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『Q.E.D.』(加藤元浩)29巻、読了

Q.E.D.証明終了(29) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.証明終了(29) (講談社コミックス月刊マガジン)

気が付けば、いよいよ30巻まであと1冊。
収録作は、街に現れた奇妙な海賊ジジイに振り回されている内に不思議な謎に行き着く「エレファント」と、殺人の疑いをかけられた学校の美術教師の為に可奈が事件に首を突っ込む「動機とアリバイ」。
いや今回は、良かった。
前巻のじめっとした話とうってかわって、お笑い全開の「エレファント」は、定期恒例の数学ネタに、今やロキより使いやすいとおぼしきサブキャラ・ミステリ同好会の面々を絡ませるという離れ業で、コメディ主体にしながらちゃんとミステリしてドラマも描いておまけに旬の数学ネタ*1まで持ってくる、というまさしく『Q.E.D.』の面目躍如。
一方の「動機とアリバイ」は、戯画的な登場人物の名前(青則・黒豆・緑茶・赤米)、事件現場の見取り図、容疑者達の絡み合うアリバイ、などの各要素をわざとらしいほど意図的に盛り込んだ“本格ごっこ”的な遊び心の見える作品。ロジカルにアリバイに迫る一方で、地道に刑事達は動機を追い、探偵と刑事の交錯するその場所に、燈馬想が現れる。30巻目前を意識したのかどうかはわかりませんが、絶妙な構成の光る、本作らしさ溢れる逸品。
ここまで巻数重ねるとそれほど気にはしていないかもしれませんが、一応節目は節目ですし、次の巻に載る話あたりは何かの遊びを用意していないかと、ちょっと期待。