08’、09’、の巨人軍批判の一つに、「4番も、エースも、クローザーも、全部よそのチームの選手」というのがありました。確かに事実ではあるのですが、さて、クローザーとエースはともかくとして、4番打者を自前で育てているチームって、そもそもどのぐらいあるのか? というのが常々疑問に思っていたので、日本一で野球熱があがった勢いで調べてみました。
以下の図は、過去10年(2000〜2009年)におけるセリーグ6球団の、年ごとの“代表的な4番打者”です。各年度のパワプロとか持っていれば良かったのですがそういうわけでもなく、ネット上で集めた情報などを元に調べたものなので、一部に事実誤認などを含む可能性があります。また、監督やチーム事情により、はっきりした4番打者、が不在の年などもあるかと思いますが、成績などからある程度類推して埋めている場所もあります。“そのチームのファン”から見ると、ちょっと違う、という部分もあるかもしれませんが、その際は、コメントなどいただければ幸いです。
(並びは、2009年ペナント順位より)
赤字が、いわゆる“生え抜き”(ここでは、ドラフトでその球団に入った選手、と定義)選手です。
巨人 中日 ヤクルト 阪神 広島 横浜 2000 松井 ゴメス ペタジーニ 新庄 金本 ローズ 2001 松井 山崎? ペタジーニ 金本 鈴木尚 2002 松井 立浪 ペタジーニ アリアス 金本 2003 ペタジーニ アレックス
立浪ラミレス アリアス 新井
シーツウッズ 2004 小久保 福留 ラミレス 金本 ラロッカ ウッズ 2005 小久保 ウッズ ラミレス 金本 新井
ラロッカ佐伯 2006 李 ウッズ ラミレス 金本 新井 村田 2007 李 ウッズ ラミレス 金本 新井 村田 2008 ラミレス ウッズ 畠山 金本 栗原 村田 2009 ラミレス ブランコ デントナ
畠山金本 栗原 村田
まあ、一目瞭然ですが、4番打者の問題で他球団に文句言えるのは、広島と横浜のファンだけという(笑) 広島に関しては特に財政的な問題もありますが、2000年以前に関してもやはり生え抜きの江藤が4番に座っていましたので、獲られても獲られても次を担う人材が出てくる所は、素晴らしい球団です。
中日も2000年前半は生え抜き選手の4番が目立つというのは、なかなか面白い所。もっとも、ゴメスからウッズの間、福留が出てくるまでは、打撃面では苦しんでいたと思いましたが。
阪神の2001年と横浜の2002年はどうしても埋められなかったのですが、横浜は続けて鈴木尚で良いのか……? 佐伯の時代とかあったというのは、今見ると驚く。
ヤクルトは、色々と、わかりやすい(笑) 畠山が今後育ってくれば、面白くはなりますが。
巨人は結局、このあと最低5年、長くて10年は4番に君臨する筈だった松井が抜けた欠落なのですよね。
ところで表にして気付いたのですが、巨人と広島は、ちょうど好対照。主軸がチームを去った後に、我慢しなかったチームと、我慢したチーム。それでも新井が一本立ちするまで約3年かかっているわけですが……補強に走った巨人も暗黒期に突入しているので、何とも言えない。
あ、阪神に関しては、ノーコメント、という事で。
出来ればパリーグ編もやりたいのですが、案の定、調べるのが結構大変だったので、実行するかどうかは不明。