない生ゴミのような扱いですよ!!(涙)
(※まあ勿論、マスクに該当するものが無かったからなのでしょうが)
ビルQも吸収融合され、オメガジャグールはまさかの魔空空間を発動。閉じ込められたヒーロー達は幻影の攻撃に追い詰められるが、ラスボスが適当に撃ったニーキックミサイルが空間に亀裂を生み出し、全員のエネルギーを集中して亀裂を広げる事で、ブルービートを脱出させる。
恐らくブレイクナックル一発で破壊できたと思われるのですが、これは、人間愛の力で戦士の魂を取り戻せ、というラスボスからの試練なのです。
儀式の洞穴で、復活し損ねたギガロの頭部を見た、というサラと舞からの情報を元に、レッドルの妨害により儀式が完璧に成功しなかった事で生じた悪の隙間をビートスキャンするブルービート。
「諦めない……俺を信じてくれた、みんなの為に。そして……俺達を待っている子供達の為にも!」
子供達の為のイベント→筋肉に溺れていた事を反省→少年への勝利の約束、という形で“ヒーローと子供の関係”を物語として取り込みつつ、本編終盤では投げ捨て気味だった“子供のヒーロー”というビーファイターの原点を改めて持ってきたのは秀逸。
圧倒的なオメガジャグールの猛攻に倒れそうになるブルービートだが、至近距離からのスキャンで遂に隙間を発見するとそこにスティンガーブレードを叩き込み、魔空空間が崩壊して全員解放。
その隙間はギガロだったの? というのは、悪としての格を考えると若干疑問なのですが、恐らく何もかも、ジョージが悪い。
「ジャグール! おまえはブラックビートを生み、俺に倒させた。そして、今度は死んだ魂まで利用したんだ! そんな、命を弄ぶお前を、俺は、俺達は許さない! 絶対に許さない!!」
てーててってててれてれてれてっててれ てーててってててれてれてれてっててれ!
(脳内で反射的に流れ出す「出発のサイン」)
「拓也……ハイパー拓也……」
言い回しからすると狙って入れた台詞に見え、これでプラチナム登場したらある意味で完璧なコラボでしたが、さすがにお父さんはやってこず、ビートイングラムファイナルキャノン&ドラムガンファイヤー&ジックキャノンの3年分最強光線の一斉射撃によりオメガジャグールを撃破。
自身に集めた闇の力を消し飛ばされるも辛うじて生き延びていたジャグールだったが、ビルゴルディによって地獄の闇に引きずり込まれ、今度こそ死亡。割とさっくり途中退場していたビルゴルディ/帯刀ですが、最後は立てる形で決着。
ゴールドプラチナムショックについ引きずられてしまいましたが、やや強引とはいえブラックビートの名前を出し、「命を弄ぶ存在」こそビーファイターが戦う悪である、と<炎の黙示録>になってしまった本編のテーマを、着地に導いたのは良かったと思います。
ところで今気付きましたが、最後まで謎の超兵器だったビートイングラム=ドラムガンナーの試作品だった、と考えると色々と繋がるような。
ラストはヒーロー皆で約束のイベントに出演して子供達と触れ合い、流れ出す『ビーファイター』主題歌、そして波止場を歩く9人の戦士達の姿にナレーションが被さって、エンド。

「時代時代を戦ったヒーロー達がいた。ジャンパーソン、ブルースワット、そして今、ビーファイターもまた、歴史となる。ありがとう、ヒーロー達。ありがとう、重甲ビーファイター。そして、さようなら。いつかまた、会う日まで」

締めのナレーションは、通常よりも幾分しんみりした口調で語られ、プロの聞かせる声の力って凄い。
……3人ずつ映す配分の都合で、カブトが力強くJPチームに加わっている映像が、凄く違和感ありましたが!(笑)
なおこの前後編、カブトがやたら活躍する(元々スペック高そうだったとはいえ、凄く普通に戦闘もこなす)のですが、次作のタイトル的にもこれは布石を兼ねているのか何なのやら。
スペシャルコラボ編としては、特に前作の設定を巧く汲みつつ、先輩としてヒーローらしい姿を見せるブルースワット、子供のヒーローという原点を見つめ直すビーファイター、ラスボスはやはりラスボス、と際だって面白いという事もないけれど致命的な破綻もなく、驚愕の飛翔は無いけれどそれなりにまとまった出来で、最後まで『ビーファイター』らしいというか。
企画回としてはこのレベルでまとまっていれば十分に及第点だろうとは思うのですが、なにぶん本編最終回が斜めに地面に突っ込んだ感じだったので、見るテンションに困るというのが正直(^^;
久々にジャンパーソンを見られたのは素直に嬉しかったですが。
後、『ブルースワット』にとっては、ヒーローらしい所だけを切り取られた良い番外編になったのかな、とは(笑)
作品全体としては、どうにも歯車が噛み合わないまま終わってしまった本編最終回の後に、悪い出来ではないとはいえ、お祭りスペシャルを投げ込まれてしまい、心理的に咀嚼と消化が難しくなってしまったので、後々HTML版をまとめながら、ゆっくり総括したいと思います(いつになるのか)。
以上、『重甲ビーファイター』感想でした。
たとえビーファイターが倒れようと、筋肉と、昆虫魂は、永遠に不滅だ!