はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2019〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『獣拳戦隊ゲキレンジャー』感想・第3話

◆修行その3「シオシオ!そうじ力」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:横手美智子
「理央様が喜ぶのは勝利だけ。私には、理央様を喜ばせる義務があるの。愛の義務が」
闇の力全開の理央様と愛の力満載のメレ様は、今作を特徴づける要素の一つでもあり毎回楽しませてくれますが、ここまで突き抜けると色々とやりやすくなるようで、スタッフも役者さんもノリノリ感。
理央が甦らせて兵隊としているリンシーが、試しの間を突破する事で力を得、かつての自我を取り戻した存在が今作の怪人ポジションである怪拳士=リンリンシーと明かされ、バッファロー拳士が誕生。
リンシーと怪拳士のデザイン上の共通項にも納得がいき、戦闘員→サナギマン→イナズマン、という敵方の3段変化は、面白いコンセプトです。
激獣拳士達はそれぞれ訓練中で、「暮らしの中に修行ありじゃよ」と猫マスターから雑巾がけの特別メニューを科されるジャンだが、その最中にバッファロー拳士が街で暴れ回り、立ち向かったゲキレッドは正面からのぶつかり合いに敗北。リンリンシーの肉体に慣れていない牛が撤退して窮地を脱するが、真っ向力勝負に負けた事にショックを受けたジャンは、ランの速さやレツの技を真似しようとして迷走。
ひたすら雑巾がけを推奨する老師の修行に納得が行かないジャンだが、真咲は老師がジャンの長所を伸ばす事を考えているのだ、と諭す。老師がジャンに与えたキャッチコピー、それこそががジャンの長所、すなわち――強靱無比な肉体と圧倒的な馬力。
「決して、ファンタスティック・テクニックでも、オネスト・ハートでもないわ」
正直このキャッチコピー名乗りたい?と暗に匂わせる真咲さんが、現役時代にいったいどんなキャッチコピーをつけられていたのか、大変気になります。
というか事務所の社長にキャッチコピーつけられて名乗りを強制される激獣拳士とはすなわち……80年代アイドルだったのか(と気付いてアイドル歌手時代の伊藤かずえさんがどんなキャッチコピーだったか探してみたのですが、特に引っかからず)。
なにやら臨獣拳アクガタとの深い因縁の発端が垣間見えた気がしますがとりあえずアイドルの事はさておき、“修行による成長”というテーマを物語の中心に持ってくるにあたって、あまりにも禅問答に過ぎると現代的ではないし、かといってロジカルにしすぎると幻想性と融通が失われる(延々と走り込みとかしても戦隊的には面白くならないわけで)、という説得力のバランスをどう取るかは難題だったのかとは思うのですが、シャーフーと真咲、二人の導き手を置く事で、老師の神秘性を損なわないようにしながらメンタル面のフォローを入れて円滑に進める、というのは第2話に引き続いて良いバランス。
先輩拳士の位置に中年男性を配すると大概、必要以上に胡散臭くなってしまうのですが、伊藤かずえさんというキャスティングが、適度に信頼できそうで適度に正気そうという良い所を突いていますし、どのぐらい仕事しているのかは謎ですが、現代スポーツ科学に関わる会社の重役、というのも上手い設定になっています。
……まあシャーフー、細かい部分は真咲がフォロー入れてくれるの前提な感があって、弟子に甘えすぎな気はしますが(笑)
「猫! 修行して勝つ、だ!」
真咲の言葉に老師を信じる事にしたジャンは、炎の雑巾がけでそうじ力を修得し、まあつまり、筋肉は光だ!!
その頃、パワー一辺倒のジャンでは牛には勝てない、と先に出撃していた青と黄は、リンシーを捨て駒に使う牛の戦法に追い詰められていた。
「卑怯! それこそが、臨獣殿のやり方ぞい!」
今作における「邪悪」とは何か、を今回も強調した上で、青黄が追い詰められた時、修行を終えて駆けつけるジャン。
「やめろ! ゾワゾワの牛野郎!」
「やめろとは、儂にほざくか小僧!」
「へへーん、ほざく!」
ジャンは主題歌をバックにビースト・オンし、いかにも渡辺監督らしい演出なのですが、この主題歌もまあ、流れ始めると大概なんでも許せるようになって危険(笑)
ゲキレッドは牛の突撃を鍛え上げた雑巾がけで正面から粉砕すると、雑巾絞りの要領で角をねじって投げ飛ばし、トドメはその体を雑巾に見立てて地面にこすりつけてから爆発物に向けて投げつけるという、酷いフィニッシュ。
「ランとレツが先行ってくれたから、その間俺、修行できた。すっげくなったから!」
ここで、仲間への感謝、という意識が入ったのは良かったです。
牛拳士が巨大化してゲキトージャにバーニングアップし、巨大戦のスタートを青信号で表現したのも秀逸。……にしてもゲキトージャ、足下まで映さないと、色が赤しか見えないのは(今後の変形合体の都合もあるのかもですが)、ちょっと大胆すぎたような(^^;
今回も実況のバエが登場し、前回妙にゲキトージャに肩入れしているなとは思いましたが、名乗りを聞くと激獣フライ拳で、80年代アイドル派閥なのですね。
四つん這いとなった牛の突撃などは、従来無かった感のある迫力の映像で、尺を長く採っている事もあって、巨大戦で新しい事をやろうという工夫がかなり見えます。前回はやる事が多くて忙しかった事もあり意欲先行で空回りしている感じが強かったですが、今回の巨大戦の見せ方は面白かったです。
ゲキレンジャーは3人の力と技と根性だとあんまりなので今回から速さに修正されたトライアングルにより、ゲキスピンキックで牛を撃滅。ランとレツの雑巾がけ修行のお宝映像(弟子が思い上がって禁断の秘拳とかを求めた時の対策用に、日常の恥ずかしい映像集は全て記録されています)でオチをつけながら、ジャンは、「修行して、勝つ!」を覚えた!
一方、臨獣殿には何やら出オチ感満載の五毒拳が登場し……つづく。
「ふ……五毒拳、おまえらが、俺の渇きを癒やしてくれるか」
理央様、出番少ないながらも常にアクセル全開で、大変楽しいです(笑)
ただ今回、あまりにも牛拳士が馬鹿過ぎて、リンリンシー選抜試験そのものに大きな不安が生じる事になりましたが、獣の力に知性はいらないのか。
次回――理央様が、本編で、脱いだ!