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文庫化記念・西尾維新デビュー

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)


絶海の孤島・鴉の濡れ羽島に集まった、5人の天才達。その内の一人、玖渚友の友人として付き添ってきたぼく(語り手:いーちゃん)は、島で起きた殺人事件に巻き込まれる事になる。ペンキの河によって造られた事実上の密室で、被害者は誰に殺害されたのか? そしてその首が持ち去られた理由とは――。
遂に、初めての西尾維新
……うーん、しかし、のっけからなんですが、これはあれです、出来れば同時代性をもって読んでおきたかった、読めれば良かったかな、と。
“これから大人気シリーズになる”というのを知っているが故にちょっと構えてしまった所があり、純然たる感想を述べるには少しノイズが多すぎました。
ぼちぼち面白かったですが、作品世界に埋没しきれなかった所があり、それがノイズの為なのか、感性の問題なのか、少し判断がつきかねました。饒舌な文章に関しては、面白いと思う所がある一方で、鬱陶しいと思う箇所も多く、酔うには少し酒が足りない。要するにその、酔いきれなかった、というのが引っかかる一点だったわけなのですが、同時代性を伴っていれば、もしかして気持ちよく酩酊できたかもしれない、という所には少々の勿体なさを感じる次第であります。
実際どうだったかはわかりませんけど。