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『Q.E.D.』(加藤元浩)40巻、感想

Q.E.D.証明終了(40) (講談社コミックス月刊マガジン)

Q.E.D.証明終了(40) (講談社コミックス月刊マガジン)

とうとう40巻!
連載雑誌移行の関係で、完全書き下ろし1話収録! という無茶ぶり。
収録作品は、四角関係の男女と盗難事件の秘密に迫る「四角関係」、ミステリツアーの体験企画に参加した先で実際に殺人事件に巻き込まれる「密室NO.4」。
両方とも秀作で、オチがいい。オチがいいとちょっと騙されてしまう所はありますが、加藤元浩は一貫してオチにこだわっている作家ではあるので、オチに向けた集約、という部分が今回は2話とも良かった。
「密室NO.4」の○○○○はちょっとずるいと思いましたが。というのは、○○○○はミステリではもはやギミックであって(そういう描き方をしていますし)、ルール上の存在となってしまう面があるのですが、そのルール破りを堂々としているところ。それに対するエクスキューズとして、作品自体がある種のメタ構造をとっており、ルールそのものが錯覚である、という解をつけているのですが、故意に誤解させるように書いているので、美しさが足りない、というのは不満。そこがあと一歩うまく処理されていれば、かなり良かったのですが。
……というのはまあでも、ミステリ読みでなければ、あまり気にならない、かもしれない。
ミステリ読み以外がこのマンガを買っているのかはともかく。
新本格カルトに対しては否定的な私ですが、ミステリというジャンルは、他のジャンルと比べても、作者と読者のキャッチボール部分は強いよな、とこういう文脈の感想を書いてしまう自戒も含め改めて。
あと、「四角関係」における燈馬くんの崩れっぷりは見物。