の前にちょっと前回補足なのですが、見合いに乱入したレツの演技が「ちょっとウラタロスぽい」と書きましたが、もしかして、ケン=Mさん(チンピラ)、ゴウ=K(大物勘違い系)、レツ=U(詐欺師)、ジャン=R(子供)、という同期作品ネタだったりしたのでしょーか。
◆修行その38「ビバビバ!もう一人のレツ」◆ (監督:加藤弘之 脚本:荒川稔久)
チャーシュー麺のチャーシューだけを隅に寄せて最後のお楽しみに残しておくという奇癖を発揮したレツ、それをつまみ食いしたゴウと兄弟喧嘩に。
「まーまーまー。チャーシューだけに、ブタないで、なんつって」
「ケンは黙ってろよ」
……あ、レツが、番組史上最高にマジだ。
一方、先週からずっと難しい顔していた理央様は、ロンの持ちかける血盟をお断り。
「俺はまだお前を信じてはいない」
さすがに理央様が慎重で一安心しましたが、
「血盟しちゃった私はどうなるの、もう」
メレ様はちょっと、寂しがっていた(笑)
理央を納得させる為に幻獣拳の強さを見せる、と「ごじゃる」語尾のミノタウロス拳士が出撃するもゲキブルーの不意打ちを受けるが、名乗りを決めたゲキレンジャーは、黄金の闘気を纏って飛んできたメレ様にまとてめて吹き飛ばされる。
「おまえたちの相手はこの私よ」
幻気充填したメレは、いつものカメレオンをベースに、煌びやかなフェニックスというか鳳凰の姿にフォームチェンジ。
「メレが、スーパービーストオンした!」
「その姿は?!」
「理央様の愛の為に、更なる強さをまとったラブ・ウォリアー。幻獣フェニックス拳の、メレ」
フェニックスメレは両手から炎を噴出すると5人を軽々と薙ぎ払い、技の凝り方も含めて、引き続きスタッフの愛を感じる初お目見え。
「理央様の言葉でちょーっと焦ったけど、なかなかいいじゃない、これ」
獣力開花ゲキレンジャーを一蹴する強さを見せるフェニックスメレが、その勢いのまま珍しく格下ーズを容赦なく焼き殺そうとした時、正座して戦いを見守っていたミノタウロスが乱入し、不意打ちのお返しとブルーに幻技を放って撤退。
「貴様の敵は貴様でごじゃる」
「待ってなさい。今度は最高に強くなった理央様と、一緒に来るからね」
毒気を抜かれたメレも付き合って撤収し……そのまま倒したらいじけた理央様がスマホ3台持ちの廃課金兵になって部屋から一歩も外に出なくなる(右からアイ○ス用、F○O用、グラ○ル用、)ので、大変正しい判断だったと思います。
……はいいとして、どういうわけかまた序盤の駄目パターンに戻ってしまっているのですが、これまでとは別格の幻獣拳士の強さのアピールとしては正しいのに、凄く悪い形で初期を彷彿とさせてしまう困った展開(^^;
戦闘が終わって、今回は俺のターンとレツがシャワーシーンを披露し、負けじとゴウ兄さんもそれに続き、前回の脱衣ネタは100%冗談だったのですが、なんて事してくれるんですか加藤監督?!(流れ弾)
ミノタウロス拳の影響に注意を促すゴウだが、チャーシューの件もあってレツは反発。ところが、鏡の中の自分が奇妙な動きをする事に驚いて手を伸ばしたレツは、鏡の世界に引きずり込まれると、鏡レツ(OPクレジットの表記だと、双子キャスト?)と入れ替わられてしまう!
鏡の中の存在である為に声の出せない偽レツは、一同にジェスチャーでそれを説明し、他のメンバーはともかく、この状況で偽物に気付かない猫師匠が相当ポンコツになっているのですが、拳聖団子にされクマ様に拳聖汁を吸われた際に、なにか大事なものを失ってしまったのでしょうか……(て、もしかして、怪盗三姉妹にサメ師匠が簡単にやられたのも、伏線なのか?!)。
本物のレツは鏡の内側からこれを覗いて歯がみするが、偽レツは声が出せないのは「辛いものを食べた」からで皆を納得させてしまう。
「馬鹿な! ご愛敬で……乗りきった」
……『特捜戦隊デカレンジャー』第19話で、怪人と体を交換されてしまったデカブルー/ホージーさんの(馬鹿! 俺が言う筈ないだろ)という台詞が脳裏に鮮やかに再生されたのですが、荒川さん、これ、わかってて遊んでいますか……?(笑)
「待てよみんな! ノっちゃ駄目だろ……」
(バン、センちゃん、ジャスミン、ウメコ……おまえ達にさえわかってもらえないなんて)
ホージーさんの人徳の薄さには納得できるものがありましたが、自分好きが高じて自分の所属するもの全てが好きな関係上、端々に仲間思いの面を見せていたレツだけに、切なさが募ります……(笑)
レツの苦悩はさておき、前回の成長により母パワーの強化されたランはジャンの「ビバビバ」を「一皮剥けて格好いい事」と華麗に翻訳してみせ、外の世界で活動を続ける偽レツは、喋る能力を身につけていく。
「もう後1時間もすれば、おまえもこの鏡の世界の住人になる。そうなれば、この俺が深見レツだ。おまえは一生、俺の物真似をして暮らすのさ」
これは凶悪かつ鏡の怪人らしくて、良い台詞でした。
ゲキブルーの攻撃で受けたダメージから回復したミノタウロス拳士はいきなり巨大化し、それを見つめるメレとバエ。
「幻気ですかー! わたくしもー、なんとなくー、幻気ですー」
……ハエ、なんか、汚染拡大してるゾ(笑)
偽レツのジェスチャーゲームの途中で姿を消してしまったゴウ不在のまま、偽レツに乗せられた4人は巨大ミノタウロスに立ち向かうが、戦闘中に本性を現した偽レツが赤と黄を拘束。一人でゲキファイヤーを操って駄々っ子パンチをサイ大王に浴びせ、ゲキレンジャー大ピンチ……なのですが、百歩譲って偽レツは本物レツのスキルを全て使える(過激気も使える)としても、トライアングルの激気を合わせて作り出しているゲキファイヤーを一人で操る、というのは無理がありすぎたような。
幻気で何とかしていたのかもしれませんが、今作の特性(巨大ロボではなく、あくまで闘気の巨人)を考えると非常に納得しづらく、ここでがくっと来てしまいました。
偽レツがミノタウロス拳士の分身という正体を現すが、入れ替わりの初期から疑っていたゴウが鏡の世界へ突入し、久々の一人名乗りとアクションで分身と激突すると、レツを救出。
「兄弟だからな。それぐらいわかるぜ」
特に、細かいポイントで気付いたといった描写はされず、純粋に、ブラコンは、正義の拳!
赤黄の拘束は解けるも青が不在でゲキファイヤーは消滅してしまい、弱体化の激しいサイ大王のピンチに駆けつける、兄弟合体・ゲキバットージャウルフ。
「兄さん、二人でやるのも、たまにはいいね!」
「参ったぜ。先に言われちまったな」
兄弟スピンキックで大ダメージを与えた所にトドメの最大切りでミノタウロスはさくっと死亡し、2話続けて同じパターンだったらどうかと思うものの、それにしては前回とは随分な扱いの差です(^^;
「簡単に一つ消えたな。幻獣の星とやらも、儚いものだ」
「12の星は、しょせん幻獣王の衛星にすぎません」
しつこく契約書にサインを求めるロンだが、理央は引き続きそれを拒否。
「ご満足いただけなかったとあれば、切り札を」
ロンは棺の中に眠っていたキメラ拳士を目覚めさせ、その姿を見た理央は厳しく眉根を寄せる。
「この気は?!」
そこに立っていたのは、半身が黄金のドクロ、半身が白い虎の怪拳士であった……と、いよいよ長らく引っ張っていたカードが開かれ、盛り上がる展開で、つづく。
予告からまたレツ回なの?(前回は大変微妙でしたが……)と思ったら、ゴウ×レツ回でしたが、これといってゴウの新しい面が描かれるわけでもなく、會川さんが良い感じに削り出したゴウが、會川さんの離脱と共に持て余されている感。ケン登場からの濁流に押し流されてすっかり埋没したまま40話台に入ってしまいそうなのですが、果たしてゴウ兄さんに、再び輝きの時は来るのか?
次回――史上サイダイの美希?!