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『仮面ライダー555』感想35

(※サブタイトルは存在しない為、筆者が勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆第46話「社長交代」◆ (監督:田崎竜太 脚本:井上敏樹
鈴木少年は菊池家に運ばれ、里奈の提案により菊池家の新たな居候になる事に。
「ねえ海堂くん、もし良かったら君も一緒にうちで暮らせば? たまに仕事手伝ってくれればいいからさ」
結花との別離で深く傷ついた啓太郎ですが、誰でもクリーニング屋にしてしまう姿勢が一切ブレなくて凄い。いずれ、全人類がクリーニング屋となり、全人類が洗濯物を真っ白にする事で、全人類が幸せになるのも実現不可能ではない気がしてきました。
ジーク・クリーニング!
「ざけんなよ! 俺様はな、仕事ってやつが大っ嫌いなんだよ! 食っちゃ寝、食っちゃ寝、してるだけでいいなら、居てやってもいいぞ」
やたらリズミカルに宣言する海堂だったがさすがに放り出され……あれ、おかしいな、前回凄く深刻に終わった筈なのにな……。
その頃、村上は警察の秘密研究所が既に何者かによって壊滅していたとの連絡を受け、そして運び込まれたオルフェノクの凍結死体を目にする。シャドー鈴木の光を浴びたオルフェノクは、全組織が化石化し、まるで鉱物のような状態となっていた。
「王が……現れた」
この事態に村上は流星塾を訪れ、花形と面会。
「花形さん、実はあなたに、お聞きしたい事がありまして。オルフェノクが辿る、運命について。そして……オルフェノクの王について」
社長は花形について、オルフェノクの運命に抗うのではなく従う事を選び、自ら地下に姿を隠したのではと言明。その行動を改めて否定するが、花形もまた、村上を認めない。
「村上くん、君の時代は終わった。オルフェノクは滅ばなければならない。だがその勇気が、君には無い」
「いや、滅ぶのは人間の方だ。オルフェノクの王さえ覚醒すれば……世界は我々のものになる」
果たして花形は何を考えているのか……地上では草加もまた、オルフェノクであった養父の謎めいた言行に惑っていた。
「もし、全て父さんの陰謀だったとしたら……」
と弱気を見せる草加も、なんだか加速して追い込まれています。
鈴木少年と引き離されて行動目的を見失い、我が儘を聞いてくれる相手もいなくなって世間に取り残された海堂はただの不審者と化し、通報5秒前。勇治に電話をかけるも繋がらず菊池家を訪問するが、花形への疑念から信じられる存在を更に失い、ますます余裕を無くしていく草加に邪険にあしらわれる。
「おまえ達のように、オルフェノクでありながら人間ぶってるやつらは、いずれオルフェノクからも人間からも恨まれる」
“人間”としての自分の居場所を守る為に、執拗にオルフェノクを弾き出そうとする草加
「おめぇ闇夜の晩に気をつけろ!」
「やってみろよ、死にたかったらなぁ。俺にとってオルフェノクは全て敵だ。例え……それが親であってもな」
信じる/信じられる/許される、というのが今作において人が人間にとどまれるキーワードなのですが、それを否定する草加が追い込まれていくのは、勇治と相関を為すといえます。それでも草加がここまで踏みとどまってきたのは真理の存在ゆえなのですが、今ソートしたら好感度が啓太郎より低そうで辛い。
草加の場合、真理ルートを目指すには致命的な問題を最初から抱えている(爪弾きにされた者に手を伸ばすが真理で、自分の居場所を作る為には他人を爪弾きにしなければいけないと思っているのが草加)のが、凄く辛い。
深夜、シャドー鈴木と遭遇するも逃げおおせたバイク乗りオルフェノクがそれを社長に報告し、社長は鈴木少年(シャドー鈴木)こそがオルフェノクの王であると認識。王が同族である筈のオルフェノクを襲うのは、完全覚醒の為にオルフェノクのエネルギーを吸収する為であった。
「いわば、オルフェノクを食って、王はこの世に生まれるのです」
序盤から存在を匂わせていた割には、どうも唐突になってしまった王様ですが、“オルフェノクの運命”と“王の力”と、その双方を視聴者に対して隠してしまったのは、少々やりすぎだった感。残った要素がどうまとまって着地するのかへの期待、よりも、残った謎が多すぎて視界が不明瞭、が勝つ形になってしまったように思えます。
社会不適格者のろくでなしから切り離された鈴木少年は菊池家の面々に心を開いてすっかり馴染んで草野球に興じ、海堂の立つ瀬はますます無かったか、海堂なので仕方なかった。
一方、王の力にこだわる節穴社長は、とうとう役員会議で退陣を要求されていた。
「ふっふ、下の下ですね」
余裕をかます社長(花形不在の間の代理だったと判明)だが、その時悠然と、会議室に花形が入ってくる。
「貴様……!」
「ご苦労だった村上くん」
花形は自らの後継者、新社長として木場勇治を指名し、節穴社長、遂に失脚。
事あるごとに外れの目を引くある種抜群のセンスから節穴節穴と言ってきましたが、ラッキークローバーには裏切り者の前社長は闇の底に閉じ込めてやったぜと自慢げだったり、必死に同窓会事件の真相を探っていたりしたのは、まさしく地盤と立場の弱さからであり、どうやら社長代理の役職も、花形の思惑により節穴だったから選ばれていたのでは疑惑。
「まだ手はある……王を、オルフェノクの王を手に入れ、操る事が出来れば」
あっという間に転落した社長あらため元社長はスマートレディにも小馬鹿にされ、屈辱の中で三下思考に覚醒してしまう。ところが鈴木少年の元には、王復活の為の生け贄にされる事を恐れるバイク乗りオルフェノクが迫っていた。
「おまえは王ではない。敵だ」
久々に物凄く雑にベルトが投げられて巧と三原が変身し、図らずもこれが、オルフェノクから王を守るという、ベルト本来の役目という事でしょうか。
バイク乗りオルフェノクはデルタキックとファイズナックルの連携でざっくり撃破されるが、そこに現れる節穴元社長。苦戦するファイズとデルタを見て真理は洗車担当の草加を呼ぶが、科学の力で質量攻撃しようとデルタビークルを召喚した隙に、三原がベルトを奪われてしまう。
駆けつけた草加の前で社長はデルタへと変身し、久々に悪のライダーとなるデルタ。そして、三原が呼んだビークルに轢かれる草カイザ(笑)
謀ったな三原ーーーーーーー!!
ファイズは咄嗟にサイドカーにまたがってカイザを拾い、全く思いがけない展開で相乗りする2人。繰り返し明確な敵意を向けられてもなお、巧(ファイズ)が草加(カイザ)に手を伸ばし続けるというのが、両者の違いとして重ねられます。
ハイヤー代わりにデルタビークルに乗り込んだ元社長だがカイザの放った円錐でマシンごと硬直してしまい、挿入される勇治の社長就任シーンと対比される大ピンチ。勇治が社長の椅子に座ると同時にバッサリ真っ二つにされるのかと思ってドキドキしまたが、なんとか回避してくれて良かった、本当に良かった。
カイザはファイズを突き落として超久々にカイザウルスを起動。思い出したようなマシンバトルから、デルタミサイルとカイザ円錐ドロップキックが交錯したところで、つづく。
もう二度と出てこないだろうと思っていたカイザウルスがまさかの再登場でしたが、三原が急にデルタビークルの存在を思い出した為に、大変ややこしい事に(笑) 果たして、バイクロボに出番はあるのか。以前にも書きましたが、どうせマシンを出すのなら、個人的にはバイクロボにもう一回見せ場が欲しいのですが。
無職から一転、社長就任した勇治の心情には今回全く触れられず、花形の思惑からすると「オルフェノクに幕を引く勇気を持った人間」という事になりそうですが、人間に憎悪を抱いている筈の勇治がそれに共感しているのかは不明。もろもろ伏線関係が多く、クライマックスに向けた布石のエピソードという形で、スッキリしない出来になってしまいました。
次回――なんかぞろぞろ登場。そして節穴元社長は、人生のどん底から一発逆転出来るのか?!
「人は泣きながら生まれてくる。これはどうしようもない事だ。だが、死ぬ時に泣くか笑うかは本人次第だ」
果たしてその運命や、如何に。