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『超人バロム・1』感想14

◆第21話「魔人クチビルゲがバロム・1を食う!!」◆ (監督:田口勝彦 脚本:滝沢真理)
今回一番面白かった台詞。
「食欲の化身・クチビルゲよ、よく我慢した」
宇宙的悪の化身も部下のマネジメントは大変そうです。
頭部が巨大な唇だけ、という奇っ怪な魔人・クチビルゲが登場。クチビルゲは喰らった人間を体内で毒のヘドロにしてしまい、それを特殊な機械でスモッグに変えて全世界に振りまこうとするが、幼い兄妹に人を食べる現場を目撃されてしまい、バロムワンと戦闘。兄妹をさらった唇は、ドルゲの命令でバロム・1の心臓を喰らおうと策謀をめぐらす……。
「人を食いたい……生きている人間を食いたい。うあぁぁぁ〜」
ホラー演出で井戸の底から登場した巨大な唇の怪物が酔っ払いの男を丸呑み! と怪人のインパクトは凄かったのですが……話の内容はガタガタで、ここまでワーストクラス(^^;
登場人物の行き来、ゲスト含めた個々のキャラクター性、怪人の行動設計、の全てがいつも以上に大雑把で、空中分解どころか柱の高さがバラバラで部屋の一つも出来ない始末。
細かい見所は、
ボタンがあったらとりあえず押してみる猛
暗闇で鎌を鳴らすアントマン軍団
バロムクロスが完全に瞬間移動から可能になり、もはや妨害不能
凄く普通に飛行するバロム・1
とうとう打撃武器として使われるボップ


◆第22話「魔人ヒャクメルゲが目をくりぬく」◆ (監督:田口勝彦 脚本:伊上勝
雷の夜、タクシーに助けを求める純白のドレスの女。
「化け物って、どんな化け物なんだね?」
運転手が問いかけると、車内に、るろるろろ〜という不気味な唸り声が響き渡り、女は巨大な目玉の怪物へと変貌する!
「見たか〜。儂は、地球の全ての人間の目を食う、ヒャクメルゲ。おまえの目がほしいぃ」
巨大な目玉だけでも気持ち悪いのに左の手の平にも目玉がついているのが更に怖いヒャクメルゲの力によりタクシー運転手は両目を奪われ、タクシーは電信柱に激突。ヒャクメルゲは二つの目玉を手に悠々とタクシーを降り、夏の怪談シーズンなのか、ホラー演出が止まりません。
「この世界はやがて、暗黒の世界になるぅぅ」
次々と人間を盲目にしていくヒャクメルゲの活躍に気を良くしたドルゲは、バロム・1の目を奪うように命令。女医になりかわったヒャクメルゲは眼科検診で精密検査が必要と健太郎を呼び出し、前回に続いての人体魔人ホラー編において、巨大な目玉の怪物というビジュアル面だけでなく、病院の検診という子供にとって心理的な圧迫感や恐怖感をともなう要素を組み合わせたのは秀逸。
ボップの反応から、アルバイトに採用された松五郎のタクシーで眼科に向かっていた猛だが、松五郎の安全運転は制限速度厳守どころか、自転車にさえ追い抜かれる始末。業を煮やした猛が走行中の車内から窓外にボップを投擲するや自らもドアから飛び出すと、病院で拘束されていた健太郎の両手が自然と跳ね上がって瞬間移動し、脅威の大脱出から空中バロムクロス(笑)
眼科医院に格好良く飛び込んだバロムワンはヒャクメルゲの催眠光線に苦戦するも、爆弾パンチで反撃。猛を眼科まで乗せてきたつもりの松五郎がタクシーを止めると、そこに院内から飛び出してきた百目女が乗り込んでしまう、というのは面白い交錯。マッハロッドに追いつかれそうになった百目女は松五郎に催眠術をかけると姿を消し……その狙いは、ボップ!
「あのにっくきボップさえ奪えば、バロム・1は非常に困る。それが私の狙い。いひひひひひ」
困る、確かに困るのですが……
「ボップだ。憎いボップを取り上げれば、バロム・1は必ず困るのだ」
目的は「困る」でいいのか。
ドルゲ探知機として非常に厄介にせよ、いつの間にやらドルゲ一党から憎しみの感情を向けられているボップですが、これもしかして、コプーの魂の一部とか宿っているのでは。そう考えると、気がつくとポケットに入り込んでいる・突然変な音を出す・いつの間にか機能が増えている、などの各種の謎になんとなく納得ができるのですが、恐るべし、宇宙的呪いのアイテム。
ヒャクメルゲに操られる松五郎が猛の机からボップを盗み、深夜の不審な行動を気にして追いかけた猛姉、いきなり「松おじ!」と背後から突き飛ばして墓石に叩きつける(笑)
本編初といっていい活躍なのですが、どういう認識の末の行動なのか(^^;
松五郎の怪しい様子に気付き、事前にバロムクロスして寝たフリしていたバロムワンも駆けつけるが、ボップは取り戻すも猛姉がさらわれてしまい、祝・今度こそ単独で人質達成。
猛姉を助ける為、魔人の要求に応えたバロム・1は、自分の目を渡す事を承諾。
ナレーション「バロム・1の目は、一瞬にしてヒャクメルゲに奪われた」
本当に取られた。
その手前で逆転するのかと思ったら、目の部分が白く塗りつぶされ、視力を失ってアントマンにいたぶられる、という衝撃の展開。結局はバロムイヤーで居場所のあたりをつけ、体当たりで取り返すのですが、刺激的な映像が続きます。
猛姉を助け、メイスっぽい何かで殴りつけてくるアントマンを蹴散らしたバロム・1は、ヒャクメルゲに3連爆弾パンチ。もげ落ちた頭部の巨大な目玉にトドメのバロムチョップを浴びせると、ヒャクメルゲは木っ端微塵に吹き飛ぶのであった。
前回の唇は、スーツアクターの左手を胴の方に差し込んで下唇を動かし(その為、片手の怪人)、今回は胸部がめくれるとそこにも巨大な目玉が、と人体パーツ魔人は凝った造形。徹底したホラー演出に、ヒャクメルゲを演じた女優・声優の怪演が合わさり、インパクトの強いエピソードでした。
次回――今度は脳で、怪奇と猟奇はまだまだ止まらない。