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『コンドールマン』感想2

◆第3話「殺しが命ダンガンマー」◆ (監督:奥中惇夫 脚本:伊東恒久
この時期は小学生でもぐりぐり頭を踏みに行くのがホント凄いですね。
「開けコンドールマン!」
ベルトが火を噴いた! 煙幕吐いた!!
銃殺危機一髪、磔から脱出に成功したコンドールマンは石松とまことを助け、サタンガメツクと痛み分け。ガメツクの毒を浄める為に綺麗な水を求めるが都市部の河川は水質汚染が激しく、山奥へと向かう事に。
一方、コンドールマンに受けた傷を治療中のガメツクは、果物と野菜の買い占め強化を配下の怪人ダンガンマーに指示。
「ちょっとお待ち下さい」
本気で嫌がられる(笑)
殺し以外の仕事なんて嫌だ! とアップで熱弁を振るう殺し屋が凄く面白いのですが、弾丸のモンスターなので殺しの欲望を満たす事しか考えていない、という事でしょうか。なお正体の、弾丸をモチーフにデザインが割と秀逸。
ちょっと撃ってもいいから、と社長に丸め込まれた弾丸マンは農家に直接野菜を求める市民達を猟銃で追い散らし、戦闘員に一心姉が手に入れたミカンを奪わせ、挙げ句、姉がやっとの思いで持ち帰ったミカンを銃撃。
家に上がり込んでミカンを撃つ殺し屋の姿はギャグなのですが、日本人飢え死に作戦も3話目で事態は深刻化の一途を辿っており、たった一個のミカンを食べる事すら殺意の対象にされてしまう、というのが今作の恐ろしい所。
ミカンの勢いで皆殺しにされそうになる一家だが、すんでの所で駆けつけるコンドールマン
「ダンガンマー、子供達を苦しめた報いだ。地獄へ落ちろ!」
直球の死刑宣告から戦闘になり、きりもみ回転反動3段蹴り、という派手な必殺キックで吹っ飛んだダンガンマーは大爆死。毎回クリフハンガー形式は大変だったのか、今回はそのまま大団円。
コンドールマンは太陽エネルギーで活動している、変身ではなく「化身」と呼称、転心術で鳥に心を乗り移らせる事が出来る、黄色い車はマッハコンドル号、太陽エネルギーで走るからエコだ! と、随所に挟まれる設定の説明が多く、全体的にテンポ悪かったのが残念。
また、凄く太陽に吠えそうな濃い顔の義兄(一心姉の夫で、まことの父)が登場し、職業は新聞記者と判明。社会悪としてのモンスター一族に立ち向かう、正義のジャーナリスト魂の持ち主、という立ち位置になりそう。


◆第4話「輝け!ゴールデンコンドル」◆ (監督:奥中惇夫 脚本:伊東恒久
見所は、弾丸が勿体ない、と自ら米屋の店主をくびり殺すサタンガメツク。店舗丸ごと10円で買い上げようとしたり、そろそろ、金満商事の経営が苦しいのか。
砂糖に始まり、肉・魚・野菜・果物と進行してきた日本人飢え死に計画はとうとう米・麦へと及び、戦中戦後の食糧難へのなぞらえが直球なのですが、一つの大がかりなプロジェクトを数話かけて展開し、着々と人々の生活が苦しくなっているという描写が、恐ろしいと同時に、構成として面白い。
「ダンガンマーの残した、特別製の黄金の弾丸。ただで黄金をやるのは惜しいが、コンドールマンの命と引き替えならやむをえん」
ガメツクを追い続けるコンドールマンは遂に金満商事の会議室に直接乗り込み、隠しスイッチが押されると額縁の後ろに隠された機関銃が火を噴くという仕掛けがお洒落。コンドールマンに戦闘員を蹴散らされたガメツクは命乞いをするフリで時間を稼ぐと、腹の口から伸ばした手でまたも隠しスイッチを押し、机が銃撃、念力ビームで反撃するコンドールマン、と冒頭からスピーディなバトルが展開。
隠し扉を強引に頭突きで破壊しながらガメツクを追い詰めるコンドールマンだったが後一歩で姿を見失ってしまった上に、胸に突き刺さった黄金の弾丸により、あと1時間で爆発してしまう体に。
いつ弾丸を喰らったのかよくわからなかったのですが、見返したら机に撃たれた時に軽く胸を押さえていました。まるで痛がらずに反撃するので、念力で防御したものとばかり。
魔神コンバット部隊に追われながら、弾丸による継続ダメージに倒れてしまったコンドールマンは、「もう駄目だ……」と意外と早く弱気になるが、「ここで死ぬわけにはいかない……」と足掻いていた所に、問題の老師が突然現れ、呪術パワーで弾丸の摘出に成功。老師はその弾丸でコンバット部隊を吹っ飛ばし、化身の解けた一心は九死に一生を得る。
「タバ……悔しいんだ! 俺にはモンスター一族からみんなを守る使命がある。奴を倒せば、俺の体なんかどうなってもいい。どうなってもいいんだ!」
魂のベースが一心という事でか捨て鉢の玉砕主義を垣間見せるコンドールマンですが、これを一心への恩返しを遂行する事しか考えられない存在と見ると、欲望から生まれそれを満たす為に活動するモンスター一族とは表裏一体といえるのかもしれません。前回、生き甲斐は殺しなので畑仕事なんて御免被る、と必死に社長命令を断ろうとしたダンガンマーの姿が克明に描かれたのは、コンドールマンの鏡という意図だったのかもと思えます。
そんな一心に対し、焦る心が隙を作って罠にはまる、もっと冷静になれ、と諭す死体損壊老師。
1−2話では、かなり完成された人外の存在、という雰囲気だったコンドールマンですが、今回でかなり一心に寄せた描写がされ、まだまだ未熟な生まれたての超人という事に。
「己自身と戦え。それに勝たねばならぬ」
雑念を振り払え、と一心と老師はザゼーンを開始。座禅ではなく、ザゼーンです。ムー帝国に古来から伝わる、心を無にする修行法です。
その頃、農家で直接、米や野菜を確保していた義兄と石松がガメツク一味に捕まり、更に姉とまこともさらわれてしまう。今回も踏まれる小学生の危機を感じて立ち上がる一心だが、逸る心で突撃しても死ぬだけだ、と老師に諭され、ザゼーンを続行。
極端に言うと老師、まこと達の危機はコンドールマンにとって雑音であり、大を救う為には小を救えない事もあるのを認めろ、と教えているようにも取れ、一心がその理屈を振り切らずに修行を続行してしまったのは、ややどうかと思った所(^^;
まあ、志だけではどうにもならない事はある、というのは今作、それこそ第1話の一心の死から提示されてはいるのですが。
ザゼーンを続けた一心は開眼し、自分の中のもう一つの化身ゴールデンコンドルの存在を掴むが、その大いなる力を使いこなすには、天地人の修行をこなさねばならなかった。体力を作る人の修行、心を鍛える地の修行、二つを合わせた天の修行を終えた時、宇宙空間を己のものと出来るであろう……そう、大事なのはまず走り込みから。真理に近づく手段、それは筋肉。
「しかし! 今街には私を必要としている人がいます」
「うむ、行くがよい」
さすがに許可が降り、一心は「こんどーーーーーるまん!」へと化身。マッハコンドルに乗って一家を助けに向かう所でOPが流れだし、価値なき存在の心から生まれたモンスターにより、自らその命を脅かされる人々の元へ敢えてひた走るコンドールマン、というのが合わせ技でなかなか熱い。
果たしてコンドールマンは間に合うのか! ……でつづく。
第1話の問題児であった老師タバは、今回も特に説明しないまま、しれっとコンドールマンを導く立ち位置に収まり、謎の呪術で絶体絶命の危機も回避など、かなりタチの悪い便利キャラに(^^; とても真っ当な手段で入国したようには見えないのですが、泳いできたのか飛んできたのか。